【吉野家、松屋、すき家】チェーン御三家の牛丼は味変を楽しむ!

特集

食の小宇宙“丼”をもっと知りたい&食べたい!

2017/02/16

【吉野家、松屋、すき家】チェーン御三家の牛丼は味変を楽しむ!

いつでもどこでも気軽に牛丼を楽しめるのがチェーン系牛丼の魅力。その魅力をより深くしてくれるのが、調味料やサイドメニューを駆使した“味変”だ。各牛丼・牛めしの特徴と、最適化した食べ方を、フードアクティビストの松浦達也氏と牛丼ビギナー(?)のモデル中島恵美さんが食べ比べ&検証した。

Yahoo!ライフマガジン編集部

Yahoo!ライフマガジン編集部

食べ比べるのはこの2人!

松浦達也さん

松浦達也さん

編集者/ライター/フードアクティビスト

中島恵美さん

中島恵美さん

モデル

まずはチェーン御三家の定番牛丼をチェック!

お気軽丼の代名詞的存在の牛丼。日本全国の多くの地域にチェーン系牛丼店が存在するが、味の違いはさほど気にしていないのではないだろうか? そこで今回は、牛丼に並々ならぬこだわりを持つ松浦さんと、“味変牛丼”に興味津々の中島さんに、いわゆる「牛丼御三家」と言われる大手牛丼チェーン「吉野家」「松屋」「すき家」の牛丼を食べ比べてもらった。

左奥から時計回りに「松屋」「すき家」「吉野家」の牛丼。全店もっともベーシックなメニューをそろえた

今回用意したのは「吉野家」「松屋」「すき家」のベーシックな牛丼。さっそく食べ比べスタート!かと思いきや、いきなり撮影を始める松浦さん。

食に関する資料収集に余念のない松浦さん。さすがフードアクティビスト
中島恵美さん(以下、中島さん)
中島恵美さん(以下、中島さん)
えっと、何を撮影されているんですか?
松浦達也さん(以下、松浦さん)
松浦達也さん(以下、松浦さん)
御三家の牛丼を一度に食べ比べる機会はそうそうないので、紅ショウガや七味の違いを写真に収めようと.....。さっそく食べ比べしてみましょう!

吉野家
「牛丼(並盛)」(380円)

あらゆる牛丼が意識せずにはいられないベーシックな佇まい

トップバッターは、1899年創業の「吉野家」。当時魚市場があった、東京都中央区の日本橋に一号店が誕生。関東大震災の影響で市場が築地に移転したのに合わせ店舗も移動した。現在でも一号店は築地市場場内の「魚がし横丁」で営業を続けている。

牛丼を頬張りながら自分の深いところと交信を始める松浦さん
中島さん
中島さん
「もう、本当に『これぞ牛丼』といった感じの味わいですね」
松浦さん
松浦さん
「煮肉の旨味はもちろん、玉ねぎの甘みからご飯までバランスがとれていて、ほっとする安定感のある味わいです。歴史があるだけに素材、調理法ともに練られている印象ですね」
快調に食べ進める二人
中島さん
中島さん
「ところで、松浦さんの丼の方がちょっと大きくないですか?」
松浦さん
松浦さん
「おっと。バレましたか(笑)。これは僕がいつも注文する『牛丼・アタマの大盛り、ご飯軽め』です。『アタマ』というのは具のことで、もともとは築地一号店だけの裏メニューだったんですが、数年前に正式メニュー入りを果たしました。肉はがっつり食べたいけど、炭水化物をちょっとセーブしたいときにぴったりです」

七味は辛味だけのためにあらず

七味をかけると味がしまり、ビジュアルもやや華やかに
松浦さん
松浦さん
「王道の味ですから、無理にカスタマイズする必要もありません。個人的には陳皮(ミカンの皮)が多めの吉野家オリジナルの七味が好物なので、味変を楽しみたい段階に突入したらしっかりかけます」
中島さん
中島さん
「七味もオリジナルなんですね!あまり辛すぎないのがいいですね」
松浦さん
松浦さん
「そうですね。辛味がプラスされるのではなく、すっきりした味わいになりますね。多めにかけても辛くなりすぎないのがいいんです」
濃くもなく薄くもない「これぞ王道」の味。あえて味変させる必要もないが、マイルドな七味と紅ショウガで自分の最適解を見つけよう

松屋
「プレミアム牛めし(並盛り)」380円

プレミアムシリーズのテイクアウトは、「直盛り」に加え、具とご飯が別盛りの「セパレート」が選択可能

1968年に、東京都練馬で牛めしと定食の店としてスタートした「松屋」。牛丼はもちろん定食の充実ぶりにも定評がある。牛丼を「牛めし」と呼ぶのも松屋の特徴だ。

ご飯に汁が染み込まないので時間が経ってもおいしい
松浦さん
松浦さん
「松屋では2014年夏から、関東を中心に『プレミアム牛めし』シリーズを展開しています。扱い店舗では従来の牛丼を提供しないため、こちらが定番メニューになっています。牛肉は冷凍ではなく、0℃前後でチルド管理された肉を使っているのも特徴です」
中島さん
中島さん
「松屋はテーブル席がある店舗が多いので、友だちとよく行きます。でもテイクアウトは初めてで緊張しますがよそってみます!」
松浦さん
松浦さん
「テイクアウトの盛り付けを選べるのが松屋の特徴で、普通に盛り付ける『直盛り』と、今回用意してもらった『セパレート』があります。セパレートが断然オススメですが、食べ方にちょっとしたコツがありまして、肉とタマネギの具だけを丼に移して、ツユは残しておきます」
汁は残しておいて継ぎ足すことで「マイ・ベスト汁加減」を探るべし
中島さん
中島さん
「それはなぜですか?」
松浦さん
松浦さん
「丼タレの量を好みで調整して『つゆだく』も『つゆ抜き』も自在に楽しめるからなんです。つゆだくがお好きな方は注文時に『セパレート、つゆだくでください』と伝えるのをお忘れなく」
「お肉が大きい!」と満面の笑み
中島さん
中島さん
「なるほど! 汁を足す分には後で自由にすればいいですもんね! 松屋の牛丼はマイルドな印象ですね」

「黒胡麻焙煎七味(0.4g)」を忘れるなかれ

テイクアウトのときには忘れずに確認したい「黒胡麻焙煎七味」。たった0.4グラムだがその威力は大きい
松浦さん
松浦さん
「確かにプレミアムは従来の牛めしより、透明感のあるきれいな味わいになった印象があります。その味を際立たせてくれるのが、オリジナルの『黒胡麻焙煎七味』です」
中島さん
中島さん
「わー、これはめっちゃ味変しますね! 黒っぽいのでこってりするのかと思ったら、ものすごく爽やかな味わいになります」
「黒胡麻焙煎七味」で味変させた牛めしに箸が止まらない!
松浦さん
松浦さん
「その名のとおり、煎(い)った黒胡麻に加え、山椒が印象的な七味ですね。色は地味ですが、上品で爽やかなニュアンスを足すことができます。テイクアウトだと1人前につき1つなので、なくさないようにご注意を。吉野家の七味もそうですが、自社メニューに最適化した調味料という細やかな気配りも大手チェーンの強みですね」
クリアで洗練された味わいの牛めしは、黒胡麻焙煎七味をプラスすることで爽やかで手応えのある味変を楽しめる

すき家
「牛丼(並盛)」350円

肉の大きさは控えめだが量のバランスは申し分ない

1982年創業と、「牛丼御三家」の中では最後発の「すき家」。しかし2008年には店舗数で吉野家を抜いて業界トップに躍り出た。現在の店舗数は1900をはるかに超え、47都道府県すべてに出店。ドライブスルーを併設した大型店舗が多いのも特徴だ。

あっさりした食感がすき家の特徴
松浦さん
松浦さん
「ほかの2社がアメリカ産の牛肉を使うのに対し、オーストラリア産なども使っているのがすき家の特徴のひとつです」
中島さん
中島さん
「あっさりしている印象です。吉野家や松屋とは少し味の系統が違う気がします」
松浦さん
松浦さん
「大手3社では唯一、北米以外の牛肉も使っているので、少し味の傾向は違うかもしれません。ですが実は、そのあっさり感を活かす食べ方ができるのも“すき家らしさ”なんです」

さあ、カスタマイズを始めよう!

自分だけのカスタマイズを見つけられるサイドメニューたち

今回用意したサイドメニューは写真上奥から、「かつおぶしオクラ」(120円)、「キムチ」(100円)、「おろしポン酢」(120円)、「青ねぎ」(60円)、「山かけ(わさび付)」(120円)、「おしんこ」(80円)、そして中央の「おんたま」(60円)。ほかにも「高菜明太マヨ」(120円)といった変化球も用意されているので活用したい。ただし、地域や店舗によって扱ってない場合もあるのでご注意を。

松浦さんのお気に入りは「おろしポン酢」と「キムチ」のコンボ
松浦さん
松浦さん
「あっさりした煮肉にあえてサッパリしたおろしと、パンチの効いたキムチを合わせると……。おっ!想像以上にイケます!
中島さん
中島さん
「さすが、いきなり正解ですか!では、私はあっさりを狙って、とろろの『山かけ(わさび付)』と『おしんこ』を試してみます」
「山かけ(わさび付)」「おしんこ」と、あっさりどころから攻める慎重派
中島さん
中島さん
「とろろにコーティングされることで、牛肉感が若干薄らいだかな....」
松浦さん
松浦さん
「パンチを効かせたいなら、キムチがいいかも!」
中島さん
中島さん
「あ!これはかなり好みです! 具の味わいもとろろのマイルド感も打ち消されることなく感じることができます。キムチの酸味でスイスイ食べられちゃいますね」
プラス「キムチ」が正解でした
あっさりした味わいが、バリエーション豊富なサイドメニューたちを受け止める。サイドの種類や量を調整すれば、自分にぴったりの牛丼が見つかるはず

ーー御三家の定番を食べ比べていただきましたが、いかがでしたか?

中島さん
中島さん
「実はまだ私、一人でカウンター席に座ったことがないんです。まだまだはっきりと味の差はわかりませんが、オーダー方法も教えてもらったので、今度からは積極的に自分好みの牛丼を探しに行きたいですね」
松浦さん
松浦さん
「食べ慣れた牛丼ですし、さほど違いはないだろうと想像していました。でも実際に食べ比べてみると、3社それぞれの特徴が感じられる上に、味わいもアップデートされている印象です。みなさんそれぞれお気に入りのホーム牛丼がおありでしょうが、たまにはアウェイに挑戦するのも楽しいと思います!」

取材メモ/撮影終了後はほかの編集部のスタッフも合流して試食会となりました。記者の好みの“味変”は、松屋の牛めし+黒胡麻焙煎七味+オクラがツボでした。

取材・文・撮影=杉山元洋

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Yahoo!ライフマガジン編集部

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