岩井ジョニ男が銀座のカレー屋で師・タモリからもらった金言

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2018/08/09

岩井ジョニ男が銀座のカレー屋で師・タモリからもらった金言

日本で唯一のインスタ映えおじさんとして知られる芸人・岩井ジョニ男。タモリの付き人という稀有な経歴を持つ彼は、師から多くのことを教わった。銀座のナイルレストランでもらった今でも忘れられない言葉とは。

Yahoo!ライフマガジン編集部

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インスタグラムで話題の芸人・岩井ジョニ男とナイルレストランへ行こう

本日は歌舞伎座の最寄駅でもある東銀座駅集合。庶民派の岩井ジョニ男さんは電車できてくれました

「お笑い向上委員会」「ピタゴラスイッチ」などで活躍し、老若男女広い世代から人気の岩井ジョニ男さん。昭和のサラリーマンルックで、おやじギャクを連発するクラシック(!)なスタイルで大ブレイク中ですが、タモリさんの付き人という、他の芸人さんにはない珍しい経歴を持っています。今日は思い出のレストランで、「師・タモリ」との思い出を語っていただきましょう。

岩井ジョニ男

岩井ジョニ男

芸人・インスタグラマー

岩井ジョニ男
岩井ジョニ男
「今日は銀座にある大好きなカレー屋さんを紹介しますね。この店にはタモリさんとの忘れらない思い出があるんです」
こちらがナイルレストラン。東銀座の昭和通り沿いにあり、常に行列ができる人気店です

店の名前は「ナイルレストラン」。店主のナイルさんはインド出身で、日本にインドカレーを広めた有名人です。1949年の創業で日本最古のインドレストランと言われており、まさに東京を代表するカレー店といえるでしょう。

岩井ジョニ男
岩井ジョニ男
「ここの看板メニューがムルギーランチです。うちの事務所の先輩、関根勤さんが昔から足しげく通っているように、芸能界にもファンが多いんです」
「これこれ、このムルギーランチ。朝から何も食べてないので、お腹すいてきました」

ジョニ男さんも月に1回は必ず食べるというムルギーランチ。いったいどんなメニューなのか気になりますね。さっそくお店に入りましょう。

テレビでおなじみ、店主のナイルさんが出迎えてくれました

オープン時から変わらぬ味で人気のムルギーランチを知ったきっかけは

お店は2階建て。サイケデリックな赤い壁に囲まれた階段を登りましょう

店主のナイルさんとも親しげに挨拶を交わし、ズンズンと階段を登って行くジョニ男さん。勝手知ったるお店のようです。

岩井ジョニ男
岩井ジョニ男
「タモリさんの付き人をしていた頃に、『笑っていいとも!』が終わると立ち寄っていたんです。タモリさんお気に入りのレストランで、週に1回は来ていたと思います」

今でこそ、昭和のサラリーマンスタイルのちょび髭おじさんとして知られるようになりましたが、詳しい経歴を知らない方も多いことでしょう。いったいどんな経緯を経てタモリさんのお弟子さんになったのでしょう。

「千葉の土佐犬こと岩井ジョニ男、年齢はだいたい40〜50才です」
岩井ジョニ男
岩井ジョニ男
「僕がまだ幼い頃のことですね。家族でテレビを見ていたんですが、ブラウン管の中の芸人を見た父親が、『これでメシが食えるんだからいいよな』と言ったんです。それが忘れられなくて」

大会社に勤める真面目なサラリーマンの父を持ち、非常に厳格な家庭で育ったというジョニ男さん。デヴィッド・ボウイに憧れた千葉の青年が芸人を志した大きなきっかけは幼少期にありました。

岩井ジョニ男
岩井ジョニ男
「小学生だった自分は『これが仕事なのか!』と雷に打たれたような衝撃を受けたんです。どう考えてもサラリーマンより楽しそうじゃないですか」

芸人になりたいあまりジョニ男がとった驚きの行動とは

それ以来、芸人という仕事に憧れを抱き、今の奥さんと駆け落ち同然で家出をしたのが19歳。ホスト生活をしばらく続けたのち、大好きだったタモリさんの弟子になりたいと思ったジョニ男さんは、自宅の住所を調べ押しかけて弟子入りを志願するという大胆な行動に出ました。

岩井ジョニ男
岩井ジョニ男
「タモリさんの家のインターフォンを鳴らして『弟子にして下さい』と伝えたんです。もちろん断られました。でも、その日から毎日通い続けることひと月、ついに家に上げてくれたんです。いやあ、うれしかったですね。ついに弟子になれるんだって」
地元の友達たちはお祝いの準備をしてくれていたとか

バスローブにサングラス姿でリビングに現れたタモリさんは、奥さんが出してくれた紅茶を飲みながら、しばらく無言だったといいます。そしてようやく口を開いたタモリさんはこう言いました。

「この世界はフィーリングが大事なんだ。どんなに面白くても嫌われるようだと成功しない。どんなにつまらなくても、人に好かれることが大事なんだ」

そして、こう続けました。

だからもう来ないでくれ

「怒られちゃったわけです」

しかし、地元に戻り仲間とやけ酒を飲みながらクダを巻くうちに、もう一度タモリさんのありがたい話が聞きたくなってしまったジョニ男さん。なんと、翌日再びタモリさんの家へ。

岩井ジョニ男
岩井ジョニ男
「『また来ちゃいました!』と言ったらタモリさんは玄関先で膝から崩れ落ちました。そして、『わかった、いいよ』って。四十九日通い続けて、ようやく弟子入りが叶いました」

晴れて弟子入り、今でも忘れられないあの日

付き人をしていた当時の写真

付き人は大変な仕事です。車で自宅にお迎えに行き、常に一緒に行動し、自宅に送り届けて、ようやく一日が終わります。お疲れのジョニ男さんに対して、タモリさんは「お前も一杯飲むか」と声をかけてくれることがありました。時に手料理を振る舞ってくれることも。それは師と1対1で過ごす貴重な時間でした。25歳から4年半の間、ジョニ男さんはタモリさんの一番近くで薫陶を受けました。

岩井ジョニ男
岩井ジョニ男
「タモリさんは自分を良く見せようとする行為を嫌う人です。絵でも字でも他人によく思われようとするのが一番醜い行為だって。褒められたのはたった1回だけ。その日は前説の仕事だったんですが、ひどい二日酔いで全くやる気がなくてね。その脱力加減が良かったんでしょう」
初めてのラジオ中継でこっぴどく怒られたエピソードを語るジョニ男さん。今となってはそれもいい思い出です

中でもこの「ナイルレストラン」で怒られたランチタイムのことは、今でも思い出さない日はないと語るジョニ男さん。どんな事件があったのでしょう。

岩井ジョニ男
岩井ジョニ男
「その日の食事はテレビ局のお偉いさんが同席していて、珍しく『ネタを見せてごらんよ』と声をかけてくれたんです。いやあ、うれしかったですね。僕みたいな若造がそんな偉い人にネタを見てもらえるチャンスなんて滅多にありませんから」

またとない機会に図らずも緊張してしまったというジョニ男さん。どのネタを見せようかと逡巡している最中に、注文した「ムルギーランチ」がテーブルに届きます。ジョニ男さんはネタを披露するきっかけを失ってしまいました。

ナイルレストランで千載一遇のチャンスを逃した苦い過去

これが「ムルギーランチ」(1500円・税込)

客の9割が頼むというムルギーランチは、鶏肉を煮込んだチキンカレーとライス、キャベツの温野菜とマッシュポテトが一つのプレートに乗った、創業当時から変わらない味で提供されている人気メニューです。

岩井ジョニ男
岩井ジョニ男
「ムルギーランチは食べる直前にお店の人がチキンを切り分けてくれるんです。その時も店員さんのパフォーマンスが始まり、ネタ見せのチャンスは完全に流れてしまいました」
ムルギーランチが届くと、店員さんが各自のテーブルでチキンを切り分けます

ムルギーとは鶏肉が入ったカレーのこと。インドでは別々で食べているものを「ナイルレストラン」ではワンプレートにし、ムルギーランチと名付けました。全部混ぜて食べるのがこの店のスタイル。できたてのムルギーランチと、失ってしまったチャンス。その後はジョニ男さんに話が振られることはありませんでした。

混ぜていただきます!
岩井ジョニ男
岩井ジョニ男
「いや〜おいしいですね。最初は、マッシュポテトなどが混ざってぼんやりした味付けに思えるんですが、だんだんカレーのスパイシーさがやってきて、気がつけばスプーンを持つ手が止まらなくなってしまいます。鶏肉も柔らかくて、この年になっても歯に肉がつまらない(笑)」
ほろほろの柔らかい鶏肉はナイフとフォークで簡単に切ることができます

あの日もタモリさんの横でムルギーランチをおいしくいただいたジョニ男さん。タモリさんの車を店の前に移動させるため、皆に挨拶をしてその場を失礼しました。

珍しく怒りを露わにした師から言われた言葉とは

あの日はちょうどあの席に座っていました。今でもはっきり覚えています

ネタ見せという千載一遇のチャンスを目の前で逃したジョニ男さん。ムルギーランチを食べ終わり車に乗り込んだタモリさんは、これまで聞いたことがないような大きな声でジョニ男さんを叱りつけました。

岩井ジョニ男
岩井ジョニ男
「タモリさんはね、僕がすぐにネタをやらなかったことに対して怒っていたんです

タモリさんはジョニ男さんにこう言いました。

「あんなチャンスは滅多にないんだ。いいか、どんな料理も冷めたらまずいんだ。あそこにいた誰もがお前にうまい料理なんて期待してない。だったら、せめてすぐに出せ!

やさしそうだと思ってタモリさんに弟子入りしたジョニ男さん、「本当のすごさに当時は気づいていなかったんです」

かつてない剣幕で怒られたジョニ男さんは、恐れをなすと同時に、その言葉のもつ意味と師の愛情に深く感じ入りました。その時の言葉は今でもジョニ男さんの脳裏にこびりついています。

岩井ジョニ男
岩井ジョニ男
「このムルギーランチを食べると、あの日のこと思い出すんです。何度スベッても立ち向かう僕の芸風の原点はこの店にあるんです」

現在では、インスタグラムをはじめ、独自の芸の路線を突き進むジョニ男さん。これからの野望はあるんでしょうか。

ジョニ男さんのインスタグラム、通称「ジョニスタグラム」は若い女性を中心に大人気(写真は「ジョニスタグラム」より)
岩井ジョニ男
岩井ジョニ男
「タモリさんは常々こう言ってました。お笑いでも会社員でも、自分がどんなタイプかを早く知るのが大事だ。社長か平社員か。マネージャーかプレイヤーか。どちらか早く見極めた人間が出世するんだって」

ジョニ男さんはどちらのタイプなんでしょう。

岩井ジョニ男
岩井ジョニ男
「僕は完全に平社員ですね。いつも社長のそばにいるような(笑)」

ホストクラブや芸人になりたての頃は、「お金が欲しい」「いい車に乗りたい」という人並みの欲があったそうですが、「今はあんまりない」と言うジョニ男さん。家族もいるしまだまだ売れないといけないけど、「平凡でつつましい暮らしも悪くないですよ」と笑います。

岩井ジョニ男
岩井ジョニ男
「タモリさんは才能豊かな人だけど、よくこう言ってました。お笑いだけで十分だろって。僕も欲を出さず目の前の笑いだけを追求していきたいと思っています。タモリさんは僕の理想なんです」
Yahoo!ロコナイルレストラン
住所
東京都中央区銀座4-10-7

地図を見る

アクセス
東銀座駅[A2]から徒歩約0分
東銀座駅[A8]から徒歩約1分
銀座駅[A6]から徒歩約3分
電話
03-3541-8246
営業時間
11:30~21:30、日祝11:30~20:30
定休日
口コミ・写真など

※この施設の情報はYahoo!ロコから提供されています。


ジョニ男さんのギャグ「オイルショック!」がもっと世間に広まりますように

取材・文/キンマサタカ(パンダ舎)
取材協力/ナイルレストラン

ジョニ男さんが出演する舞台はこちら↓

カンコンキンシアター

カンコンキンシアター

〜THE LAST MESSAGE〜 「クドい!」

関根勤が座長を勤める爆笑必至の人気舞台。2018年は8/10〜8/19@グローブ座にて

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