海の帰りにふらりと立ち寄りたい!『小川売店』ってどんな店?
2018/07/20
いま、茅ヶ崎で話題沸騰中の『小川売店』。モーニング・ランチなど食事の時間帯にこだわらず、好きな時に好きなものを食べられる《売店》だ。近くへ寄ったついでに、海で遊んだ帰りに、フルーツたっぷりのクレープはいかが?
海の近く
「ちょっと寄って軽く食べてく?」にぴったりの店
茅ヶ崎市内を東西に走る《鉄砲道》には、魅力的な店が多い。この通りに、今春オープンしたばかりで、すでに多くのファンを獲得している店がある。店先に掲げられた看板には、『小川売店』の文字とともに妙にリアルなタコのイラスト。前を通りかかると、「いったい何のお店だろう?」とついつい覗き込みたくなる店構えだ。
『小川売店』は、コーヒー1杯からちょい飲みまで気軽に楽しめる《喫茶店》であり、《カフェバー》であり、そして《売店》なのだという。店主の小川卓哉さんは「デパートやプールサイドにあるような《売店》をイメージしてもらえれば。本来の用事のついでに、ちょっと売店に寄って何か食べようか? という感じで使ってほしい」と語る。街の日常の中にさり気なく存在する店として、誰でも、好きなときに寄ることができて、何を食べてもいい。「老若男女問わず、誰でも気軽に来られるボーダーレスな店でありたいと思っています」と卓哉さん。
季節が変わるたびに食べたくなるクレープ
『小川売店』の看板メニューといえば、妻の小雪さんが焼くクレープだ。「しょっぱいクレープなんて、クレープじゃない!」と言う小雪さんのクレープは、すべてデザート系。生地も甘い具材に合うよう工夫されている。クレープスタンドに立てて目の前に運ばれてくると、そのかわいいビジュアルに思わず顔がほころぶこと間違いなし。少し厚めのクレープ生地は、エッジがパリパリで、中心に向かってもちもち感が増していく。生地だけを食べてもじゅうぶんおいしいクレープだ。
卓哉さんは、大学を卒業後、ずっとコーヒーに携わる仕事をしてきた。開業前は都内の人気カフェでバリスタも務めていた。だからてっきり小雪さんも飲食業をされていた方なのかと思いきや、なんと店をスタートする前はアパレル店員だったそう。クレープが大好きだから、お店でもクレープを食べてもらいたい! でもクレープの焼き方がわからない! それなら自分で研究しよう! と工夫を重ね、理想の生地に辿りついた。そんな小雪さんの愛と情熱がつまったクレープ、『小川売店』を訪れたらぜひ食べてみてほしい。とわざわざ言わなくとも、誰かが食べているのを目にしたら、きっとオーダーしてしまうに違いない。
好きな時に、好きなものを好きなだけ食べられるのが《売店》
『小川売店』の開店は午前8時。モーニングタイムにはもちろん朝食っぽいメニューを食べても良いのだが、ここでは、朝から自家製コンビーフをつまみにビールを楽しむことも可能だ。客が好きなときにふらりと立ち寄れる《売店》だからこそ、営業時間中はすべてのメニューがオーダーできるようになっている。
「売店は自由な場所。お客様には、欲望のままにオーダーしていただきたいと思っています」と卓哉さん。欲望のままに、というのは、好きなものを好きなだけ、好きなように頼んでほしいということだ。「ふつう、クレープとこれは組み合わせないよなー」というオーダーも大歓迎。完食できる自信があるなら、ホットドッグとクレープに、フレンチトーストを追加したってかまわない。
最近『小川売店』でクレープに次ぐ看板メニューになりつつあるのが、夏にぴったりのクリームソーダ。「売店は自由でボーダーレス!」と卓哉さんが言ってくれているから、次回は朝イチでクリームソーダを飲んでみようかな。
(取材・文・撮影 / 佐藤なつ)