NEO系ビアガーデンだと!?陸海空で飲む非日常ビールの味わい

特集

今日はビアガーデンで乾杯!

2018/07/13

NEO系ビアガーデンだと!?陸海空で飲む非日常ビールの味わい

ビールはもちろん、料理や空間など、すべての要素が急激に進化しているビアガーデン。今回はその中でも特に、“突出した非日常性”を加速させ、ビアガーデンに新しい解釈を与えた「NEO系BG(ビアガーデン)」3スポットをご案内!

Yahoo!ライフマガジン編集部

Yahoo!ライフマガジン編集部

案内人はこちら!

福岡桃子

福岡桃子

ビア・ナビゲーター

非日常感が楽しすぎて暑さも吹っ飛ぶ

「ビアガーデンは、“ビール”“料理”“非日常空間”という3つの要素が融合したもの」と語るのは、世界中のビールの魅力をウェブや雑誌で発信するビア・ナビゲーターの福岡桃子さん。

東京を海上から眺めるクルーズ船は海系ビアガーデンの筆頭

中でも福岡さんが重視する“非日常感”に新たな解釈を加え、鉄道や船舶、野球場などをビアガーデンとして楽しんでしまう“NEO系BG(ビアガーデン)”に注目しているのだとか。

スタジアムではクラフトビールが独自に進化?

そんな福岡さんが激推しする、陸(=鉄道)、海(=クルーズ船)、空(=野球場)で楽しめる「新解釈系BG」を案内してもらった。

\注目のNEO系BGはこちら/
1:「涼風ビール列車」(千葉)
2:「横浜スタジアム」(横浜)
3:「安宅丸」(東京・日の出桟橋)


里山をガタゴトのんびりと
1:涼風ビール列車

両側の窓がないトロッコ列車を吹き抜ける風が心地よい
福岡桃子さん
福岡桃子さん
「『里山の風に吹かれながらビールを飲めたらどんなに幸せだろう』という夢を実現させてしまったのが、千葉県・五井駅にある小湊鐵道(こみなとてつどう)が運営する『SATOYAMAトロッコ涼風ビール列車』(料金6800円・飲み放題、おつまみ弁当)です」

\五井駅はフォトジェニック/

小湊鐵道開業当初から今も使用されている機関庫は国の有形文化財に登録された
福岡さん
福岡さん
「五井駅周辺は、『更級日記』の作者・菅原孝標女(すがわらのたかすえのむすめ)が少女時代を過ごしたと言われるなど、どこか歴史を感じさせる土地柄です。そんな五井にある小湊鐵道の駅舎は、切妻造(きりづまづくり)のトタン屋根の機関庫など合計22か所が国の有形文化財に登録されるなど、トロッコ列車に乗る前から見どころ・撮りどころが満載です」

\本日の主役・トロッコ列車登場/

SLをモチーフにした最新ディーゼル機関車が4両を引く
福岡さん
福岡さん
「ホームで発車時刻を待っていると、機関庫からゆっくりと姿を現したトロッコ列車が目の前を通り過ぎてゆきます。小湊鐵道は、是枝裕和監督の映画『万引き家族』(2018年)に登場したことでも話題となりました」
機関車はかつて小湊線で活躍した大正12年製DB4形蒸気機関車をクリーンディーゼルで再現したもの

\さっそく乗車/

行先標には「ビールトロッコ」の文字が
福岡さん
福岡さん
「一旦駅を通り過ぎ、ポイントから折り返した列車が三番線ホームに入ってくると、参加者のみなさんから歓声があがります。いよいよ盛り上がってきました!」
発車前から酒盛りを始めてもいいんです!
福岡さん
福岡さん
「窓ガラスのない開放感抜群の車両で出発を待っていると、さっそく生ビールが配られます。向かいのJRのホームにいる方々が笑顔で手を振ってくれるのがじんわり嬉しいです」
一人ずつ配られる「地元食材おつまみ弁当」にはおいしいツマミがぎっしり。地産地消を目指す「いちはらうまいもの会」に加盟する飲食店が手がけたもの。(内容は毎回変わります)
福岡さん
福岡さん
「発車時刻になると、時速約25kmとゆっくりとしたスピードで、約16km先の上総牛久駅を目指し出発。ガタンゴトンと、最新の列車にはない素朴な振動も心地よさを倍増してくれるようです」
4人掛けのボックス席は天然木がいい雰囲気
福岡さん
福岡さん
「吹き抜ける涼風が心地よい。沿線のみなさんが手を振ってくれます。小湊鐵道が地域で愛されていることをひしひしと感じます」
国の有形文化財に登録された養老川の橋を渡るトロッコ列車
福岡さん
福岡さん
「千葉・九十九里の酒蔵、梅一輪酒造が市原で収穫されたお米で仕込んだ『市原のしずく』が振る舞われます。淡麗でやや辛口の飲み口がビールの中休みにぴったり(笑)」
地元産の米で醸した「市原のしずく」のラベルにはトロッコ列車の姿が!

\上総牛久駅で折り返し/

トイレ休憩を兼ね20分ほど停車
福岡さん
福岡さん
「折り返し地点の上総牛久駅の駅舎も、大正時代に建てられた国の登録有形文化財。夕暮れ時の駅舎の姿は一生忘れることができない美しさです」
ホームを散歩するもよし、ビールを楽しむもよしの休憩時間
福岡さん
福岡さん
「さて、小休止が済んだら、五井駅へ向かう復路となります。夕暮れになりお酒も進んだトロッコ列車の乗客は、みなさん気持ちよさそうです」
遠い里山に夕日が落ちていく
ビールを飲むのも忘れて見入ってしまう景色の連続
福岡さん
福岡さん
「大自然というわけではなく、沿線の方々の暮らしが適度に感じられる里山の風景の中を、時間のうつろいを感じながら、トロッコ列車はゆっくり進みます」
車掌の金丸さんと記念撮影。帽子も貸してもらえます
福岡さん
福岡さん
「非日常感に身を委ねた2時間の旅はあっという間に終了。今年開業101年を迎えた小湊鐵道の手がける『涼風ビール列車』は、温故知新と言える“ビアガーデンの新解釈”だと実感できました」

小湊鐵道

口コミ・写真など

※この情報は取材時の情報です。ご利用の際は事前にご確認ください。


海から目線で東京夜景に乾杯
3:「安宅丸(あたけまる)」(東京・日の出桟橋)

出港直後にレインボーブリッジの下を通過。右に見えているのは東京タワー
福岡さん
福岡さん
「東京のベイエリアの名所の夜景を、一晩で回れるのが魅力の『安宅丸』。江戸時代初期に建造された将軍家の巨船をテーマにしたクルーズ船で、『船上ビアガーデンプラン(6800円・飲み放題つき)』がお得なんです」

\こちらが安宅丸(あたけまる)/

夕闇迫る日の出桟橋に停泊する安宅丸。お台場エリア、中央防波堤、東京ゲートブリッジなどを90分かけてクルーズ(天候によっては変更する場合もあり)
福岡さん
福岡さん
「19時15分に日の出桟橋を出港。すぐにレインボーブリッジをくぐり、大井埠頭の港湾施設や羽田空港に発着する旅客機を眺めつつ、東京ゲートブリッジの真下でターンするという、90分間のクルーズとなっています(16時45分発の60分の納涼便もあり)」
案内役の「徳川お持て成し役者・WAGAKU」が歌や踊りで盛り上げる
劇団四季出身者などで構成されるキャストは乗船時のお出迎えにも登場
福岡さん
福岡さん
「船の内装は、JR九州のクルーズトレイン『ななつ星in九州』を手がけたデザイナー・水戸岡鋭治氏が監修したもので、現代の東京から一気に江戸時代へタイムスリップさせてくれます」
ドリンクはデッキのサーバで飲み放題
福岡さん
福岡さん
「今日は風が強いですが、船も大きく湾内ということもあってほとんど揺れないので驚きました。過ぎ去る夜景を眺めながらビールを注ぐのも斬新です(笑)」

見どころその1:お台場周辺

江戸情緒あふれる船とベイエリアの夜景の組み合わせが非日常を感じさせる
福岡さん
福岡さん
「出船するとすぐに東京タワーやレインボーブリッジが視界に飛び込んできますが、灯に照らされた大井のコンテナ埠頭や、羽田空港に着陸する旅客機など、次々にビュースポットが現れて飽きさせません」

見どころその2:大井埠頭

コンテナを荷揚げする機械がオレンジの明かりにライトアップされる

見どころその3:羽田空港上空の旅客機

羽田空港に着陸する旅客機が真上を通過することも

見どころ4:東京ゲートブリッジ

長さ2618m、総重量約3万6000トンの東京ゲートブリッジの姿が浮かび上がる
福岡さん
福岡さん
「クルーズのハイライトは、東京ゲートブリッジの下を通過する瞬間です。取材した7月は『海色』にライトアップされていましたが、月ごとに『空色(8月)』『桔梗色(9月)』と変化も楽しめるそうです」
海面から最上部まで87.8mという巨大さは、下から見上げることで迫力を増す
真下から見上げられるのは船ならでは
ゲートブリッジでUターンして日の出桟橋への帰路につく
福岡さん
福岡さん
「海風に吹かれ、海上からしかアプローチできない夜景を堪能する。また、海外からの旅行者の方々が楽しんでいたのも印象的でした。都心でありながら、ほどよい非日常感が味わえるのは、東京湾のクルーズ船ならではの魅力だと思います」

御座船 安宅

口コミ・写真など

※この情報は取材時の情報です。ご利用の際は事前にご確認ください。


大空のもとで球団オリジナルビアを
3:横浜スタジアム(神奈川)

この空の広さは屋根なし球場ならでは
福岡さん
福岡さん
「ビール好きの間で静かなブームとなっているのが、“野球場のビアガーデン使い”。特にここ横浜スタジアムは屋根のない広々とした空の開放感と、ホームチームである『横浜DeNAベイスターズ』のオリジナルのクラフトビールを楽しめるのがお気に入りなんです」
通称“ハマスタ”こと横浜スタジアム
売り子さんを呼び止めてビールをついでもらうのも球場ビアガーデンの醍醐味
福岡さん
福岡さん
「オリジナルの定番クラフトビールは2種類。『ベイスターズエール』は地元の横浜ベイブルーイング、『ベイスターズラガー』は老舗・木内酒造、この2社と横浜DeNAベイスターズがそれぞれ共同開発したもの。2種類もラインナップするなんて気合が入ってますよね」

\これが定番クラフトビール/
「ベイスターズラガー」(左)
「ベイスターズエール」(右、各700円)

どちらも「インターナショナル・ビアカップ」で銀賞を受賞した実力派だ
福岡さん 
福岡さん 
「『ベイスターズラガー』は、低温でゆっくり発酵させるラガータイプ。麦汁とフローラル系のホップアロマが際立った、雑味のないスッキリした苦みと飲みごたえで最初の一杯にぴったり。『ベイスターズエール』は、スッキリとした味わいに爽やかなホップと柑橘系のフルーティな香りが特徴。選手にヒアリングを行い、味わいやアルコール度数の他、色にまで気を配ったのだそうです」

\シーズン限定ビールもあるよ/
「ベイスターズアロマティックエール」(800円)

6月5日〜7月下旬の期間限定で販売される『ベイスターズアロマティックエール』
福岡さん
福岡さん
「今シーズン期間・数量限定の『ベイスターズ シーズンリミテッドビール』が2か月に一種販売されていますが、その第2弾が『ベイスターズアロマティックエール』です。柑橘系のフルーティーな香りが特徴のセッションIPAで、初夏にごくごく飲み干せる軽やかさが気に入りました!」

\レモンサワーもオススメ/
「レモンサワー」(700円)

まるごと一個分のくし切りレモンを贅沢に使用
福岡さん 
福岡さん 
「今シーズンからは『レモンサワー』もラインナップ。しぼりたてのレモンを丸ごと1個使っているので、レモンの酸味とやさしい甘みが炎天下の応援で疲れた身体に染み渡ります」

\ツマミもオリジナルだ/
ベイカラ(各550円)

冷めてもおいしいよ!
福岡さん
福岡さん
「ビールのお供もオリジナルで攻めます! 『ベイカラ』は、ミシュランガイドで11年連続星を獲得している『ラ・ボンバンス』の岡元信氏が監修したから揚げです」
目の前で粉チーズを絡めて仕上げられる『パルミジャーノチーズ味』
福岡さん 
福岡さん 
「2度揚げで外はカリッと、中はジューシーな仕上がり。パルミジャーノチーズを絡めて提供する『パルミジャーノチーズ味』と、シンプルな『さっぱり梅風味』、スパイシーな『HOTハバネロチリソース味』から選べます(各550円)」

\ビールのお供の4番打者登場/
「ベイ餃子」(550円)

大ぶりの餃子はタレなしでツマミになる濃厚な味わい
福岡さん
福岡さん
「なんで今までなかったんだろう? と、不思議なくらいオリジナルビールに合うのが、横浜中華街の名店『江戸清』と共同開発した『ベイ餃子』。この餃子をもってハマスタは、“球場ビアガーデン”の単独首位に躍り出たと言っても過言じゃありません!」
「球団オリジナルのクラフトビールとから揚げのペアリングを球場で楽しめる日が来るとは……」(福岡さん)
福岡さん 
福岡さん 
「攻守が入れ替わる野球は、いわば“間”を楽しむスポーツ。イニングや試合のリズムにうまく合うようにビールをオーダーするのも“球場ビアガーデン”の楽しみの一つですね」

横浜スタジアム

口コミ・写真など

※この情報は取材時の情報です。ご利用の際は事前にご確認ください。

というわけで、「陸」「海」「空」へと、ますます領域を拡大するビアガーデン。定番のビアガーデンも良いけれど、この夏の思い出づくりにちょっと変わったNEO系もぜひ体験したいところ!


取材メモ/エクストリーム化が止まらないビアガーデン。残るは洞窟くらいでしょうか。

撮影=島本絵梨佳、構成・取材・文=杉山元洋

\もっとビアガーデンなあなたに/

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Yahoo!ライフマガジン編集部

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