大阪で食べておきたい、愛され続ける老舗の焼肉名店3選

特集

お肉好きなら覚えておきたい東名阪の厳選9店

2018/03/03

大阪で食べておきたい、愛され続ける老舗の焼肉名店3選

日々の暮らしの中で無性に肉が食べたくなること、ありますよね。オシャレなレストランも良いけど、ガッツリ食べたいならタレの香り漂う昔ながらの焼肉店がオススメ。今回は大阪で愛され続けるレジェンド3店にライター・伊東が突入、地元の人も旅の人も、大阪でおいしい肉を求めるなら要チェックです!

Yahoo!ライフマガジン編集部

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\大阪焼肉のレジェンド3店はこちら/
1. 河童(東梅田)
2. まつりや(心斎橋)
3. 板前焼肉一斗 天下茶屋本店(花園町)

老舗だけど気軽に入れる、庶民派の名店たち

大阪で焼肉といえば鶴橋というイメージですが、今回のコースは、キタ・ミナミ・天下茶屋。いずれも独自の焼肉観を持ったお店ばかりで、湧き上がる肉への渇望を満足させてくれること間違いなしです!

1. 河童(東梅田)

「河童」名物の「てっちゃん」。まずはこれを食べなきゃ始まらない

梅田のお初天神からすぐの距離にあるレトロな雑居ビルの地下へと続く階段を降りると「河童」が現れます。こちらのお店は昨年、開店50周年を迎えたことを機に創業者である先代が勇退。現在は先代の奥さまと息子さん、そして昭和56年以来、スタッフとして厨房に立つ鈴木広治さんの3人でお店を切り盛りされています。

「河童」の文字が目立つ大きな暖簾が目印。創業時から一度移転があり、現在の店舗は41年目

てっちゃん指南で食べ頃を見極めよ!

\マストはこれ!/
てっちゃん(1人前850円)

「てっちゃん」(1人前 850円)。絡められた秘伝のタレは焼く前からすでにいい匂いをさせています

暖簾をくぐってお店に入ると、そこはもう、昭和にタイムスリップしたかのような空間。BGMは演歌オンリーで、この日は北島三郎さんの「加賀の女」がライター・伊東を出迎えてくれました。

お店の名物である「てっちゃん」は、来店客のほとんどが、まず最初に頼むマストな一品。50年受け継がれる秘伝のタレに浸かったその肉は、つきっきりで丁寧に、じっくりと焼くことでそのおいしさが引き出されます。焼き方が分からない人は躊躇せず、鈴木さんや女将さんに教えてもらいましょう。

「てっちゃん」はじっくり育てながら焼くのがおいしい食べ方。よそ見ダメ、絶対!

ガスの焼台にてっちゃんを乗せたら10分間、裏表を返しながらじっくり焼き上げましょう。最初は山盛りの状態で熱を入れ始め、徐々に崩していくのがポイントです。

「河童」スタッフ・鈴木広治さん
「河童」スタッフ・鈴木広治さん
「団塊の世代の方が若かった頃は、とにかく早く食べたいから、こちらが言う前に勝手に肉を触って網の隙間に落とす人が多かったですね。そのたびに先代の親方が『触るな!』と声を上げていました(笑)。最近の若い方は待っている間にスマートホンを触っているから、気がつくとてっちゃんが真っ黒焦げに…なんてこともあります」
パリッと張りが出て、食べごろを迎えたてっちゃん

鈴木さんの指南を受けながら、根気よく10分間焼き続けたてっちゃんは、ついに食べごろに。さて、気になるそのお味ですが、少し甘めな秘伝のタレが肉にしっかり絡み、噛むほどに肉汁と融合した旨味が口の中に運ばれてきます。ちなみに、梅田に移転して41年の間にほどよい色に仕上がったお店の壁紙は、先代の親方が「あれぐらいの色になるまでてっちゃんを焼いて」というバロメーターになっていたそうです。

お店の壁紙に近い色で焼きあがったてっちゃん。コリコリの食感は噛んでいくほどに染み込んだ旨味を引き出します

オリジナリティーあふれ過ぎな串&滋養強壮スープ

トロピカル風味な串焼き肉「サテバービー」

「サテバービー」(1人前5本 1450円)。元洋食シェフだった先代親方のアイデアが詰まった一品です

コリコリのてっちゃんを堪能した後にもう二品、お店のオリジナルメニューをご紹介しましょう。まずは、先代の親方がインドネシアの串料理からヒントを得たという「サテバービー」。こちらも秘伝のオリジナルソースを肉に絡め&串刺しにして、ガス台の端っこでゆっくりと火を通します。

火を通すことでソースがじっくりと肉に浸透します

いい具合に焼き色が付いたところでさっそく串をパクッ。おぉ、なんだろう、これ。ソースの甘辛さの後にちょっとトロピカルな後味が付いてきて初めてな食感。お肉はとても柔らかく、あまりのおいしさに1人前5本が瞬殺です。実は結構ファンが多く、てっちゃんを抑えめにしてサテバービーをメインにする人もいるのだそう。

串焼きで手軽に食べられるのが魅力なサテバービー。ちなみに使っている部位は「秘密。おいしいところをよりすぐっています」とのこと

明日への活力!「テールスープ」

「テールスープ」(1650円)。写真ではわかりづらいですが、普通のラーメン鉢ぐらいの器になみなみと入っています

いよいよこちらでの食事も締めに入ります。最後は、牛テールがどどんと入った「テールスープ」が登場! 牛テールと野菜を4~5時間煮込み、具材から出るスープだけで作り上げたその味は、やさしくあっさり。テール肉も箸でつまむとほろほろ崩れるほどに柔らかく、にんじんやじゃがいもの甘みも存分に引き出され、飲み進めるうちにどんどん体が癒やされる気がします。量が多いので1人前を頼んでシェアするのもおすすめ。

ボリューミーなテール肉は煮詰めることで最高に柔らかくなっています

41年もの間、梅田の人々から愛され続ける「河童」。お客には「若い頃、上司に怒られて落ち込んだ時に食べに来ていました」という社長さんも多いそう。高度経済成長の時代、大阪が発展したその影には、「河童」のてっちゃんを食べたエネルギーが活かされていたのかもしれませんね。

41年間変わらない店構えがノスタルジーを感じさせます
Yahoo!ロコ河童
住所
大阪府大阪市北区曽根崎2-10-15 曽根崎センタービル B1F

地図を見る

アクセス
東梅田駅[4(東梅田駅)]から徒歩約1分
梅田(地下鉄)駅[15(御堂筋線梅田駅)]から徒歩約3分
梅田(阪神線)駅[D-28]から徒歩約5分
電話
06-6314-0246
営業時間
月~土 16:00~23:00 日 16:00~21:00
定休日
毎月第1日曜日、毎月第3日曜日
口コミ・写真など

※この施設の情報はYahoo!ロコから提供されています。

2.まつりや(心斎橋)

大阪焼肉の聖地・生野で誕生し、60年の歴史を持つ鉄板鍋スタイルの焼肉
心斎橋駅から徒歩すぐで、買い物後の晩ごはんに、ぜひ

2軒目におじゃましたのは、心斎橋駅からほど近い「まつりや」。原点となったお店は生野で「万才橋」の名で約60年前に創業し、こちらの心斎橋のお店は創業者の次男・三男が営む兄弟店。さて、そんな「まつりや」の看板メニューとは?

厨房担当で兄の中山由夫さん(左)、ホール担当の弟・中山茂さん(右)

創業者である中山さん兄弟のお父さんが生み出した鉄板焼肉は、現在、「ちりとり鍋」という名で広く知れ渡っていますが、厳密には鍋料理ではなく、あくまで「甘辛いタレで食べる、汁気のある焼肉」とのこと。ここまで読んで、まだどんなものか想像が付かない方もいると思いますが、今回はお店の推奨するおいしい食べ方をじっくりとご紹介しましょう。

「まつりや」中山由夫さん
「まつりや」中山由夫さん
「この店で使われている鍋は、僕らの父親が50年以上前に近所の町工場で作ってもらったのが始まり。使い込んで代替わりしていますが、50年前からの現役選手も2つほど頑張っていますよ」

汁気のある焼肉を堪能する「まつりや」の流儀

トップバッターは「キモ焼」

「キモ焼」(650円・税別)振りかけられたゴマの風味がおいしさを倍増させます。※写真は2人前

まずは、色味鮮やかなキモが鉄板に並ぶ「キモ焼」からスタート。ごま油の香ばしさをまとったキモは、焦げないように弱火でじっくり熱を入れ、徐々にタレを含ませていきます。煮立ったら丁寧に裏返し、少し白っぽくなったら絶好の食べ頃。口溶け良く、とろけるようなレバーの食感は、やみつきになること必至です。レバー特有の味が苦手という人でも、これを食べたらきっと価値観が変わるはず!

「まつりや」中山由夫さん
「まつりや」中山由夫さん
「最初のキモを気に入って、こればっかり頼む人もいるほど。キモはこの鍋で食べるのがいちばんおいしいという声も多くいただいています」
タレをたっぷり含んだレバーは柔らかく、いくらでも箸が進みます
「火の通ったレバーがこんなに柔らかいなんて…」あまりのおいしさに遠くを見つめるライター・伊東

\メインはこれ/
「まつり盛」&「ヘルシー盛」

「まつり盛(上ミノ、バラ、ハラミ)」(800円・税別)+「ヘルシー盛(テッチャン、赤セン、センマイ)」(550円・税別)※写真は2人前

しょっぱなの「キモ焼」ですっかり心奪われたライター・伊東ですが、本番はこれから! 続いては、この料理のメインとも言える「まつり盛(上ミノ、バラ、ハラミ)」「ヘルシー盛(テッチャン、赤セン、センマイ)」のミックスが登場します。こちらは中火でじっくり火を通し、グツグツと煮立ったら召し上がれ。それぞれの肉から出た肉汁や醤油ベース、味噌ベースのタレがブレンドされ、鉄板の上は、まさにまつり状態!

どんどん仕上がっていく肉に興奮を押さえきれません。ちなみに心斎橋という場所がら芸能人やミュージシャンの来店も多く、壁にはおなじみのあの人やこの人のサインが

まずは焼肉の代表選手・バラをいただくとしましょう。おぉ、これは、まさに「汁気のある焼肉」! 食感は焼肉そのもので、いわゆる鍋料理のお肉を想像して食べると、完全に感覚を覆されます。それがじっくりタレで煮立てられるのだから、味のしみ込み具合はただごとではなく、否が応でも食欲をそそられます。「ヘルシー盛」のホルモンたちもほどよい歯ごたえを残しつつ、柔らかく食べやすい仕上がりに。

タレの海から引き上げられた肉は、濃厚ながら決してくどくない味わい

鍋ではなく、あくまで焼肉…ではありますが、これだけのタレと旨味を鉄板に残しているのだから、締めに一品あれ、いっときたいですよね? そう、「うどん」です! もちもちの麺をタレの海に絡めて、最後に生卵を落とすと、極上の煮込みうどんが完成。うどんが肉以上にタレを吸い込むので、それまでは顔をひそめていたピリ辛具合も味わうことができ、気が付けば爽やかな汗が吹き出します。

\シメはうどんで!/

「うどん」(200円・税別)。完成直前に生卵を落とし、かき混ぜることでまろやかな味わいに。※写真は1人前

味、ボリュームともに大満足な「まつりや」オススメのコース。初めての来店なら、まずこれを試さない手はないでしょう。もちろん、お肉もさまざまな部位を豊富に取りそろえているので、慣れてきたら自分好みの注文でカスタマイズするのも楽しいですね。

「ちりとり鍋」のお店は数あれど、元祖の血を受け継ぐ「まつりや」だからこそ食べられる味は、他店とは一線を画します
Yahoo!ロコまつりや
住所
大阪府大阪市中央区心斎橋筋1-3-12 田毎プラザビル1F

地図を見る

アクセス
心斎橋駅[5(心斎橋駅)]から徒歩約1分
長堀橋駅[7(長堀橋駅)]から徒歩約5分
四ツ橋駅[6(四ツ橋駅)]から徒歩約6分
電話
06-6251-3588
営業時間
月~土 18:00~24:00 / 日 16:00~23:00
定休日
毎週火曜日
口コミ・写真など

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3. 板前焼肉一斗 天下茶屋本店(花園町)

全国の牧場から選び抜かれたハイレベルな牛肉を高い調理技術でさらにおいしく!
電車での来店なら、阪堺電車「今船」からすぐ、地下鉄四つ橋線「花園町」から徒歩約8分

焼肉特集、大トリを飾るのは大阪のディープゾーン・天下茶屋に店を構える「板前焼肉一斗 天下茶屋」。関西の肉好きなら、看板に描かれた牛と豚の愛らしいイラストを一度は見たことがあるのではないでしょうか。焼肉店としては開店18年ですが、母体である精肉店から数えると、その歴史は50年以上。こちらのオーナーである有近六次(ありちかろくじ)さん、実は、今や定番となったあの部位を初めて焼肉に使用したオリジネーターなのです!

お店に入ってすぐの陳列にずらりと並ぶブロック肉。いずれも有近さんの目利きで選び抜かれた逸品です。全国各地から有近さんの目にかなった肉が並びますが、この日は一斗ブランドの仙台牛がズラリ!
「板前焼肉一斗 天下茶屋本店」有近六次さん。肉に細かな網目を入れる包丁技は、もはや芸術の域

一斗発祥のあの肉をプロと焼いてみよう!

左から、内ヒラ、特上ロース、ランプ。赤身と脂のバランスが美しい

「一斗」が初めて焼肉に使用した部位、実はこの記事だけでは書ききれないほど数多くあるのですが、今回は、その中から「内ヒラ」「ランプ」「ロース」をご紹介します。

「内ヒラ」(1人前1166円)。モモの柔らかさを堪能できます

モモ肉の内側にあたる「内ヒラ」は、柔らかく赤身の旨味が存分に味わえるのが特徴です。

「ランプ」(1人前1274円)。脂が苦手な人にもおすすめ!

モモのお尻側になる「ランプ」はあっさりした味わいで、脂身が苦手なヘルシー志向の人にオススメです。

「特上ロース」(1人前1706円)。サシの入り方が絶妙です

「特上ロース」は、言わずと知れた定番。「肉の王様」と言われるだけあってサシの入り方も絶妙で濃厚な味わいが楽しめます。

今回は、ホールサブマネージャー・井上貴志さん指導の元、これらのお肉を最高においしく食べられる焼き方を教えていただきます!

一心不乱に特上ロースを焼くライター・伊東と井上さん。ちなみに二人とも左利きです。すぐに火が通るので焦げに注意

「一斗」の肉は厨房スタッフによる熟練の包丁技が施されているため火の通りが早く、時間をかけずともベストな食べごろを迎えることができます。今回、紹介している3種の肉も裏表、側面をそれぞれ約10秒ずつ火を通せばじゅうぶんな焼きあがりに。

「板前焼肉一斗 天下茶屋本店」井上貴志さん
「板前焼肉一斗 天下茶屋本店」井上貴志さん
「バラなどはもっと早く火が入るので、テンポ良く焼かないとすぐに焦げてしまいます。最近、人気の肉しゃぶだと鉄板に乗せて3秒後には食べられますよ」

\まずは特上ロース/

肉の王様・特上ロースで焼き指南。まずは裏表を10秒ずつ…
続いて側面。おぉ、肉が立った! 包丁の技が活きているので、自立するほどの厚みがありながら、しっかり火も通ります

勢い良く焼かれる肉はどんどん食べ頃を迎え、鉄板の上は、まさに焼肉の花畑状態! 「一斗」の焼肉では、焼いて食べ、焼いて食べのサイクルをテンポ良く回すことが大事です。どの肉とも相性バッチリな秘伝のタレは、肉そのものの旨味とあいまっておいしさレベルを二段、三段と上昇させてくれます。

「板前焼肉一斗 天下茶屋本店」井上貴志さん
「板前焼肉一斗 天下茶屋本店」井上貴志さん
「まずは定番のタレで食べていただき、一斗のお肉のおいしさを存分に味わってください。ご希望の方には岩塩もお出しできるので、こちらもぜひ」
最初に火を通した時に付く鉄板の縦筋の焦げ目が食欲を誘います
焼きあがったと机上ロースを秘伝のタレでいただきます。箸でつかむと細かい包丁の切れ目が開き、その姿はまるで咲きほこる花のよう
あまりのおいしさにライター・伊東、ガッツポーズ出ました!

とろける「特上ロース」、柔らかさの中に赤身の旨味を含んだ「内ヒラ」、さっぱり風味が新鮮な「ランプ」の3種を堪能したライター・伊東。せっかくなので最後にもう一品、お店からのオススメをご紹介します。

「トマト冷菜」(648円)カットレモンの上に乗っているのは、なんと金箔!

冷やしたトマトに特製のシロップをかけた「トマト冷菜」は、見た目からだといわゆるサラダを想像しがちですが、実際に食べるとシャリシャリの食感とシロップ、トマト独自の酸味が混じり合い、新感覚のスイーツといった味わい。締めのデザートにぜひ、ご注文ください。

オーナー・有近さんがその審美眼でハイレベルな牛を選び、精肉店だからこそできるお値打価格で提供する「板前焼肉 一斗」。この高いコストパフォーマンスを味わうためなら、ディープゾーン・天下茶屋まで足を運ぶ価値は大アリですよ! 

Yahoo!ロコ板前焼肉一斗 天下茶屋本店
住所
大阪府大阪市西成区天下茶屋東1-23-18

地図を見る

アクセス
今船駅[出口1]から徒歩約1分
松田町駅[出口2]から徒歩約5分
今池(大阪府)駅[出口1]から徒歩約5分
電話
06-6659-8618
営業時間
火~日、祝日、祝前日: 17:00~翌0:00 (料理L.O. 23:30 ドリンクL.O. 23:30)
定休日
口コミ・写真など

※この施設の情報はYahoo!ロコから提供されています。

大阪で長年に渡り愛される焼肉の老舗、いずれも今すぐ食べに行きたい名店ばかりですね。もくもく煙が漂う中、鉄板で焼き上がる肉を頬張れば、明日への活力も充填完了。しっかり働いて遊んで、次の焼肉デーに備えましょう!

取材・文=伊東孝晃(クエストルーム)、撮影=土屋拓、田村和成

この記事を書いたライター情報

Yahoo!ライフマガジン編集部

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