芸術鑑賞や遊びで、子どもたちの人間力を育む「豊明おやこ劇場」

2018/01/16

芸術鑑賞や遊びで、子どもたちの人間力を育む「豊明おやこ劇場」

舞台芸術を通して子どもの豊かな心を育むおやこ劇場。1966年に福岡で始まり、全国に広がりました。愛知県豊明市の「豊明おやこ劇場」は、会員だけでなく地域とのつながりを大切に交流の輪を広げています。『ゆいまるくらぶ』編集室は、豊明おやこ劇場の活動について取材しました。

中広

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子どもの意志を大切に、積極性と主体性を育んで

「ただいまー」と部屋に入ってきたのは、豊明おやこ劇場の会員たち。住宅街の中にある一軒家「おやこのおうち」には近隣の人から譲り受けた家具や、会員が持ち寄ったおもちゃが並び、心温まる空間が広がっています。「おやこのおうち」は、豊明おやこ劇場の活動拠点。より多くの人に利用してもらいたいと、ビルの一室から一軒家へと昨年移転しました。

現在の会員は、0歳から子育てを終えた70代までの109人。舞台芸術を観賞したりサークル活動に勤しんだりして、会員同士の交流を育んでいます。サークル数は16。2歳からの「ぴよぴよ」や、子育てを終えた親世代の「TKO48」など、サークルは世代ごとに分かれています。「おやこのおうち」は、サークル活動でも使用が可能。毎日開放されており、宿泊もできます。

「優れた芸術に触れて想像力を育むのはもちろんですが、一番の目的は、豊かな心の育成です」と話すのは、事務局員の小田早樹子さん。

例会の日、小夜食係の子どもたちで作った差し入れ

「子どもの意志が大事」という考えは会員たちの共通認識。「子どもが馬に乗りたいと言った時、サークルのメンバーを誘って愛知牧場に行きましたね」と話すのは、運営委員長の高橋花乃子さん。子どもの要望を「ダメ」と拒絶するのではなく、一緒になって楽しむ姿勢を大切にしています。

会の運営を子どもに一任し大人はサポートに徹するなど、子どもの主体性を大切にしています。春の「おやこまつり」では、子どもにリクエストを募り、内容を決定。まつりには不向きな内容に対しても柔軟に取り組む姿勢からは、積極性を育みたいとの思いが伺えます。

子どもたちのトラブルは付き物ですが、大人は仲介することはほとんどありません。「トラブルは成長のチャンス。叩かれて泣いた子は『やめて』と言えるようになったり、おもちゃの取り合いでは、順番を守ろうと子ども自身が提案できるようになったりします」と高橋さん。子どもが持つ力を信じている会員だからこそ、解決するまで見守ることができるといいます。

ハンモックは、おやこまつりで設置。子どもたちは大喜びです

子どもの力を信じて話し合う過程を大切に

豊明おやこ劇場の主な活動は、舞台芸術鑑賞です。まずは、会員向けにアンケートを実施。結果をもとに活動テーマを決め、上演する劇を選定していきます。「アンケート実施から、内容決定までに6カ月。大人が決めてしまえば早いのですが、子ども同士の議論を重視しているため、時間がかかります」と高学年グループ長の則武あかねさんは話します。これまでに、「劇団うりんこ」「蒼い企画」などを招聘。商工会館ホールや勤労会館などを会場に、幅広い年齢が観賞しています。

当日の受付や司会、楽屋の準備、軽食の用意も子どもが担当。サークルごとに担当を選び、希望が重なった場合は話し合いで決めています。

また、上演前には演者との交流会を実施し、劇への理解を深めます。時には、劇にちなんだワークショップを開催。クラウンが登場する「びりとブッチィー」の開演前には顔にメイクを施し、キャラクターに扮するひとときを楽しみました。

「あちょぼ!」の様子。仲間がいるとかくれんぼやボール遊びができるだけでなく、遊びの幅が広がります

外部との輪も広げる人のつながりを大切に

会員以外が参加できる活動も、少しずつ増えています。「一人よりも集団で遊ぶ方が楽しい!」という思いからスタートしたのが、3歳未満の子と親を対象とした野外活動「あちょぼ!」。第1、第3火曜日に落合公園や勅使公園、三崎水辺公園で活動しています。遊びを通して子どもの感性を育んだり、親の意見交換の場になったりと、仲間の輪を広げています。

さらに3年前から、保健センターの1歳半健診でボランティアを開始。待ち時間を利用して子育ての相談を受け付けています。「好評だったようで、保健センターからまた来てほしいと声を掛けていただいています」と小田さん。11月5日の豊明秋まつりにも参加するなど、地域とのつながりを深めています。

招聘した劇団員が書いた色紙は、例会を開いた数だけ飾られています

「世の中にはいろいろな人がいて、中には気が合わない人もいます。そんな相手に対しても、いかに寄り添うかを考える姿勢が豊かな心を育むのだと思います。子どもたちには今以上に多くの人と触れ合い、育ち合ってもらいたいです」と小田さん。

近年は子どもの会員数が減少。「今後はもっと仲間を増やし、子どもに多くの体験をしてもらいたい。活動の回数も増やしていけたら」と則武さんが続けます。

芸術鑑賞を通して感性を育む豊明おやこ劇場。その豊かな心は、優しさの輪を地域に広げていくでしょう。

Yahoo!ロコ豊明 おやこ劇場
住所
愛知県豊明市栄町南舘3-917

地図を見る

アクセス
中京競馬場前駅[出口]から徒歩約6分
前後駅[出口2]から徒歩約18分
前後駅[出口1]から徒歩約19分
電話
0562-87-2475
口コミ・写真など

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