ピッツァの街・中目黒をイタリア人モデルが食べ歩きジャッジ!

特集

今、改めて訪れたい街“中目黒”

2016/12/18

ピッツァの街・中目黒をイタリア人モデルが食べ歩きジャッジ!

有名ピッツェリアが駅周辺に密集し、東京屈指のピッツァ激戦区と言われる中目黒。ピッツァファンが全国から詣でるこのエリアに、枯れ系ダンディー代表として日本で活躍するイタリア人モデル、ジャンフランコ・シモーネがやってきた。ときにダンディーに、ときにヤンチャに、注目の3店をいざハシゴ!

Yahoo!ライフマガジン編集部

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中目黒の大人気ピッツァが続々登場! おしゃれイタリアオヤジのジャッジは…?

創刊より毎号、表紙モデルを務める50代60代向けのオシャレ男性誌「MADURO」を手にするジャンフランコ。おなじみのセレブスーツ姿とはまた違う、休日カジュアルルックで爽やかに登場

雑誌「LEON」「MADURO」などで表紙や巻頭を飾る売れっ子イタリア人シニアモデル、ジャンフランコ・シモーネ。その素顔は、レストラン経営の過去も持つ美食家だ。長らく日本で暮らす彼が「故郷を思い出すような、うまいピッツァが食べたい!」と嘆願。ならば、と、編集部とともに訪れたのが、東京一うまいピッツァが食べられるエリアとして名高い、中目黒だ。

ジャンフランコ・シモーネ

ジャンフランコ・シモーネ

モデル

モデルとして日本で知名度を得る前は、故郷シチリアにある自家農場でワインや野菜を手作りしたり、カリブ海にあるセント・マーチン島でイタリアンレストランを経営したり……。現在も日本の話題の店を紹介するコーディネーター業も行う、筋金入りの食通が中目黒のピザを食べ歩く!

\食べ歩いたのはこの3店舗!/

1.パネッテリア ピッツェリア トラットリア ビオロジカ アルタムーラ
2.ピッツエリア エ トラットリア ダ イーサ
3.聖林館


1.パネッテリア ピッツェリア トラットリア ビオロジカ アルタムーラ

中目黒で21年続くピッツェリア 12月より始まった新業態にも注目!

1階はカフェ使いもできるバール、2階がトラットリア&ピッツェリアという2フロア構成。さっそく1Fにてピッツァ職人に話しかけるジャンフランコ。ナポリで修業したという若き職人のエピソードを聞いて意気投合!

1995年よりこの地で愛され続ける老舗店といえば、「トラットリア・ピッツェリア・バール サルヴァトーレ」(現「アルタムーラ」)。オープン当初、日本ではまだ珍しいナポリの職人によって造られた窯を導入したとされ、本格的なナポリピッツァが食べられると話題を集めた1軒だ。

同店は、ナポリで行われる国際ピッツァ大会で連続優勝者を出している「ナプレグループ」が手がける店舗。実はジャンフランコ、東京ミッドタウンにある同グループの系列店「ナプレ」の常連だったとかで、この店のピッツァの味には以前からなじみがあるという。さすが情報通、東京の話題店のチェックにも余念がない。

まずは定番メニューの「水牛のモッツァレラチーズのマルゲリータ」(2200円)をオーダー。イタリア産有機小麦で作った生地を、名工の窯でもちもちに焼き上げた逸品だ
ジャンフランコ
ジャンフランコ
「このピッツァはとくに、生地の食感が秀逸。パスタでちょうどイイ歯ごたえを意味する『アルデンテ』という言葉があるけど、それのピッツァ版で使う『モルデンテ』(もっちり柔らかな生地)という単語がぴったり! 生地の口当たりと具材のジューシーさの融合が絶妙だよね」
「トマトがフレッシュでジューシーだからこぼれやすいんだけど、こうやって1スライスを真ん中で折り返すとキレイに食べられるよ」と、普段の食べ方を再現。1軒目から思わず食が進む
2枚目としてオーダーしたのは、同店らしい創意工夫が垣間見られる変わり種ピッツァ「ビスマルク」(2600円)。中央にトッピングされた半熟卵がポイントだ
ジャンフランコ
ジャンフランコ
「この組み合わせは初めて!真ん中にトロトロの卵が乗っているから、他の具材と絡めて一緒に口に入れると、生ハムの塩気やチーズの香ばしさと相まって、とても風味豊かになるね。ワインと合わせて、オツマミ的に楽しむのもアリだと思う。イタリア人にとって『食べる』と『飲む』は同じ線上だから(笑)」
変わり種ピッツァとの未知との遭遇を果たしたジャンフランコ。「いつもはマルゲリータかマリナーラの2択だけど、次に来るときはコレをオーダーしてみようかな」とお気に入りの様子

ちなみに同店は「トラットリア・ピッツェリア・バール サルヴァトーレ」としては、11月末にいったんクローズ。12月8日から店名を「アルタムーラ」としてリニューアルオープンを果たした。

名物でもあるピッツァのバリエーションはそのままに、ホワイトを基調とした内装にトーンアップし、よりカジュアルな空間に。普段使いしたい1軒へと生まれ変わった。中目黒に登場して22年目、ますますパワーアップを遂げたピッツェリアに今こそ足を運んでみよう。

パネッテリア ピッツェリア トラットリア ビオロジカ アルタムーラ

住所:東京都目黒区上目黒1-22-4 勧業ビル
アクセス:中目黒駅[東口]から徒歩1分
電話:03-3719-3680
営業時間:11:00〜23:00(LO22:00)
定休日:無休 

口コミ・写真など

※この情報は取材時の情報です。ご利用の際は事前にご確認ください。


2. ピッツエリア エ トラットリア ダ イーサ

“世界一のピッツァ職人”が待つ 中目黒きっての行列店へ!

入店するや「Not beautiful but……この陽気な空間は、センスがないと絶対完成しないよ!」と、雰囲気抜群の内装に、大手を広げて大絶賛

ハシゴ2軒目は、「一度は行ってみたいピッツェリア」として、テレビなどでも多数取り上げられる超有名店「ピッツェリア エ トラットリア ダ イーサ」。2007年の世界ピッツァ選手権で日本人初の総合優勝、さらに翌2008年も連続優勝という快挙を果たした山本尚徳さんのお店だ。

山本さん自ら日々窯の前に立ち、絶品ピッツァをふるまっている。実はジャンフランコ、山本さんが同店をオープンする前からその腕前に目を付けていたとかで、「ダ イーサが人気になったのも当然だと思う! だって彼は昔から光ってた!」とうれしそうに話しだした。

写真左が、いまや業界の有名人となったピッツァ職人の山本尚徳さん。ジャンフランコとは旧知の仲で、2人が寄れば一瞬にしてワイワイ楽しい会話が始まる

山本さんいわく「格式張ったイタリアンではなく、本場イタリアのピッツェリアのように、ファミリーみんなでカジュアルに通える店を作りたかった」

2010年にオープンするや、日本人初の世界選手権優勝(2009年にも入賞を果たしているので、なんと大会史上初の3年連続入賞!)という話題性と、イタリアの下町にある食堂のような気さくな空間がうわさを呼び、一気に人気店となった

さて、世界チャンプにさっそく自慢のピッツァをオーダー。約400℃の石窯でスピーディーに焼き上げる。石窯は、ナポリから職人を呼んで作ってもらったものだとか
定番人気の「マルゲリータ」は平日ランチならなんと1000円!チャンピオンの味がリーズナブルに楽しめるとあって、コアタイムにはいつも行列ができる盛況っぷり。ちなみに平日ランチ以外なら1650円となる
ジャンフランコ
ジャンフランコ
「僕の大好きな薄めの生地! サクサク食感の軽い生地と、フレッシュなトマトの酸味の合せ技がたまらないね。ビールに合わせてもいいかも! ちなみに僕は、日本に来てビールのおいしさに目覚めたんだけど、たとえばジメジメした日本の夏に、ジャパニーズビアーとピッツァっていう組み合わせは最高だよね」
「南イタリア流にマルゲリータにアクセントを加えるなら、こうやってドライ唐辛子を手で細かくちぎってそのままピッツァにトッピング!」と実演
「オリーブオイルに唐辛子を入れてかける方法もあるけど、それだとオイルの香りが勝ってしまうから、やっぱり唐辛子はそのままオン! がおすすめ」だとか
「さすが、世界が認めたチャンプの味だ!」と、酒も進んですっかりご満悦
同店はサイドメニューも人気。そこで、裏メニューだという「ムール貝の胡椒蒸し」(1400円)を頼むことに。上物の素材がそろった時のみオーダーできる限定メニューゆえ、注文したい場合はスタッフにまず確認を
ジャンフランコ
ジャンフランコ
「このメニューは『PEPATA DI COZZE』と言って、南イタリアでは定番の料理。これにも本場流のこなれた食べ方があって、まず、添えられたレモンにフォークを刺して果肉をほぐし、それから一気に手で絞る。そうするとレモン汁が飛び散らず、たっぷり絞り出すことができるんだ。レモン汁をムール貝の上に直接注いだら、そのまま殻に口を付けて身を吸い取るように食べる。レモンの酸っぱさと貝のうまみ、胡椒のスパイシーさが口の中に同時に広がる、最高の瞬間だね!」
「故郷を思い出す味!」と、ムール貝を1つ2つと平らげていく。「やっぱりお酒が飲みたくなるよね〜」とちゃっかり赤ワインもゴクゴク

店主の山本さんは、「ジャンフランコは何をしていても絵になるから、店に来てくれたときには、わざと人目に付きやすい一番イイ席に通すこともあるんです。彼がそこに座っているだけで、店の雰囲気がグッとアップしますからね」と笑った。

ピッツェリア エ トラットリア ダ イーサ

住所:東京都目黒区青葉台1-28-9
アクセス:中目黒駅[西口]から徒歩6分
電話:03-5768-3739
営業時間:11:30〜14:00(LO) 17:30〜21:45(LO)
定休日:月曜 

口コミ・写真など

※この情報は取材時の情報です。ご利用の際は事前にご確認ください。


3. 聖林館

“東京ピッツァ”の先駆者に会いに 路地裏の不思議な3階建てを目指す!

入店すると、目の前には個性的な出で立ちのピッツァ窯。その隣で迎えるのは、ピッツァ界のパイオニアとして崇められる柿沼進さんだ

中目黒のピッツァカルチャーを牽引する店といえば、ここ「聖林館」だろう。前身となる「SAVOY」がこの地にオープンしたのが1995年。当初より一貫して「マルゲリータ」と「マリナーラ」の2種のみという強気なメニュー構成ながら、孤高のピッツァ職人・柿沼進さんが作る絶品を一度は口にしてみたいというファンが押し寄せるようになった。

2007年より「聖林館」と店名を変えリスタート。鉄アーティストが手がけたという秘密基地のような内装も独特な、まさにピッツァ界の異色の名店だ。

柿沼さんいわく「僕が作るのは、イタリア風とかではなく、完全なるオリジナルのピッツァ」。ナポリ風ともまた異なる“東京ピッツァ”というカテゴリーを生み出した張本人だ

ジャンフランコが思い出したように口火を切る。「今から20年前、某雑誌の人気企画で、日本のピッツァをイタリアの食通たちがジャッジするというものがあって、そのときにこの店へのコーディネートを担当したのが僕だよ!」

そして当時、ジャッジする面々とともに話題店を巡りに巡った結果、「一番おいしい生地部門」に堂々選出されたのが、まぎれもなく同店だったのだと言う。「まさかの20年ぶりの再会!」と大興奮!

20年ぶりに食す、同店の「マルゲリータ」(1500円)。小ぶりなサイズと、大きめモッツァレラのバランスが個性的。見た目からして王道のマルゲリータとは一風異なる風情だ
ジャンフランコ
ジャンフランコ
生地上の大半を占めるモッツァレラの存在感が抜群! ほんのり塩気がきいた生地と具材の対比も相性ぴったりだし、これはサスガの職人技だね。柿沼さんが言うとおり、たしかに風味は完全にオリジナルのピッツァではあるけれど、僕はこのマルゲリータにはピッツァへの情熱というか……なんだか“イタリア”をすごく感じるよ」
「ひとくち食べると、柿沼さんがパイオニアたるゆえんが分かるよね」
「イタリアの味だよ! うん、オリジナルだけど、イタリアだ!」と連呼。中目黒で21年、柿沼さんが試行錯誤の末にたどり着いた味が、ジャンフランコをも唸らせた!
お次は「マリナーラ」(1500円)。柿沼さんいわく「マリナーラってシンプルな味付けだからこそ、世界中探しても、おいしいものってなかなかないんですよ。うちのは研究に研究を重ねた、本当に自慢の味!」
ジャンフランコ
ジャンフランコ
「グッドバランス! トマトとオリーブオイル、ガーリックの合せ技が絶妙。それぞれ味は強めなんだけど、すべてが一緒になったときの深さが鮮烈だね。たっぷりしたたるオイルも香ばしくて最高。ずっと『マルゲリータ』と『マリナーラ』だけで勝負してるってスゴイなぁと思ったけど、本当においしければ、それを目指してお客さんはいっぱい来るんだなって、このピッツァを食べて実感したよ」
窯で1分半、じっくりと焼き上げているので香りも芳醇(ほうじゅん)。「う〜ん、たまらないね!」
この時点で、ツアー最初から5枚目のピッツァとなるが、それでも手がのびる魔法の味わい。思わず「Good!」なジェスチャーも飛び出る

「20年前にコーディネートした時と、味が変わっていない!」と感動するジャンフランコに「僕にとって、変わらないと言ってもらえることが何よりも大切」と柿沼さん。「ピッツァを巡る環境もどんどん向上したこの20年で、それでも変わらないと感じてもらえるのは、それだけ進化している証拠だと思うから」と話した。

期せずして、自身の過去ともリンクする、中目黒ピッツァの20年史に触れることとなったジャンフランコ。久々の再会を祝して最後はツーショット撮影

ピッツァ激戦区・中目黒をジャッジしてもらうべく召喚したジャンフランコ。しかしふたを開けてみれば、訪れた3店舗とも、彼と何かしらつながりのある店だったということが判明。

それはつまり、本当にうまい店と食通とは、おのずと引き寄せ合うという法則の表れであろうか……。随所で発せられる「Buono!」なコメントに、中目黒のピッツァの実力を思い知らされた編集部であった。

聖林館

住所:東京都目黒区上目黒2-6-4
アクセス:中目黒駅[東口]から徒歩5分
電話:03-3714-5160
営業時間:平日11:30〜13:30(LO) 18:00〜20:45(LO)
土日祝11:30〜14:30(LO) 17:00〜20:45(LO)
定休日:無休 

口コミ・写真など

※この情報は取材時の情報です。ご利用の際は事前にご確認ください。

取材メモ/ピッツァツアー当日は、なんと54年ぶりに11月の東京に雪が降った日。吹雪の中の移動でも笑いの絶えない取材となったのは、ジャンフランコさんの愛すべき人柄と、3店3様のうまいピッツァがあったから。寒さとともに、ピッツァの偉大さも骨身にしみた1日でした。

構成・取材・文=乾純子(Roaster) 撮影=米田樹央(Roaster)

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