日本一のラーメン激戦区・東京。3大トレンドの大本命はココだ!

特集

ラーメン好きなら覚えておきたい東名阪の厳選9杯!

2018/03/04

日本一のラーメン激戦区・東京。3大トレンドの大本命はココだ!

多くの人気店がひしめき合う全国屈指のラーメン激戦区・東京。その中でも2017年にオープンしてすぐに話題を呼び、新たなトレンドを生み出している3店を紹介!

Yahoo!ライフマガジン編集部

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濃厚煮干しや貝、鴨などこだわりの素材で作るラーメンに舌鼓

毎年、多くのラーメン店が誕生し、その中のいくつかは全国的にも知られる有名店へと成長していく、日本一の激戦区・東京。かつてはシンプルな東京醤油ラーメンが人気を博し、その後は東京豚骨醤油、つけ麺などのブームが起こってきた。今では博多豚骨をはじめとした全国各地のラーメンが味わえるようになっている。その中で、2018年の新潮流、濃厚煮干しや貝、鴨によるスープのラーメンといった各ジャンルの大本命3店舗に取材してきました!

曙橋にある灯花紅猿(とうかべにざる)の店から漂う煮干しの香りに食欲がそそられる

東京ラーメンの2018新3大トレンド

1.<濃厚煮干し>吟醸煮干 灯花紅猿(曙橋)
2.<貝>まるえ食堂(東小金井)
3.<鴨>らーめん 鴨to葱(御徒町)


1.<濃厚煮干し>吟醸煮干 灯花紅猿(曙橋)

煮干しダシの風味と苦みのバランスが絶妙

濃厚な煮干しの香りがクセになる「吟醸煮干らぁ麺」780円

「塩つけ麺 灯花」を1号店としてスタートさせた「灯花」ブランドは、「鯛塩そば灯花」「京紫灯花繚乱」と次々にオープン。1号店を休止し、17年6月にオープンしたのがこの店。淡麗系の煮干しは多いが、こちらはふんだんに煮干しを使用した濃厚煮干しスープ。しっかりと風味が感じられつつも、煮干し特有の苦みは少なく、煮干し系が苦手な人でも食べやすいのが特徴だ。

店内は5席ほどなので、店主の高橋登夢さんがラーメンを作る様子をじっくり見られる

なぜ濃厚煮干しスープ?

――人気を集めていた塩つけ麺から、まったく異なる濃厚煮干しのラーメンを提供するようにしたのはなぜですか?(ライターK)

店主の高橋さん
店主の高橋さん
「『塩つけ麺 灯花』は創業から5年たったので、一区切りさせて新たなことに挑戦しようと思ったんです。ここはお客さんとの距離が近いので、私自身や代表が一番やりたいラーメンを出す店にしようと。そう考えた時に自分たちの好きな味であり、自分たちが目指す味を具現化できるのが、煮干しスープのラーメンだったんです」
煮干しが凝縮されたスープに背脂が溶け込み、麺とよく絡む

――先ほど「吟醸煮干らぁ麺」をいただきました。煮干しの風味が口の中に広がり、とってもおいしかったです! 実はあまり煮干しスープのラーメンが得意ではなかったのですが、こちらのラーメンは食べやすかったです。(ライターK)

店主の高橋さん
店主の高橋さん
「煮干しでスープを作ると、どうしても煮干しの苦みが出てしまうんです。煮干しスープが好きな方は、そこが好きなんですけれど、苦手な人も結構いるので、そこのバランスは一番気を使いました。背脂をたっぷり入れているのも、脂の甘味が煮干しの苦みをマスキングしてくれるからです」
5種類の煮干しをたっぷり使い、濃厚な煮干しスープを作り出している

――これだけ濃厚な香りのする煮干しスープを作り出すには、どのような煮干しを使っているのですか?(ライターK)

店主の高橋さん
店主の高橋さん
シロクチ煮干しの大と小、カタクチ煮干し、アジ煮干し、ヒラコ煮干しの5種類を使っています。もちろんどれか1種類でもスープは作れるのですが、5種類をブレンドすることで、旨味や香りなどそれぞれの特徴が補い合って、完成度の高いスープに仕上がるんです」

――そこまで考えつくされているからこそ、これほどまでに絶妙なバランスの煮干しスープができるんですね。(ライターK)

店主の高橋さん
店主の高橋さん
「最初は煮干しの風味も苦みもそのまま味わってもらえるようなスープでした。でも、営業をしていく中で自分たちの好みやお客さんの反応を見るうちに、今のスープになっていきました。でも、実はまだ進化させられるのではと思い、日々試行錯誤しています」
スープにたっぷり入った背脂もこの店の特徴の一つ

――これだけたっぷりと背脂が入っているのに、スープと一体感があることにびっくりしました。(ライターK)

店主の高橋さん
店主の高橋さん
「かえしやスープ、背脂を丼の中で混ぜるのではなく、一つ一つ鍋の中で混ぜ合わせてスープを仕上げています。手間はかかりますが、こっちの方がしっかり混ざり合って、スープのおいしさを感じてもらえると思うんです」

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煮干しつけ麺/850円

もともと使っていた「菅野製麺」の平打ち麺(写真)と、「すごい!煮干ラーメン 凪」が製麺した手もみ麺から選べる

「煮干しつけ麺」は、ラーメンのスープよりも濃い目に味付けしているので、より煮干しらしい風味や旨味が堪能でき、煮干し好きにはオススメの一杯だ。さらに麺にのっている海苔と一緒に食べれば、磯の香りがプラスされ、より深みのある味が楽しめる。

赤を基調にした外観が目を引く
Yahoo!ロコ吟醸煮干 灯花紅猿
住所
東京都新宿区荒木町8-3 プチ藤ビル

地図を見る

アクセス
曙橋駅[A1]から徒歩約3分
四谷三丁目駅[4]から徒歩約3分
四ツ谷駅[2]から徒歩約11分
電話
03-5379-0241
営業時間
月~日 11:00~21:30
定休日
無休
口コミ・写真など

※この施設の情報はYahoo!ロコから提供されています。


2.<貝>まるえ食堂(東小金井)

2種のスープが貝の味を引き立てる

ビジュアルは中華街のラーメンをイメージしたという「貝そば」800円

都内でも屈指の有名店「麺や 七彩」で修業を積み、独立後瞬く間に人気店となった「くじら食堂」。その店主による二毛作店として、平日のランチタイムのみ営業する「まるえ食堂」は、17年5月にオープン。この店のウリが、最近徐々に増えてきている貝スープのラーメンだ。

気さくな店主、下村浩介さんとの会話もこの店の楽しみの一つ

なぜ貝スープ?

――セカンドブランドとして、魚介を効かせた鶏清湯がメインの「くじら食堂」とはイメージが異なる貝スープを選んだのはなぜですか?(ライターK)

店主の下村さん
店主の下村さん
「『くじら食堂』の限定麺で出した時に評判がよかったのと、東小金井周辺で貝スープの店がなかったので、面白いかなと思ったのが一つのきっかけです。あとは、単純に自分が貝スープを好きなのと、『くじら食堂』のラーメンとは違うものが作りたかったんです」
スープや麺はもちろん、器まで「くじら食堂」とは異なるものを使っている

――新たなブランドをオープンするにあたり、二毛作という方法をとったきっかけはなんですか?(ライターK)

店主の下村さん
店主の下村さん
「自分の師匠も『麺や 七彩』と『江戸甘』いう2つのブランドを二毛作で営業していたので、自分の中では自然な流れでした。でも、二毛作で営業するということも、自分自身の好きなラーメンを表現するために貝スープを選んだということも、『まるえ食堂』で今の自分がどれだけできるかチャレンジしたい、という部分が大きいです」
貝のほかに、3種の節や料理酒などの多彩な素材を加えて、貝の味を引き立てる

――スープに使う貝は何を使っているのでしょうか?(ライターK)

店主の下村さん
店主の下村さん
ホンビノス貝とアサリとシジミを使っています。クラムチャウダーは、今ではアサリが主流ですが、もともとホンビノス貝を使っていたようで、それくらい料理に使うのに適した貝です。そして、アサリは貝らしい味がしますし、シジミは貝の中でもトップクラスの旨味が出るんです。なのでベースとなる貝スープにはこの3種類の貝を選びました」

――だから、深みのある貝の味が楽しめるんですね。それだけでなく、スープには貝だけでない力強い味わいも感じました。(ライターK)

店主の下村さん
店主の下村さん
宗田、カツオ、サバの3種類の節に、煮干しや昆布を加えた魚介系のダシと鶏などの動物系のスープもあわせています。貝だけでもスープはできるのですが、貝の風味や旨味を際立たせてくれるのと、いわゆるラーメンっぽい、食べた時に舌に残るどしっとした重さのあるスープにしたかったので、2種類のスープを加えることにしました」
麺は三河屋製麺の低加水の細麺を使用しており、表面でスープを運ぶだけでなく、麺の中にもスープの味がしみ込む

――細麺を使用しているのも特徴的ですね。この麺がスープを蓄えてくれるので、しっかり貝の風味が楽しめます。(ライターK)

店主の下村さん
店主の下村さん
麺もスープと同様にこだわったポイントです。ゼラチン質の多い動物系と比べると、さらっとしているスープなので、麺と絡みやすくするため、麺の量に対して表面積が大きく、しっかりスープを運んでくれる細麺にしました。スープ自体も繊細なので、太麺にすると小麦の香りが勝ってしまうことも細麺にした理由です」

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油そば/700円

水菜やネギ、タマネギなど具材もたっぷりでボリューム満点

「まるえ食堂」の「貝そば」を食べたら、やっぱり気になるのはメインブランドである「くじら食堂」のメニュー。油そば発祥の地とも言われる東小金井だけに、「くじら食堂」でも油そばの人気は高い。まずネギ油の香りが鼻を刺激し、口に入れると醤油の香ばしさが広がる。タレもスープで割っているので、しつこさがない独特の油そばに仕上がっている。

「まるえ食堂」の営業は平日のランチタイムのみ
Yahoo!ロコくじら食堂
住所
東京都小金井市梶野町5-1-19

地図を見る

アクセス
東小金井駅[北口]から徒歩約1分
新小金井駅[出口]から徒歩約15分
武蔵小金井駅[南口]から徒歩約22分
電話
042-401-2901
営業時間
月~金 11:30~14:00,18:00~25:00 土 11:30~15:00
定休日
毎週日曜日
口コミ・写真など

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3.<鴨>らーめん 鴨to葱(御徒町)

優しく香る鴨の風味に魅了される

美しく盛り付けられた「鴨らぁめん」750円

山形で10年以上ラーメン店を営業していた店主が、御徒町駅すぐそばの高架下に開業。17年6月にオープンし、鴨とネギに特化したラーメンが話題を呼び、開店前から閉店直前まで行列ができるほどの人気店に。スープは鴨の優しい風味がふわっと香る上品な味わい。トッピングのネギも月替わりで3種類用意され、その中から2種が選べるようになっている。

高級感のある店内。カウンターは畳になっている

なぜ鴨スープ?

――この店を立ち上げるにあたり、鴨のスープを使おうと思ったきっかけは何でしたか?(ライターK)

「ありそうでないものを作りたいなとまずは考えたんです。そうした時に、僕らスタッフが鴨料理が好きで偶然入った店のシメのラーメンがおいしくて、そこからインスピレーションを受けて、鴨のスープにしてみようかと。スープ作りはいろいろ試したのですが、結局余計なものを引き算していくと、鴨と水だけが残りました」(店主の高橋佑之輔さん)。

飲み口の直径が小さめで、深さのある少し変わった形の丼も印象的

――スープは、優しく口の中に広がる鴨の香りが印象的でした。(ライターK)

「スープはメインで鴨のガラを使っていて、2日間かけて弱火でじっくり炊いています。実は、スープそのものは鴨の味が前面に出ているわけではありません。かえしの醤油と一緒に鴨を煮ることにより、鴨の香りや旨味を醤油に移し、仕上げに鴨の脂を使うことで、上品な風味のスープに仕立てています」(店主の高橋さん)。

スープはもちろんトッピングのチャーシューも鴨で作っている

――これだけ、店の軸になっている鴨ですが、使用する鴨のこだわりはどのような部分ですか?(ライターK)

国産の合鴨だけを使い、その時々にいいものを見極めて仕入れることで、常に同じ味が出せるように気を配っています。また、国産の合鴨のほうが鴨本来の旨味とコクがしっかり感じられます」(店主の高橋さん)。

――また、鴨と並んでこだわっているネギですが、今回は丸太白ネギと栃木県産 白美人 軟白笹打ちをいただきました。月替わりで選ぶポイントは?(ライターK)

「まずは、市場の方などに聞いて、その月においしい旬のものを選ぶようにし、珍しいものがあれば、それを取り入れることもあります。店で出す時は、新タマネギにライムを添えたりなど、ひと手間加えて出す場合もありますよ」(店主の高橋さん)。

鴨のチャーシューはコンフィ仕立てになっており、肉の旨味がしっかり感じられる

――麺はほんのり香ばしい風味がして、スープの旨味をぐっと引き出してくれているように思います。(ライターK)

「鴨ということで、実は『鴨らぁめん』は日本そばをイメージしている部分もあるんです。なので、日本そばの香ばしさを表現するために、全粒粉を少し混ぜた特注麺を作ってもらっています」(店主の高橋さん)。

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鴨to葱の小親子丼/350円

トロッとした玉子が食欲をそそる一品

「鴨らぁめん」と一緒に味わいたいのが、「鴨to葱の小親子丼」。「鴨らぁめん」が日本そばをイメージしているところから、そば店の定番メニューも出している。“飲める親子丼”という別名がつけられているように、ゆるくとじた玉子が特徴。やや甘めの醤油ダシで味付けされているので、あっさりめの「鴨らぁめん」との相性は抜群だ。

Yahoo!ロコらーめん 鴨to葱
住所
東京都台東区上野6-4-15

地図を見る

アクセス
上野御徒町駅[A7]から徒歩約0分
御徒町駅[北口]から徒歩約1分
仲御徒町駅[4(仲御徒町駅)]から徒歩約2分
営業時間
月~金 11:00~15:00,17:00~21:00 土,日 11:00~20:00
定休日
無休
口コミ・写真など

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今回紹介した3店は、濃厚煮干し、貝、鴨のスープを使った、都内でもまだ数が少ないジャンルに取り組んでおり、いずれも店主の好みを活かしたスープを形にしたラーメンばかり。“好きこそものの上手なれ”ということわざがあるように、好きだからこそ熱意があり、試行錯誤して完成度の高いラーメンが生まれる。そして、それが新たなトレンドになっていくのだなと実感しました。

取材メモ/新たなトレンドをけん引していくような3店舗だけに、どの店も自分が食べてきた店とは一味も二味も異なった、新しい味との出会いばかり。なかでも、煮干し系が苦手な私にとっては、「吟醸煮干 灯花紅猿」との出会いが一番衝撃でした!

取材・文=小松孝裕(エンターバンク)/撮影=角田幸也

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