熟成肉の次は旨味たっぷり熟成寿司! 覚えておきたい人気の3軒

特集

2016年注目のトレンドグルメ

2016/04/29

熟成肉の次は旨味たっぷり熟成寿司! 覚えておきたい人気の3軒

熟成肉がブームになる中、今グルメな人たちの間で流行りつつあるのが熟成寿司だ。お寿司って新鮮じゃなくても、美味しいらしい。熟成寿司の魅力を確かめるため、人気の3軒に食べに行ってみた。

Yahoo!ライフマガジン編集部

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そもそも、熟成寿司とは?

新鮮な魚は数日寝かせると、旨味成分イノシン酸が増えていく。この状態を熟成という。そして熟成させたネタで握ったお寿司のことを熟成寿司と呼ぶ。熟成期間は、魚の種類や個体の大きさ、産地によっても異なるが、なかには2週間以上熟成させるものもあるらしい。熟成が進むとネタは食感が変わり、シャリと一体感のある美味しいお寿司になるのだ。

熟成させたネタは色合いにも深みが出てくる

1.鮨 心白

広尾駅から外苑西通りを恵比寿三丁目交差点に向かい10分ほど歩いていくと、白い壁が上品な雰囲気のお店にたどり着く。一見すると、オシャレな隠れ家BARのような佇まいの「鮨 心白」だ。日本酒好きならお店の名前を見ただけで「お!」と思う方もいるだろう。“心白”とは、良質な麹が取れる米の白い中心を指し、美味しい日本酒を作るためには欠かせない部分のこと。名前からも連想できるように、厳選の日本酒と、熟成寿司が味わえるお店だ。

洗練された店構え
座席はカウンターのみの8席

日本酒を専門に扱う日本料理屋さんで料理長を務めていたことがある大将・石田大樹さん。お店に並ぶ日本酒は、お客さんのニーズに合うよう全国から多種多様なものが集められている。その人の好みが分かれば、お勧めの日本酒を選んでもらうこともできるという。まさに日本酒のソムリエのようである。そんな大将に熟成寿司と日本酒のペアリングをしていただいた!

熟成寿司と日本酒のマリアージュ
最高のペアリングを見つけよう!

左から、真鯛と水蛸。おちょこから覗くお猿さんが、お寿司をジーっと見つめてるよう

最初に握っていただいたのは、5日間熟成させた真鯛。脂ののった大きな個体を熟成させた真鯛は、口の中に入れた瞬間上質な脂の甘みと香りを感じる。

次に2週間熟成の水蛸。熟成させることで蛸独特の硬い食感は消え、舌の上でとろけるような甘味が広がっていく。この味を「あまとろ〜っ」と表現するお客さんもいるそう。

そして今回この2つのネタに合うと選んでいただいた日本酒は「澤屋まつもと Ultra」(2500円・税別)。フレッシュでシュワシュワとかすかな微炭酸の日本酒は、飲みやすく爽やかで、ネタの甘みを生かしてくれるそう。

左から車海老、金目鯛。車海老は熟成寿司として珍しいネタ

もう1つのペアリングとしてお勧めいただいたのが、1週間熟成させた車海老10日熟成の金目鯛。この2ネタに合うのは「王祿 丈経(おうろく たけみち)」(1600円・税別)。車海老や金目鯛は熟成させることでねっとりとした濃厚な甘味が出てくるので、それに負けない日本酒をチョイス。マリアージュさせればお寿司が一層味わい深いものになる。丈経はお燗でいただいても美味とのこと。

宝箱のような京都の米びつに入っているのは、色も形も様々なおちょこ。好みのおちょこを選んで日本酒をいただくことができる。なんと、サザエさんの絵柄のものまであるのだ!見ているだけで楽しい気持ちになれる
大将の着物はなんとお洒落なデニム生地!

メニューは「コース」(8800円・税別)のみ。握り8貫と、焼き物や蒸し物などのつまみが数種類味わえる豪華な内容だ。“お客さんにはゆっくりお酒を飲みながら食事を楽しんで欲しい”という思いから、基本的に営業時間中の回転率は重視していないとのこと。心白は、熟成寿司と日本酒が生み出す豊かな美味しさを知ることができるお店だ。

鮨 心白

住所: 東京都渋谷区恵比寿2-37-8 グランデュオ広尾 1F
電話:03-6721-7880
営業時間:18:00〜(最終入店 23:00)
定休日:水曜日、第4火曜日

※6月から定休日は水曜、第2・第4火曜。コース料金は¥10000(税別)に変更

※この情報は取材時の情報です。ご利用の際は事前にご確認ください。

2.鮨處 やまだ

2軒目に伺ったのは、銀座のコリドー街にある「鮨處 やまだ」。お寿司屋さんというと、少し敷居が高くて入りづらいと感じる人も多いだろう。緊張でガチガチのままお寿司を食べれば、「肝心の味がわからなかった」ということにもなりかねない。しかしここはそんな不安も吹き飛ばしてくれるような明るい雰囲気のお店だ。

赤い暖簾が目印

この日は特別に熟成寿司のネタを選別するところを見せていただいた。大将・山田裕介さんは、毎日営業時間前に全てのネタを一つ一つ精査している。この時間が1番楽しく、そして熟成寿司を作る上で大事な時間なのだという。ネタはすべて大将が自らの目と鼻で美味しい部分を見抜き、それ以外のところは削いで取り除いていく。

営業前の大将はカジュアルスタイル。大きくて立派なカンパチを選別
こちらは12日熟成のカンパチ。酸化した部分をトリミングする
あれだけ大きかったカンパチがこんなにコンパクトな姿に。本当に美味しいところだけ残すとこれだけの量になってしまうという

“美味しい”という声を聞くために
厳選のネタで握る熟成寿司。

メニューは「おまかせコース」(1万800円)のみで、握りが15貫という内容。大将に本日のオススメのネタを握っていただいた。先ほど選別するところも見せていただいたカンパチ。握っていただいたこちらは熟成7日目のものだ。食べてみると、ねっとりとした濃厚な食感、そして芳醇な甘味が口の中に広がる。

色にも深みがあり、見た目からして普通のカンパチとは違う
光りものも熟成させると美味しくなるネタの一つ。塩と酢で〆た4日熟成のコハダは酸味の角が取れまろやかで優しい味だ
まぐろは熟成させるとまるでローストビーフのような見た目に
取材中もお寿司のことをずっと笑顔で語る大将。「お寿司は楽しく食べなくちゃ!」と明るいトークで盛り上げてくれた

もともと大工さんだった大将。お寿司が好きでよく食べに行っていたのがきっかけで、ついには自分もお寿司屋さんになったというユニークな経歴を持つ。同じ魚の種類でも、個体によって全く異なる熟成の仕方をする熟成寿司。これが正解! という教科書のないものだからこそ、試行錯誤し作り上げていく楽しみがあるのだという。

「僕にとっては美味しいのが全て、それ以外のことはいらないんですよ」と大将。お客さんから「美味しい」の声がかかると「知ってた!」と返せるぐらい魚の精査に自信を持ち、毎日熟成寿司に向き合っている。

鮨處 やまだ

住所: 東京都中央区銀座7-2-14第26ポールスタービル3F
電話:03-3572-7534
営業時間:17:00〜翌1:00(土曜日のみ22:00閉店)
定休日:日曜日、祝日

※この情報は取材時の情報です。ご利用の際は事前にご確認ください。

3.鮨 まるふく

親しみやすい街、西荻窪の南口から歩くこと数分。少し地下に降りると落ち着いた雰囲気の「鮨 まるふく」がある。9カ月前に同じ西荻窪にあった店舗から移転してきたばかりという店内は、上質な木の香りと温かみが包み込んでくれているような優しい空間だ。座席はカウンターのみなので、大将・伊佐山豊さんの美しい手仕事を眺めながら、ゆっくりとお寿司を楽しむことができる。

大人の雰囲気漂う店内
京都の檜の一枚板を使っているカウンター。さらさらとなめらかな手触りで近づくとほのかに木の良い香りがする
お店は少し階段を下ったところにある。外観はシンプルで上品な作り

手をかけ仕事を加え旨みが増した魚で
握る大将こだわりのお寿司

お寿司を握る大将の美しい手さばき

メニューは日替わりで厳選したネタをいただくことのできる「コース」(1万2000円)のみ。「お客さんは十人十色、お店に来た人は皆、寿司を味わい楽しんで帰ってもらいたい」と語る大将。

コースは流れを大切にし、お客さんの様子を見ながら料理の提供をしているそう。お寿司は熟成のネタも含めて12〜14貫。つまみも6〜7品出るという大満足の内容だ。

8日熟成の石鯛。コリコリとしたとれたての食感はなくなり、かわりにまろやかな旨味が出てくる
水揚げされてから10日目のまぐろ

西荻窪という場所柄もあり、熟成寿司を食べに来る若い人も多いそう。敷居が高すぎず、「手をかけ仕事を加え旨みの増した美味しいもの」を提供する。お客さんへの思いやりを感じられるお店だ。

鮨 まるふく

住所: 杉並区西荻南3-17-4 第五PRビル 1F
電話番号:03-3334-6029
営業時間:18:00~21:30最終入店
定休日:日曜定休  月曜祝日の場合、日曜営業で月(祝)はお休みです

口コミ・写真など

※この情報は取材時の情報です。ご利用の際は事前にご確認ください。

取材・文=秋山ももこ(mogmog gizmocchi) 撮影=齋藤ジン、松本順子

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