広島からの新トレンド本場中国伝来『汁なし担々麺』の『きさく』

2016/05/06

広島からの新トレンド本場中国伝来『汁なし担々麺』の『きさく』

広島では今、なぜか汁なし担坦麺が人気だ。そもそも本場・中国四川省で担坦麺といえば、汁なし担坦麺を指す。山椒による痺れ「麻(マー)」と、唐辛子や辣油の辛味「辣(ラー)」の2つが複雑に絡み合うこの麺料理。広島における汁なし担坦麺の元祖といわれる人気店に美味しい食べ方をうかがった。

エイ出版社

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広島の汁なし担担麺の元祖に聞く、その歴史と美味しい食べ方とは?

広島ではすでに常識と言われる「汁なし担担麺」。なぜこれほど広島で支持を得ているのだろうか。そもそも、汁なし担担麺とは何者なのか?

担々麺発祥の地である中国四川省では、ゆでた麺に少量のタレを絡めて食べるのが基本。汁ありは日本人向けに改良されたもので、むしろ汁なしこそが“元祖”なのである。日本における四川料理の父・陳建民氏は、1958年に四川飯店をオープン。その際、日本人向けに改良し、担々麺に汁を加えたのだ。以降、中華料理店のサイドメニューとして汁なしを見かけることはあったが、専門店ができ、盛り上がってきたのはやはりここ数年だろう。

『きさく』の「汁なし担担麺(530円)」

それではなぜ今、汁なし担担麺が広島で人気なのだろうか。「広島の人は辛いものが好き」とよくいわれている。和食にはない「麻(マー)」の辛さは、中国原産の花山椒によるもの。鰻などにかけられる和山椒とは全く違うもので、特徴的な高い香りをもっている。辛いものが好きな広島人の味覚に、この「麻(マー)」が新たな感動と衝撃を与えたのかもしれない。

そして、汁なし担担麺の辛さのカギとなるのは、山椒による痺れ「麻(マー)」と、唐辛子や辣油の辛味「辣(ラー)」なのだ。特に、山椒の爽やかな香りと、電気のような痺れが人々をトリコにしている。さらに、どっさりとのせられたネギも汁なし担担麺の特徴。大量のネギはトッピングというよりも、れっきとした具のひとつ。シャキシャキとした食感と独特の風味が抜群のアクセントとなり、タレが醸す旨味、辛味を引き立てている。

「“麻(マー)と辣(ラー)”が合わさり、深みのある辛さになります」と服部さん

「汁なし担担麺は、混ぜに始まり、混ぜに終わる食べもの」と教えてくれたのは、『汁なし担担麺 きさく』の店主・服部幸一さん。配合は店によって違うが、まず丼にタレを入れ、次に麺を入れ、その上に挽き肉などの具、そしてネギをのせるという構造はどこもだいたい同じ。下から上に麺を持ち上げるように混ぜることで、これらが均等に合わさり、そこでようやく完成となる。

混ぜることで、タレに絡む「旨味」「辛味」「痺れ」が渾然一体になる

ちなみに『きさく』では、ゴマを一切使用しない。「知り合いの中国人留学生が作ってくれたのが、汁なし担担麺を知ったきっかけ」と言う服部さん。本場・中国四川省にも出向き、片っ端から食べ歩いたそうだ。ゴマを使わないのは「本場のレシピに倣って」とのこと。山椒は中国産の粒山椒を自家挽きし、辣油は自家製。食べる前にしっかり「鬼まぜ」しておけば、口中であらゆる風味が複雑に交差して、味覚が覚醒していく!

広島における汁なし担担麺カルチャーの元祖「きさく」。2001年のオープン当初、まだ日本人の多くがこの料理の存在すら知らなかったという

汁なし担担麺 きさく
住所:広島県広島市中区舟入川口町5-13佐々木ビル1F
アクセス:
舟入川口町駅から徒歩3分
舟入幸町駅から徒歩2分
電話:082-231-0317
営業時間:11:00〜14:00、18:00〜20:00、日曜11:00〜15:00、祝日11:00〜14:00
定休日:水曜

口コミ・写真など

※この情報は取材時の情報です。ご利用の際は事前にご確認ください。

広島本

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※この記事は『広島本』を元に再編集・構成されたものです。掲載している情報は2016年3月25日時点のものです。予告なく変更される可能性もありますので事前確認をおすすめします。

この記事を書いたライター情報

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年間600冊以上の雑誌・ムック・書籍を出版する出版社。動画、ウェブ、イベント、飲食店などを提供するコンテンツクリエイター集団でもある。バイク、自転車、サーフィン、釣り、登山、ゴルフなどの趣味や、ファッション、旅、飲食、暮らし、などのライフスタイルに強い。写真とデザインにこだわる。

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