ラーメンフリークをも唸らせる佐伯ラーメンの老舗を訪ねる/大分

特集

【最終回】全国のタウン誌が選ぶ“本当にうまいラーメン”100選

2018/04/15

ラーメンフリークをも唸らせる佐伯ラーメンの老舗を訪ねる/大分

「佐伯ラーメン」とは、やや塩気が強いスープと、強めに香るニンニク、そして柔らかく茹でられた麺が特徴の、大分が誇るご当地ラーメンのこと。周辺のどの地域とも違った味わいで、独自の進化を遂げたラーメンの魅力に迫る!

Yahoo!ライフマガジン編集部

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大分のラーメン界で、ガラパゴス的な進化と競争を続ける佐伯エリア

群雄割拠(ぐんゆうかっきょ)の大分ラーメン界において、各店がしのぎを削る最激戦区がある。大分県佐伯市、人口約7万人の小さな町には独自のラーメン文化が根付き、各店がオリジナリティたっぷり! 近年ではラーメンファンのみならず、一般層にまで認知度を広げつつある、佐伯ラーメンとは一体……。

\私が体験レポートします/

いかにも“いい店”のオーラを嗅ぎ取り、満足気に登場
ライター 煮
ライター 煮
「大分県のタウン情報誌『月刊シティ情報おおいた』の編集部員・煮として働く三十路男子。日々地元大分県内を駆け回り、おいしい・楽しい情報をかき集めている。幼少期、地元にラーメン店がなかった反動からか、無類のラーメン好きへと成長。大学時代から現在まで、週の半分はラーメンを食べる生活を送り続けている。『私の血は豚骨スープでできている』とまで豪語したとか、してないとか」

雰囲気最高。そして驚愕のコストパフォーマンス!!

大分市内から車で約1時間。大分県の南部にある佐伯市は、豊かな海の幸を使った寿司ラーメンが名物グルメ。今回お邪魔する「天津」には初訪問ということもあり、ケータイの地図アプリで大体の場所を把握して行ったのだが……ん? ラーメン店っぽい店が、ない……と、不安になっていると「ラーメン」と書かれたのれんを発見! 看板がないので、パっと見ただけでは見過ごしてしまいそうだが、老舗特有のオーラを感じる。

のれんの変色具合からも歴史を感じる

少しだけ緊張しながら入店すると……。

「いらっしゃーい」

パワフルに1人で店を切り盛りする店主・吉良さん

明るい笑顔で元気に出迎えてくれたのは、店主・吉良小夜子さん。挨拶の前に、まずは店内をパッと見回す。こぢんまりして、落ち着いた雰囲気がなんともいい。時代を重ねてきた冷水機や、ストーブから醸し出されるレトロな風景がステキだ。

店内はカウンターが6席と、2人座れる小上がりがある
ライター 煮
ライター 煮
「こんにちは! いい雰囲気ですね! レトロな感じで落ち着きます」
店主 吉良さん
店主 吉良さん
「レトロってあんた、ただ古いだけやわ(笑)」
ライター 煮
ライター 煮
「いやいや、そんなことありませんよ!」
店主 吉良さん
店主 吉良さん
「で、何にするの?」

と言って差し出されたメニュー表を見て、僕は目を疑った。「何だこの値段は!」

「ラーメン」1杯360円という驚愕の安さ
ライター 煮
ライター 煮
「吉良さん、これはちょっとお安すぎる気がします」
店主 吉良さん
店主 吉良さん
「まぁ食べてみてから言いよ。で、何にするん?」
ライター 煮
ライター 煮
「そうですね。やっぱり1番人気をお願いします」
店主 吉良さん
店主 吉良さん
「人それぞれやけど、それなら『もやしラーメン』かな。おばちゃんは、1番『もやし』が好きやね。オススメやわ」
ライター 煮
ライター 煮
「では、それでお願いします!」
豪快に炎をあげながら調理する吉良さん

促されるままに注文は完了。セオリー通りオススメをいただくこととする。手際良くラーメンを作る吉良さん。そして、出てきた「もやしラーメン」の姿がこちら。

たっぷりのもやしがのっかった「もやしラーメン」(400円)
ライター 煮
ライター 煮
「うまそうです! 早速いただきます!」
店主 吉良さん
店主 吉良さん
「はいよ! 麺が伸びん内に食べよ」

もはや王者の風格すら感じるルックスに思わず喉がゴクリと鳴る。やや濁ったスープにたっぷりのもやし、さらにチャーシューと海苔がのっかる。その上からは、「佐伯ラーメン」らしくコショウがたっぷりと振りかけられ、もう食欲は全開に……!

ほどよいジューシーさの「チャーシュー」も全て手作りされている
ライター 煮
ライター 煮
「では、いただきます!」
おいしいものを前にするとついつい笑顔に……
麺は中細麺。やや柔らかめなのも佐伯ラーメンの特徴

まずはスープをひとすすり。豚骨とタマネギなどの野菜を、じっくりと炊いて作られるというスープは、旨みたっぷりのスッキリ系。しかしながら、あっさりしているのに驚くほどコクが深い。また意外にも佐伯ラーメンの特徴である、強烈なニンニクの香りはほとんどない。

ライター 煮
ライター 煮
「メチャクチャうまいです!」
店主 吉良さん
店主 吉良さん
「あらそうね。ありがとう。ウチはおばちゃんでも食べられる味を作りよるけん、あんまりコッテリはしてないんやけどね」
ライター 煮
ライター 煮
「というか、やっぱり安すぎます。この味で400円なのは、こちらとしては嬉しいんですけども……」
店主 吉良さん
店主 吉良さん
「いやぁおばちゃん1人でやりよるから、人件費かからんし。あと、店の設備費にお金かけとらんけんね。ラーメンはこれくらいの値段がいいんよ! てか、あんたご飯食べるかえ?」
ライター 煮
ライター 煮
「もちろん食べます!」

店主・吉良さんのいい話にじんわりしつつ、食欲を抑えられない僕は、2つ返事でご飯も注文。そして現れたご飯は、もちろんラーメンとの相性もバツグンなわけで……ラーメンライスがとてもうまい。さらに、吉良さんが作る「葉ニンニクの醤油付け」、コレもまた激ウマである。

「御飯」(100円)。男子にはもちろん大盛りで出てくる
気さくな店主・吉良さんとの会話も楽しい。女性ひとり客が多いのも納得
ライター 煮
ライター 煮
「とってもおいしかったです。ごちそうさまでした!」
店主 吉良さん
店主 吉良さん
「こっちこそ、来てくれてありがとう。またこっちの方に来たらおいで!」
ライター 煮
ライター 煮
「『佐伯ラーメン』といってもさまざまな味があり、やはり簡単には一括りにできない。それぞれの店が独自の味を研究し、全く違うスタイルであることを改めて感じた。そしてここ『天津』は、味はもちろん、店主・吉良さんの人柄も相まって、来る人全員を癒やし『また来たい』そう思わせてくれる店だった」

▼ラーメンDATA▼

・麺の太さ:中細麺
・スープの種類:豚骨
・スープの味わい:あっさり★★☆

Yahoo!ロコ天津
住所
大分県佐伯市大手町3-2-15

地図を見る

アクセス
佐伯駅[出口]から徒歩約28分
上岡駅[出口]から徒歩約37分
電話
0972-23-2637
営業時間
11:30~14:00/17:00~19:00※木曜はランチのみ営業
定休日
水曜
口コミ・写真など

※この施設の情報はYahoo!ロコから提供されています。

取材メモ/「ラーメン」(360円)をはじめ、人気の「もやしラーメン」(400円)などの基本のスープ系に加えて、「味噌ラーメン」、「バターラーメン」(各430円)も隠れた人気。店主1人で店を切り盛りしており、お昼時には行列ができることも。13:30過ぎの訪問がオススメ。

取材・文=編集部・煮 撮影=松下恵

月刊シティ情報おおいた

月刊シティ情報おおいた

毎月25日発売、350円

“大分をもっと楽しく、もっと元気に”をモットーに、大分県内の旬な情報を発信する、「CJO」の愛称で親しまれているタウン誌です。

この記事を書いたライター情報

Yahoo!ライフマガジン編集部

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