見た目とは裏腹に、スイーツが大好きというギャップから情報番組『スッキリ!!』でワンコーナーを持ち、終了後もテレビや雑誌にひっぱりだこの新日本プロレスリング所属のプロレスラー・真壁刀義さん。今回は新宿駅、新横浜駅、羽田空港で買える手土産向けのお菓子を3品セレクトいただいた。
Yahoo!ライフマガジン編集部
お土産のことは厳しいプロレス界を生き抜く“スイーツ真壁”におまかせあれ
今回お土産をセレクトいただく真壁刀義さんは、スイーツ好きが高じて出演した『スッキリ!!』のワンコーナー「スイーツ真壁のうまいッス!!」でブレイク。3年半で食べてきたスイーツの数は450種類!
今も時間を見つけてはスイーツ探訪に出かけ、新たな“うまいッス!!”なスイーツを発掘している。
そんな真壁さんもトップレスラーに上り詰めるまでは、苦労の連続。寮生活での厳しい生活や海外での武者修行を経てきたからこそわかる、相手に喜んでもらえる菓子土産は必見だ。
真壁刀義さん
プロレスラー
- 真壁刀義さん
- 真壁刀義さん
- 「おぅッ‼ 俺様だぁー‼ 今日はとびきり美味しいものを見せて、魅せてやるからよぉー、楽しみにしとけ。それだけだ!」
“スイーツ真壁”セレクトのお土産菓子
1.『ありあけ』の「ありあけ横濱ハーバー ダブルマロン」(新横浜駅ほか)
2.『BAKED』の「ブラウニーアソート」(新宿三丁目駅)
3.『パブロ』の「チーズタルト」(新宿駅ほか)
【おまけ】真壁流お土産の流儀「スイーツは最高のコミュニケーションツールだ」
1.『ありあけ』の「ありあけ横濱ハーバー ダブルマロン」(新横浜駅ほか)
子どものころを思い出す懐かしい味わい
60年余の歴史を持つ横浜を代表する銘菓。船を象ったマロンケーキで、ソフトなカステラ生地の中に刻んだ栗と栗餡が入っている。
新横浜駅や羽田空港第2旅客ターミナルで購入可能。神奈川県のデパ地下やショッピングモールでは直営店を数店構えている。
送る方ももらった方も負担にならないのが大事!
- 真壁刀義さん
- 真壁刀義さん
- 「手土産を買うときは、相手の人数、価格と箱の面積のバランスで選んだ方がいい。相手の人数によるけど、2、3人くらいならこのありあけのハーバーの8個入りがベスト。10cmくらいの高さがあって、面積もそこそこある。
これくらいの大きさだと、相手も『おー、持ってきたな』ってなるだろ? この見た目のインパクトは絶対的に必要。価格も高すぎず、安すぎずでちょうどいい。小さい箱でいかにも高そうなものを持っていったら、『これお土産?』『え、告白?』と勘違いされるかもしれねぇだろ(笑)。
送る方ももらった方も負担にならないのが一番大事だな」
- 真壁刀義さん
- 真壁刀義さん
- 「実は俺、このハーバーとは小学校くらいからの付き合いなんだよな。横浜に親戚のおばちゃんがいて、その人が家に来ると必ず持ってきてくれた。
まんじゅうでもないケーキでもない、ちょっと和洋折衷を感じさせるお菓子。高すぎず安すぎず、でもガキには手が届かないものを、馴染みのあるおばちゃんが持ってきてくれる。これって最高にうれしいし、次来てくれるのが楽しみになるんだよな。当時の俺からしてみれば最高の手土産だったわけ。
お土産をあげる相手もいろいろあるだろ? 家族の数やその年齢層を見た時、オールラウンドに活躍できるのが、ありあけのハーバー。子どもはこれがあれば喜ぶし、大人もお茶菓子としておいしく食べられる。最高のティータイムを迎えられるんじゃねぇかな」
- 真壁刀義さん
- 真壁刀義さん
- 「やわらかい生地の中に栗の身が入っていて、栗をそのまま食べてるような食感がおもしろい。それでいて、しつこくない栗の味をしたお菓子になっている。その和洋折衷さがいい。今から25年くらい前に、子どもがこれを食べてるのは贅沢だよな。当時はナニコレ!? ありえないでしょって衝撃を受けたよ。
ブログでハーバーのことを書いてから、ファンが会場に持ってきてくれることがあるんだけど、改めて各世代に通用するお菓子だなと思ったよ。お土産にもってこいだね。ありあけ〜のハーバー♪」
こんなシチュエーションで渡せ!
- 真壁刀義さん
- 真壁刀義さん
- 「突然持っていくのがいいな。しかも親しければ親しいほど突然がおもしろい。
仲がいいと『手ぶらで来いよ』という話になるだろ。親しき仲にも礼儀ありって言葉があるけど、仲がいいからこそ『近くにいいのがあったから買ってきたよ』とサプライズで持っていくと喜ばれる。『そんなの買ってこなくたっていいのに』って言いながら顔は笑ってるから」
--では、真壁さんが渡すとしたらどんなふうに渡しますか?
- 真壁刀義さん
- 真壁刀義さん
- 「俺は、ふと実家にノーアポイントで帰る。そしたら、「あら、あんた帰ってきたの」とくるわけ。そのときにこういうスイーツを持っていくと、まぁ喜ばれるよね。
あとは仲間うちもそう。俺が若手のとき、売れないときに支えてくれた友だちや、幼馴染と会うときは、そいつじゃなくてそいつの家族を喜ばせるために持ってったりする。
『おめぇじゃねぇの、おめぇの家族だよ。昔からおばちゃんにはお世話になってるだろ。だから喜んでもらうんだよ』って言いながらね(笑)」
【手土産データ】
商品名:「ありあけ横濱ハーバー ダブルマロン」
価格:8個入り1425円(税込み)
※ほか、単品178円、5個入り891円、12個入り2138円、16個入り2851円(すべて税込み)がある
買える駅、空港:Y’sハーバー タカシマヤフードメゾン新横浜店、横濱銘品館 桜木町店、横浜周辺New Days 一部店舗、羽田空港第2旅客ターミナルの「ANA FESTA B1フロアギフトショップ店」など
2.『BAKED』の「ブラウニーアソート(缶入)」(新宿三丁目駅)
真壁さんのブラウニー観を一変させた逸品
続いてご紹介いただいたのは、2016年の8月に日本第1号店を伊勢丹新宿店の地下1階にオープンした、NY・ブルックリン発のカフェベーカリー『BAKED』の看板メニュー。
ダークチョコレートを使った定番の「ディープダーク・ブラウニー」と、塩とキャラメルフィリングを生地に加え、シーソルトで仕上げた「ソルテッドキャラメルブラウニー」が入ったアソートだ。店頭では、「ブラウンシュガーブロンディー」と3種で展開している。
真壁さんが「はじめて食べたとき、これはすげぇなと思った。みんなに知らせてぇと思って、とっておいたんだよ」というほどの逸品。その一発目が本記事とは。ありがとうございます!
- 真壁刀義さん
- 真壁刀義さん
- 「ブラウニーがあまり好きじゃなかった俺が、食った瞬間に『おっ!』と二度見したからね。この野郎、俺様を二度見させやがったんだよ」
- 真壁刀義さん
- 真壁刀義さん
- 「見てよ、この厚さ。美しさ。ヤバいよね、これ。身近なものに例えるとしたら……レンガだよ。口の中に入れた瞬間カリッと歯応えがあるから、ブラウニーってもっと柔らかくなかった? と思うわけ。そしたら次の瞬間、チョコレートのようにクリーミーになる。舌の圧だけで溶け広がるんだよ。
おい、これブラウニーだろ。チョコレートに変わりやがって、この野郎というサプライズが待ってる。ただものじゃねぇよ、こいつは」
「ディープダーク・ブラウニー」への賛辞が止まらない真壁さん。その勢いで「ソルテッドキャラメルブラウニー」も食べはじめた。
- 真壁刀義さん
- 真壁刀義さん
- 「最近のパティシエって、塩をかましてくるだろ。俺は昔から、スイカの甘さを引き出すにはどうする? って聞くんだよ。答えは? そう、塩をかけるだろ。塩をかけるとスイカが持ってる独特の甘さがもっと引き出される。これが“スイカの理論”。これを作ったやつもよ、それを考えて塩を使ったと思うよ」
甘いだけじゃない…だからおもしろい!
- 真壁刀義さん
- 真壁刀義さん
- 「塩が強いけど、嫌味がない。甘さがあるぶん、塩気がある。わかりやすく日本の食べ物で例えてやろうか……みたらしだんごだよ!
味はちょっと違うけど、チョコの香りと甘さが引き立つ甘じょっぱい感じ。これがいいわけ。旨み成分って、香りや味わい、見た目の雰囲気、あとは、甘さなんだよね。それがなかったら、スイーツってスイートじゃねぇんだよ。
甘いだけじゃ飽きるだろ? 人の人生と同じだよ。甘いだけじゃ……ねぇんだよ。だからおもしろい。人の人生もそう。つらいから楽しいがある、楽しいからつらさもある。塩があるから甘い。甘いから塩がきいてくる。そういうことだよ!」
こんなシチュエーションで渡せ!
- 真壁刀義さん
- 真壁刀義さん
- 「これは男性に贈ったらすごい喜ばれると思う。一番喜ぶのは俺ら世代の40代、50代だね。ビジネス的な用途がいいな。送る人間が俺と同じ40代だったら、年上、年下、どっちに送ってもOK。もらうなら? 下の世代からもらいてぇな」
--もし、何か飲み物と一緒に楽しむとしたら、どういうものが合うのでしょうか?
- 真壁刀義さん
- 真壁刀義さん
- 「こういうオンとオフ、二面性のあるスイーツを口に入れたら、俺みたいに二度見すると思う。それに合わせるドリンクは、牛乳か紅茶だな。
紅茶なら無糖がべらぼうにうまい。口の中にまだ濃厚なチョコが残っているところに飲むと、独自の香りが広がって、口の中に残ってるチョコレートをさらってっちゃう。
牛乳の場合は、口の中がチョコレートミルクになってさっぱりしてうまい。これらは食い手の俺が勝手に計算してること。おいしく食べる工夫を考えさせてくれるスイーツだよな。
仕事や会議のあとに食べて、ハッピーな会話をしてストレス発散。次の仕事や自分のリラックスタイムにつなげて、よしもうひとがんばりしよう! って思ってほしいな」
【手土産データ】
商品名:ブラウニーアソート(缶入)
価格:2484円(4個入り)
買える店:新宿三丁目駅直結の「伊勢丹新宿店」
3.『パブロ』の「パブロチーズタルト」(新宿駅ほか)
チーズのやわらかさとタルトの堅さの対比に感服
「誰も見たことがないチーズケーキを作りたい」という思いからスタートした“焼きたて”チーズタルトの専門店。工房でひとつひとつ丁寧に焼き上げているチーズタルトは、2011年の発売以来累計670万個を売り上げている。
お店の看板商品である「パブロチーズタルト」は、絶妙なふわとろ食感が自慢。駅では東京だと新宿、秋葉原。本店がある大阪では新大阪や大阪駅などで購入できる。
- 真壁刀義さん
- 真壁刀義さん
- 「まず見た目からしてすごい。艶びやかで高級さを感じさせる。で、食べて一番ビックリしたのがチーズのなめらかさ、柔らかさ。見てよ、この弾力。ぷるぷるしてるだろ。そして、濃厚さ。それでいて、あとに残りすぎない。これがベリーグッド。
あと、杏(アプリコット)ね。これが1枚のってるだけで全然味わいが変わってくる。水に絵の具を垂らすとブワッと広がるように、口の中でジャムが広がるんだよ。
味わい深いチーズに、酸味と甘さのあるジャム。これらが合わさるがゆえにものすごいインパクトが生まれる。間違いないね」
タルトの堅さとチーズのやわらかさの対比に注目!
- 真壁刀義さん
- 真壁刀義さん
- 「で、もうひとつ言いたいのはタルト生地の堅さ。パリパリの歯応えがありつつ、なめらかなんだよな。やっぱり、食べ始めてすぐになくなるのはつまらない。だけど、ここのタルトは生地自体が堅いからチーズの受け皿になってる。サクサクした生きたリズムが最高に心地いい。
つまり、このチーズタルトは、タルトの堅さとチーズのやわらかさの対比が素晴らしいわけよ。いい? これノートに書いて。テストに出るから(笑)」
こんなシチュエーションで渡せ!
- 真壁刀義さん
- 真壁刀義さん
- 「これはね、年配の方というより中年層から若い人向けに限る。自分の親もそうだけど、60代以上の人ってチーズは食べても、チーズのお菓子ってそんなに食べないはずなんだよ。固形のチーズは食べても、とろけるチーズはちょっと抵抗があるみたいなね。
それは手間がかかるからっていうのもあると思う。昔は素手でパッと食べる手間のかからないものが、ちょうどいいお茶菓子だった。でも今はおいしいものが食べられれば切り分けることを面倒に思わないんだよね。だから、俺らやその下の世代が持っていって、みんなで食べればいいと思う。俺があげるなら自分より下の世代かな」
【手土産データ】
商品名:「パブロチーズタルト」
価格:850円(1ホール)
買える駅:新宿駅、秋葉原駅ほか
【おまけ】真壁流お土産の流儀「スイーツは最高のコミュニケーションツールだ」
- 真壁刀義さん
- 真壁刀義さん
- 「『パブロ』の『チーズタルト』のようなものだと、若い世代が上司や先輩にお茶菓子として持っていって、その場でポンポンと切って『先輩、食べてくださいよ。僕らも一緒に食べますから』と言って出すのがいい。
そのためには、自分が食ってうまいものを相手にあげないとな。『これホントにうまいですから、自信あります!』『お、うまいじゃん』。これでお互い理解できる。
そのコミュニケーションが一番大事だと俺は思う。度合いにもよるけど。いざこざとかちょっとした思い違いとかがあっても、このやりとりでなくなるよ。
相手にあげるからこそ、自分も食う。同じものを食べるから距離感が縮まるし、価値観も似てくる。だからわだかまりがなくなる。コミュニケーションにもってこいなんだよ、スイーツは」
- 真壁刀義さん
- 真壁刀義さん
- 「そのためには、普段のコミュニケーションも大事。特にあいさつ。おはようございます! って頭を下げる。相手が「おう!」や「おはよう!」と返す。それでOK。
こういう細かいことをやったうえで、『先輩どうですか?』と持っていく。それでバッチリだと思う。人間ってむずかしいようで単純で、単純なようでむずかしいから」
ただお土産を持っていくだけでない、持っていってからのことまで話してくださった真壁さん。最後にもうひとつ質問。
--持っていく相手の好みがわからないときはどうしたらよいのでしょうか?
- 真壁刀義さん
- 真壁刀義さん
- 「確かに困るよな。そういうときは、生菓子を持っていくといい。誰でも好き嫌いなく食えるだろ。
あと、何日もとっておけない。ということは、食うしかない。相手に食わせる半強制的なお土産なんだよね。イヤでも好きでも喜んでくれるならそれでいい。俺は強引だから(笑)」
--ほぉ、生菓子! では、どういったものを選ぶといいでしょうか?
- 真壁刀義さん
- 真壁刀義さん
- 「生菓子でも、いちごのショートやチョコレートみたいな誰でも食べられるオールラウンドなもの。あとはモンブランやミルクレープ的なもの。こういうハズレがないものを敢えて選ぶ。
そしたらみんな取り合いになるだろ。それを喜んで見てるんだよ。俺はそれがうれしい。
やっぱりお土産は何を贈っても喜んでもらうのが一番。それは送る側にとっても一番の喜びだよな。相手の好みを考えながら、こういうのが好きだろうな、これあいつら楽しんでくれるかなって。考えながら選ぶ時間も楽しいんだよね」
相手のことも考えて、自分も一緒になって楽しむ。相手の技を受けたうえで、自分の技を繰り出して勝つ。まるで、プロレスのようだ。強引かもしれないが、真壁刀義という男は生粋のプロレスラーなんだなと改めて感じた。
そんな“ホンモノ”のお土産論を語ってくれた、真壁刀義選手は、毎年恒例の1月4日に行われる東京ドーム大会「レッスルキングダム12」通称「イッテンヨン」で、NEVER無差別級6人タッグ選手権試合に出場。ぜひ、真壁選手の“ホンモノのプロレス”を生で観ていただきたい。
WRESTLE KINGDOM 12 in 東京ドーム
2018年1月4日(木)@東京ドーム 15時半開場/17時開始
毎年恒例、国内最大のプロレス興行、イッテンヨン東京ドーム大会の開催が今年も決定! 好評につき、チケットは残り僅かなので、お早めに!!
取材メモ/真壁さんのこれまでの経験に裏打ちされた食レポ、お土産論に感心しきり。軽妙なトークであっという間に時間が過ぎていきました。なので、そのときにお伝えできなかったことをここで。真壁選手、僕はつま先立ちのブリッジでキメる、ノーザンライトスープレックスが大好きです。
取材・文=ナンバケン(リベルタ) 撮影=小島昇