居酒屋「博多屋台よかたい 阿佐ヶ谷店」で、毎月24日は240円で24時間飲み放題になる驚愕のサービスを行っているという情報をキャッチ。11月から始まった破格のサービスの真相を確かめるため、2回目の開催となる12月に取材してきました!
Yahoo!ライフマガジン編集部
通常は2400円で飲み放題が24日は240円に!
どうも、スポーツ(特にサッカー)と街歩きが好きなライター・嶌村です。新しい年を迎えた18年は、2月に韓国のピョンチャンで冬季五輪、6月にロシアでサッカーのワールドカップと、スポーツ好きの僕には楽しみな1年がやってきました。そのピョンチャンに近い博多(こじつけがムリヤリですが…)の屋台をイメージした都内の居酒屋で、驚きのサービスを行っているとのこと。
そのサービスとは、毎月24日は240円で24時間飲み放題になるというもの。そんなお店が本当にあるの?という冗談のような話ですが、さっそく、お店のある東京・阿佐ヶ谷へ取材に。
話を聞くと24時間飲み放題のサービス自体は毎日行っており、通常の価格は2400円。店に入った時間から次の日の同じ時間までは、1回店を出ても飲み放題のサービスは継続されます。しかし、240円になる24日だけは当日のみのサービスに。取材でお話を伺ったのは、オーナーの川井将太郎さん。
仰天サービスの発案者
――このサービスはどういった狙いで始めたのでしょうか。2400円ならともかく240円はさすがに赤字だと思うのですが…。
- 川井さん
- 川井さん
- 「このサービスは、店長と飲んで酔っ払っている時に『240円で24時間飲み放題にしたらおもしろいんじゃない?』と話に出たのが始まりです。僕の実家は大分県で親戚が集まると、もう24時間ずっと飲んでいます(笑)。なんかお祭りをしているような感覚ですね。24日だけはさすがに赤字ですが、意外とフードが出るのでそこまでではないですね。24日の赤字は店の宣伝費と考えているので、全然問題ありません!」
なんとも気前のいいお返事。さすが九州男児です。地元が大分県で、博多の屋台によく飲みに行っていたこともあり、お店のテーマも「博多屋台」に決めたとのこと。川井さん自身も飲むのが大好きで「この店を24時間にしたのも自分の夜遊びを自粛するためです」とあっけらかんと笑う。そんなお店の魅力を紹介するとともに、12月24日に訪れた無類の酒好きたちのコメントもお届けします!
24時間飲み放題を楽しむ4つの方法
1.行列覚悟で早めの来店を
2.お酒の種類は100種以上
3.オーナー推薦の激ウマ料理
4.本格派のラーメンで締める
1.行列覚悟で早めの来店を
狙い目の時間帯は朝から夕方
240円で24時間飲めるのはソフトドリンクではありません。まぎれもなくお酒が飲めるこのサービスは、酒好きなら誰もが行きたいところ(ちなみにソフトドリンクも飲めます)。11月から始まったばかりの仰天サービスだが、その破格の安さの噂を聞きつけ、初開催からすでに行列ができていたそうです。川井さんは「一番混むのは24日に日付が変わる午前0時と、夕方ですね」と話す。
取材した12月24日は、23日の11時45分ごろに30人ぐらいの行列ができ、すんなり入れたのは20人ほど。店にはそれ以前に飲んでいるお客さんがいるので当日の状況によって異なりますが、夜に行くなら行列は覚悟した方がいいと思います。狙い目は客が少ないであろう朝から夕方になりますが、24日が週末ならともかく、平日だとさすがに行けない人も多いはず。また24日は予約もできないので、とにかく早めに行くというのが現実的な作戦ですね。
- 川井さん
- 川井さん
- 「1回目の行列は最大50人ぐらい並んでいましたね。24時間飲み放題なので、お客さんの回転率はかなり遅いです。3時間ぐらい待っているお客さんもいて、しまいにはコンビニでお酒とつまみを買って、並びながら飲んでいる人もいましたね(笑)」
取材当日は、23日の22時30分に一番乗りの人が並んでいたものの、人数が増え始めたのは23時30分ごろ。朝から夕方以外で行くなら、ココが一番の狙い目かもしれません。
24日に訪れた無類の酒好きたちに突撃レポ
取材したのは、2回目の開催となった12月23日から24日に日付が変わる深夜。クリスマスイブの日曜日に、果たしてどんな酒豪が訪れたのか、お店を覗いてみました。
●1組目
金子さんは友達3人で訪れ、23日22時30分に到着して行列一番乗り(友人2人は顔出しNGなので彼だけを撮影)。「友達に誘われて大宮から来ました。過去、半日飲み続けたことはありましたけど、今日は1日飲むつもりです!」(金子さん)。
●2組目
食べることが大好きな3人グループは24日が日曜日ということもあり、11月から店に来ることを決めていたそう。「今日は始発まで飲みますよ。(旦那さんに)もう一回来たいんでしょ?」「そう。せっかくだからね。もう一回来たい!」(比嘉さん夫婦)。「プレモルの瓶が飲み放題なのがすごい。ホッピーもあるし、とにかく種類が豊富です」(平櫛さん)。
●3組目
お店に来たきっかけを聞くと、「12月→クリスマスイブ→ヒマ→だったら飲むしかないでしょ!」と悲しくも元気なコメントをくれました。「このリストがうれしい」「絶対インスタにあげます」「今日は各自つぶれるまで飲みます。自分で自分の面倒を見られる程度に(笑)」(取材そっちのけで店員さんへ)「すいません、ハイボールください!」(彼女たちのパワーに圧倒され、誰が何を喋ったかメモを取り忘れました。ご勘弁を)。
2.お酒の種類は100種以上
飲み放題は大体がどのお店もドリンクメニューが限定されていて、少ないお店だと20種ぐらいが相場でしょうか。しかし、こちらのお店はなんと100種類以上。その中でもオーナーさんオススメのお酒を伺いました。
24時間飲み放題だからできる“ビールのタワー”
「生ビールウルトラタワー(ザ・モルツ)」
定番のドリンクにはあのバーボンを
「ハイボール」
レアなお酒もご用意!
「カオ キャラット(タイ米)」
- 川井さん
- 川井さん
- 「個人的にオススメなのは、『カオ キャラット』です。私の会社は、タイ料理店も経営しているんですけど、そこでこのお酒を見つけました。二日酔いもしないし、かなり飲めちゃいます。ソーダ割りもおいしいし、ブレイクの予感がするお酒です」
そのほか、ホッピー、梅酒、日本酒、焼酎とワインのボトル、各種サワー&チューハイととにかく種類が豊富です。これだけあれば1日飲んでも飽きませんね。
3.オーナー推薦の激ウマ料理
飲み会を盛り上げるもうひとつの主役がお料理。店名に「博多屋台」とある通り、福岡県や九州のご当地料理がそろっています。そこで、オーナーの川井さんにオススメの料理をセレクトしてもらいました。
お酒のお供と言えばコレ!
「やきとん」「やきとり」100円~
リピーター続出中
「博多もつ鍋」950円(1人前)
インスタ映え間違いなし
「明太パフェ」1240円
- 川井さん
- 川井さん
- 「冬なので『博多もつ鍋』がよく出ますね。このスープは、今はもう閉店しているのですが福岡県にあった人気店の味です。スープはよく味噌と間違われるんですけど、醤油がベースで十数種のスパイスを使っています」
紹介したメニュー以外では、ビールと相性抜群の「豆苗炒め」480円、九州北部の郷土料理「がめ煮」380円のほか、刺身から串料理まで多彩な料理がラインナップ。個人的にもオススメは「博多もつ鍋」。とにかくスープがおいしい。コクがある割にしつこさはなく、もう箸がとまらないうまさでした。
4.本格派のラーメンで締める
飲んだあとにラーメンを食べたくなるのが酒好きの性というもの。こちらのお店は居酒屋ながら、高円寺で博多ラーメン店を経営していることもあり、味はかなり本格的。お店を変えずにうまいラーメンが食べられるなら、もう頼まない理由はないですよね。
博多名物の豚骨ラーメン
「博多ラーメン」680円
おつまみでもイケる!
「鉄砲玉~焼きラーメン」680円
- 川井さん
- 川井さん
- 「ラーメンは高円寺のお店がほぼ専門店なので、味には自信があります。焼きラーメンはお酒のおつまみでも頼まれる方が多いですね」
ラーメンは豚骨スープのいい香りと香ばしい醤油のタレが食欲をそそります。メニューとして替え玉があるのが納得の、おいしいラーメンでございました。
取材当日のお客さんは、お酒を浴びるほど飲めるとあって、かなりハイテンション&最高の笑顔。原稿を書きながら写真を見ていると、お酒好きに悪い人はいないと思えるぐらい、いい表情をしています。オーナーの川井さんが「お祭りみたいな感覚」とおっしゃっていたのが、なにか分かったような気がしました。
「財布を気にせず、仲間とお酒を長時間飲み明かす」。いい響き&素敵な言葉ですね。ただ飲み過ぎにはご注意を。
取材メモ/通常は2400円で、日をまたいでも24時間以内なら再来店OKのこのサービス。お店の人によると、24時間で4回来た人がいるそうです。まずは仲間と飲む日を決め、1回目は予定日の前日夜遅めに店を訪れ、2回目は予定日の夕方からまた仲間と飲む。週末なら2回は行けそうですね。
取材・文=嶌村優(エンターバンク)、撮影=角田幸也