たゆまぬ努力と交流から生まれた至福の「鶏のこく塩」/兵庫

特集

【第9回】全国のタウン誌が選ぶ“本当にうまいラーメン”100選

2018/04/01

たゆまぬ努力と交流から生まれた至福の「鶏のこく塩」/兵庫

近年瞬く間に知名度を上げ、今や兵庫県のラーメン界では常に上位を争う人気店となった「がふうあん」。しかし、聞けばオープンしたのは2009年と意外に以前から営業しているお店のよう。では、なぜここ3~4年で一気に客足が変化したのでしょうか? その秘密を店主の早川さんにお聞きしました。

Yahoo!ライフマガジン編集部

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いろいろなお店の味や素材を参考に自分なりの一杯を

元々は兵庫県伊丹市でバーを経営していたという「がふうあん」店主の早川さん。お客さんから「アテ」を求められ、徐々に料理のことを勉強したと言います。たまたまバーの常連にラーメン店の店主がいて、昼の時間にそこのお店を手伝っているうちにラーメンの道にハマったそうです。そして2009年に「がふうあん」の前身「我風庵」をオープンさせましたが、3年ほど経った頃経営が厳しくなり、一旦リセットすることに。それなのに、今やこれほどの人気店に成長したのには、どんな道のりがあったのでしょうか?

\私が体験レポートします/

阪急伊丹駅から徒歩5分。繁華街から少し離れた街道沿いです
ライター平井
ライター平井
「徳島県のタウン誌でライターとして16年勤務した後、2009年に独立。拠点を大阪府高槻市に移し、ライター&編集者&カメラマン&デザイナーとして活動しています。徳島時代からラーメンが好きで、『徳島ラーメン』メジャー化の黎明(れいめい)期に関わりました。関西に来てからも週4回はラーメンを食べますが、50歳が近づいているので、ラーメン以外の食事はできるだけ低カロリーを心がけています」
カウンター7席のみのこぢんまりした店内
ライター平井
ライター平井
「リニューアルしたのはいつ頃ですか?」
店主 早川さん
店主 早川さん
「2012年です。それまでは好きなラーメンの味を再現するために独学でやっていたんですが、やっぱり知識が足りないので、成長しなかったんです。それでSNSなどで有名ラーメン店の店主さんと繋がらせてもらったりして、アドバイスをいただくようになりました」
ライター平井
ライター平井
「作り方や素材まで参考にさせてもらったとか」
店主 早川さん
店主 早川さん
「そうですね。本当に助かっています。知識が増えたことはもちろんなんですが、自分が作る味にもある程度自信が持ててきましたし、人との繋がりを持つことで、商品だけじゃなくて自分を売っていくことが大事なんだということも学びました」
ライター平井
ライター平井
「自分を売る、というと?」
店主 早川さん
店主 早川さん
「いくらおいしいラーメンを作っても、店主が無愛想だと行く気が萎えるというか。できる限り笑顔を絶やさないようにすれば、あの兄ちゃんええ人そうやし、行ってみるかとなると思うんです。他のお店の方と一緒に飲んだりしてる様子もSNSで発信しています。あー、あそこのお店と知り合いなんやと思ってもらえれば、ウチもいいお店と思ってもらえそうですし(笑)」
鶏のこく塩ラーメン(750円)。淡い清湯スープの中に芳醇なコクが詰まっています
新鮮さが伺える美しい鶏ガラ

スープ、麺、トッピング。全てが高レベルでバランス良くまとまる

実食しての印象は、とにかくバランスが非常に良いということ。丁寧な仕事を想像させる深い風味の鶏スープを口に含むと、サンマの香味油とカツオ節などから取られたカエシの香りが渾然一体となり、瞬く間にスープが減っていきます。そして国産小麦中心に作られた自家製麺は、加水率を少なめにしてしっかりとゆで、しなやかかつ滑らかな食感に。スープ、麺、スープ、麺……無限ループのように箸が進みます。朝引きの鶏ムネ肉と低温調理された豚肩ロースのレアチャーシューもスープにしっかりなじみ、全体のハーモニーの好演者となっています。

カメラ目線になることもなく、ひたすら食べてしまいました
カエシに使用するカツオ節、サンマ節、昆布
丹精込めて作った自家製麺を我が子のように愛おしく扱う早川さん
常に新しいメニューにも挑戦。地元の食材にもこだわります
ライター平井
ライター平井
「これだけの繁盛店ならば7席は少なくないですか? と尋ねると、『確かに(笑)。もう少し席数のある物件があればいいですが、どちらにせよ、自分の目の届く範囲でやりたいですね』と早川さん。かつての挫折を常に忘れず、笑顔で丁寧にラーメン作りとコミュニケーションに取り組む姿勢が、とても印象に残りました」

▼ラーメンDATA▼

・麺の太さ:中細麺
・スープの種類:鶏ガラ
・スープの味わい:あっさり★★☆

取材メモ/味の進化を求め、時間がある時はラーメン店だけではなくあらゆるお店を食べ歩くという早川さん。その感想などをTwitterやFacebookで発信しています。ぜひ、検索してチェックしてみてください!

取材・文=平井和哉 撮影=浜田智則

※掲載の内容は2018年4月時点の情報に基づきます。
※2019年6月に店舗(住所、電話番号、営業時間など)、メニュー、料金などの一部情報を更新しました。

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Yahoo!ライフマガジン編集部

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