吉田類が唸った<br />
思い出深い酒場4選

特集

「吉田類の酒場放浪記」人気の秘密を徹底解剖

2016/03/15

吉田類が唸った
思い出深い酒場4選

「吉田類の酒場放浪記」(BS−TBS、毎週月曜夜9時より放送)で全国を旅し、各地の酒場を巡る酒場詩人・吉田類さんに、これまで訪れたお店の中から特に思い出深い酒場を教えていただいた。

Yahoo!ライフマガジン編集部

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東京を代表する老舗酒場から
名古屋の名酒場まで

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「酒場では人と人との触れあいを体感できる。そういうものがなかったらお酒を飲んでも楽しくないですよね」と吉田類さん。「吉田類の酒場放浪記」はことしで13年目。これまで取材やプライベートでの旅などで全国の酒場を訪れた吉田類さんに、特に思い出深い酒場を聞いてみました。

吉田類さんの思い出深い酒場4選

いせや総本店

「酒場放浪記」第一回で紹介された老舗酒場

昭和3年(1928)創業の、東京を代表する老舗酒場。JR吉祥寺駅から井之頭恩賜公園へと向かう吉祥寺通りにあり、通りに面したカウンター席や店内は平日、週末問わず昼間から多くの酔客でにぎわう。2008年には建物が新しく建て替えられたが、いまも変わらず吉祥寺のシンボルのひとつとなっている。

「ここはプライベートでもよく通いましたね。店内の席にはあえて座らず、吉祥寺通り沿いにある立ち飲みカウンターで飲んでました。その方がここの常連さんたちの顔もよく見えるしね」

「僕は自然が好きなので、井の頭公園の方を眺めたり、冬でも木枯しを感じながら飲んでいたね。ちなみに『酒場放浪記』の第一話はこの店を紹介したんだけれど、その回では高田渡さんが画面に映っています。このときの僕は迷彩柄を着ているけど、時代を先取りしてたんだね(笑)」(吉田類)

自家製シューマイ(360円)はボリュームたっぷり
ガツ刺し(350円)は人気メニューのひとつ
平日の昼から多くの人でにぎわう店内
いせや総本店で働く斉藤茂規さんは「吉田類の酒場放浪記」のオープニングにも登場している

みますや

明治時代創業の東京最古の老舗酒場

「風格のある佇まいの中で、おいしい肴とお酒を楽しみたい」という人におすすめなのが「みますや」。創業は明治38年(1905)、100年以上前から営業を続けている東京最古の老舗酒場。昭和初期に建てられたという銅板仕上げ、縄のれんといった風情たっぷりの外観、豊富なメニューとお酒など酒場好きには憧れの店。店内は広く120席もあり、近所に住む常連さん以外にもサラリーマンから女性客まで幅広い客層に愛されている。

「東京のど真ん中の神田エリアにある伝統の老舗。当時の学生や商店の旦那衆が安くておなかいっぱい食べられるお店として誕生しました。空襲を免れて残った現在の建物は、昭和初期に建てられた貴重な”酒場遺産”。昔ながらの趣があっていい」

「僕はここではよく『さくらさしみ(馬刺)』を頼みます。昔は馬刺が苦手だったんだけど、ここで美味しい馬刺と出会ってからは食べられるようになりました。昔の人たちは吉原に行く前に馬刺を食べて精をつけてたんだよね。日本酒の品ぞろえも抜群なので、いろいろ試してみてもいいね」(吉田類)

類さんもよく食べるというさくらさしみ(赤身、1300円)
柳川なべ(1000円)。卵でとじられたドジョウの身は滑らかで食べやすく、ゴボウがアクセントに
季節のぬた(500円、写真はマグロ)
現在の建物は関東大震災の昭和初期に建てられたという
吉田類さんは店内に入って左手にあるテーブル席に座ることが多いのだとか

みたかや酒場

手間暇かけた料理が抜群においしい大衆酒場

トンカツやアジフライは注文を受けてから作り始めるというこだわり。16:30から営業しているので、はやい時間から楽しみたいという人にもおすすめだ。平日は常連客(週4〜5回通う人も)、週末はこの店のうわさを聞きつけた酒場好きが集う。最近では女性客も増えているそうで「カウンター席が全て女性客で埋まった」ということも。

「これこそ大衆酒場の典型。僕は昔このあたりに住んでいたので、よく通ってました。ここで出会った常連の方々からもいろんな話を教えていただいたりして、ルポを書いていたんだ」

「昔、このあたりは戦争で破壊されて、まったく何もなかったんです。そんな場所にこの酒場を建てた方がいて。戦後すぐだから食べるものとお酒をくっつけた場所としてはじまった。この店はカウンターが高いんだけど、それはもともと立ち飲み屋だったから。当時はたくさんの客がくるから立ち飲みでなければ対応できなかったんですね。ここのお母さんの作るおにぎりが『なんでこんなに?』というくらい大きくて。もともと下町の労働者の人たちが一日の労働の後にお腹ぺこぺこでここに来ていたわけ。そういう人たちのためにご飯とお酒がセットになっていたんだよ」(吉田類)

あじフライ(600円)は注文が入ってから魚をさばいて調理する
類さんもよく食べたというシャケのおにぎり(200円)、マグロのテール(600円)
マグロの脳天の部分を使用したまぐろさし(600円)
左から井上政行さん、君枝さん、実さん。ご家族で経営されている

大甚本店

創業100余年の名古屋屈指の大衆酒場

明治40年に創業した名古屋を代表する老舗大衆酒場。伏見駅の出口からすぐの立地で、古くからの常連が開店と同時に流れ込み、杯を傾ける。昭和20年の空襲で一度焼失してしまった店は、その9年後に現在の3階建てに再建されたもの。店の中央にズラリと並ぶ料理は、主人が自ら市場へ行き目利きした旬の素材を使用。毎朝5時から仕込みが始まり、メニューは常時30種を超える。その素朴な味わいの肴と長い歴史が染み込んだ空間に思わず酒がすすむ。

「初めてここを訪ねたときは『え? 名古屋にこんな酒場があるの?』という驚きがあった。名古屋も大都市なので、地方から働きに出てきた人たちが食事とお酒を楽しみにくるという大衆酒場の条件がここにもあったんだなと」

「昔の大衆食堂はガラスケースの中に料理が入っていて、注文が入るとそれを出すというスタイルだったんだけど、ここはいまも昔ながらの昭和の大衆食堂スタイルで料理を提供しています。名古屋の街のど真ん中にあるので、仕事や観光などで名古屋に行った人はぜひ行ってみて」(吉田類)

店内は奥行きもあり広々としているが、16:00の開店直後にはこのにぎわい
手前からタコ煮付け(290円)、鶏のうま煮(250円)、稚鮎の煮付け(350円)
惣菜やつまみの数々は大皿から小皿に盛ってくれる。それぞれ味付けは「体が覚えている。」と主人の山田さん
とっても気さくな主人の山田弘さんと、優しい女将の良子さん

みますや

住所:東京都千代田区2-15-2
アクセス: 小川町(東京都)駅A6出口から徒歩約1分
新御茶ノ水駅B6出口から徒歩約2分
淡路町駅A2出口から徒歩約2分
営業時間:11:30〜13:30、17:00〜23:00(L.O22:20)
定休日:日曜・祝日

※この情報は取材時の情報です。ご利用の際は事前にご確認ください。

大甚 本店

住所:名古屋市中区栄1-5-6
アクセス: 伏見(愛知県)駅から徒歩約0分、丸の内(愛知県)駅から徒歩約8分、大須観音駅から徒歩約10分
営業時間:16:00~21:00(L.O)

※この情報は取材時の情報です。ご利用の際は事前にご確認ください。

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Yahoo!ライフマガジン編集部

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