犬養裕美子のお墨付き! オリジナル中華、田原町「龍圓」

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2018/01/17

犬養裕美子のお墨付き! オリジナル中華、田原町「龍圓」

“アナログレストラン”はレストランジャーナリスト犬養裕美子が選ぶ「いい店」。作り手がその場できちんと料理をしていること。小さくても居心地のいい空間とサービス、かつ良心的な値段。つまり人の手、手間をかけた「アナログ」で「アナ場」な店。第43回は田原町の「龍圓」。

Yahoo!ライフマガジン編集部

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おまかせコース1本の勝負に打って出て、結果は大吉!

日本全国からだけでなく今や世界各国から観光客が訪れる浅草。そのお膝元に居並ぶ飲食店は気楽に入れる店がほとんどだ。ところが「龍圓」は予約客のみ(当日、空いている席があれば入店可能)、料理はおまかせコース1本

国際通り沿いで、人通りは絶えないが外観は控えめ。1998年にここに移転してきたので、2018年で20周年

「最初はいわゆる品書きの多い“町の中華屋”だったんです。ただ、麺は自家製でしたし、素材も有機農法の野菜を使ったり、自分なりにこだわっていました」という店主の栖原一之さん。
年に2回は香港へ出向き、最先端の料理を勉強すると同時に、日ごろからフレンチや日本料理のシェフたちと交流を深め、中国料理にはない調理法や素材使いを学んできた。

22席、シンプルな店内。おいしいものを知っている人が行きつく店

現代スペイン料理が流行れば、エスプーマ(泡)を利用したソースを考案したり、トリュフを卵料理に惜しげもなく使うという自由な発想の一皿も生み出す。
そんなウマイもの好きが喜ぶ“龍圓”流料理は、いつの間にか多くのファンを呼ぶようになった。「料理を目当てに来てくださるお客様と、単なる麺や飯料理目あてのお客様が混在していると、作る側としてはやりにくいんです」と栖原さん。

麻婆豆腐白子。冬のぜいたく、タラの白子を焼き、上から麻婆の辛いソースをかける。白子のクリーミーな味わいが辛さをまろやかに

そこで夜は麺・飯料理のみの注文は不可として、徐々に“ガストロノミック中華”に移行していった。
ところが2年ほど前、長年働いていたスタッフが辞めることになり、栖原シェフ一人で料理を作らなければならなくなった。そこで、昼は6品2500円夜は9品6000円のコースに絞ることに決断した。

一人で調理するのにも慣れたという栖原一之シェフ。ワインもビオ中心に、リーズナブルな値段で用意する。「ただ、人手がないのでボトルのみ」

どの料理も名作が並ぶ、オールスターコース

上海蟹味噌とフカヒレの麺仕立て。「時々、無性にむちゃくちゃな料理を作りたくなるんです!」と披露してくれた“贅沢ラーメン(?)”。上海蟹の時期は、特別コース12000円~

夜の9品は、以下の通り。前菜3品、点心、炒め物、野菜料理、肉料理、麺飯、デザートと続く。最初の前菜1品目は、昼夜とも“エスプーマのピータン豆腐”が出るが、初めて目にすると誰もが一瞬驚く。

エスプーマのピータン豆腐。白い泡は塩と豆乳のエスプーマ。触れると塩味と豆の甘みが広がり、フッと消える。ピータンの独特のコクにぴったり

なんとグラスで登場するのだ。グラスの中には、細かく切ったピータン、その上から豆乳のエスプーマ(泡)が覆っている。見た目は白いクリームが盛り上がったデザートのようだが、底からスプーンですくって味わうとまさしくピータン豆腐。「これはもう、うちの定番になっちゃいましたね。メニューからはずすと『あれが食べたくて来たのに』と必ずいわれるので」。

夜のコースに含まれるもう1品の“トリュフのかに玉炒め”も定番だ。

トリュフのかに玉。鍋に広げた卵は返さない。トロトロの状態のまま、皿にのせ、急いでトリュフを削って香りを引き出す。トリュフの魅力、全開!

ふわふわ、トロトロのかに玉の上にトリュフを削って完成。匂い立つトリュフの香りが、店中を幸せにする。「今は1年中トリュフが手に入るので、これも定番です」。

点心の春巻は、基本の素材はキャベツ。甘くて軽い春巻はおかわりしたくなるほど軽やか! 麺飯にもさまざまなバリエーションがある。季節の味を求めるか、超シンプルなソースやきそばにするか、ぜひ迷ってほしい。

ソースやきそば。麺は自家製手打ち麺。ソースの香ばしさを楽しむ“香りの料理”。麺飯は予約の時にオーダーすれば、差し替えることが可能

コース1本といっても、通えば通うほど奥が深いのがわかるが「本当は新しい料理をどんどん食べてもらいたいんですよ。でも、お客さんは“この間食べたあれが食べたくて”とおっしゃってくるから、なかなか変えられない」と料理人とっては頭の痛いところ。

いい店は、やはり人の気持ちと胃袋をつかむメニューがある。初心者はまず、名品コースをしっかり味わって欲しい。長年愛されてきた料理は、いつ食べてもシンプルでインパクトがある。そしてリーズナブルな値段にも敬意を払いたい。

Yahoo!ロコ龍圓
住所
東京都台東区西浅草3-1-9

地図を見る

アクセス
浅草(TX)駅[A2]から徒歩約0分
田原町(東京都)駅[3]から徒歩約6分
浅草駅[6]から徒歩約8分
電話
090-8720-2581
営業時間
12:00~13:30(L.O.)、17:30~20:30(L.O.)
定休日
月曜日
口コミ・写真など

※この施設の情報はYahoo!ロコから提供されています。

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