独学で卸売製造直営の道を開き、オンリーワンの焼肉店へ/和歌山

独学で卸売製造直営の道を開き、オンリーワンの焼肉店へ/和歌山

2018/10/27

2017年開店ながら、評判が口コミで広がり今や人気店に。県産ブランド牛にこだわる地域密着への想いとは?(「和歌山タウン情報アガサス」)

Yahoo!ライフマガジン編集部

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卸売直営だから出せる新鮮で質の良い肉をおなかいっぱい!

これは必食! 県産ブランド牛・熊野牛食べくらべセット!

2017年12月オープンの新参者。しかも和歌山市中心街から少し離れた郊外にありながら、老若男女問わず人気なのが「きた川牛侍(きたがわぎゅうじ)」

新鮮で高品質のお肉がリーズナブルに楽しめて、県産ブランド牛・熊野牛の部位オーダーもできる珍しさもあって、ディープな焼肉ファンの胃袋をもギュッと掴んでいます。

ほぼ未経験なのに26歳で肉の卸売会社を設立

「きた川牛侍」の経営母体は「ミートファクトリー」という食肉卸売・製造加工工場。同じ敷地内にはご近所さん御用達の小売店もあり、地元から親しまれています。そんな“肉の総合商社”を一手に取り仕切るのが、北川美智也社長です。

肉についてはほとんど独学だったという北川社長
店主 北川さん
店主 北川さん
「当時、父親が社長だった食肉卸売会社の経営が危なくなり、アメリカ留学から帰国後、しばらく手伝っていました。ほどなくして会社は倒産。自分の将来を考えていたところ、周囲の後押しもあって、今の会社の前身『マルマサミート』を26歳の時に起業しました。……当時は正直、そんなに肉好きではありませんでした(笑)」
時おり厨房に入り、チェックすることも

家業が食肉卸売業とはいえ、北川社長には専門的な肉の知識はほとんどなく、社長に就いてからが努力の始まりでした。

肉に関する情報を得る苦労は想像をはるかに超え、同業者のやり方を自分の目で見て、わからなかったら質問し、独学で研究する日々を積み重ね、地域とのつながりを大切に励み続けた中で、次第に“地元の中で生かされている”という意識が芽生えて来ました。

北川さん
北川さん
「もっと地域密着にこだわろうと、牛の生産段階からタッチして、あらゆる売り方・提案をしようと考え、卸売を専門とするマルマサミートと別会社である加工部門を1つにした『ミートファクトリー』を3年前に設立しました。その中の新しい提案としてオープンしたのが『きた川牛侍』です」

守備範囲の広いメニュー構成で誰もが納得

夜空にひと際目立つ外観

そんな北川さんの想いを形にした「きた川牛侍」。店内は居心地の良いテーブル席が広がる空間。

仕事帰りの男性グループやファミリー、カップルなど幅広い客層でにぎわいます。メニューはリーズナブルなセットメニュー(2~3人前5400円~)をはじめ、定番部位から希少部位、ホルモン、海鮮メニュー、サイドメニューに至るまで充実しています。

北川さん
北川さん
「私は肉の知識などを得るのに苦労しましたし、時間もかかりました。だからこの業界を志す若い人たちには、ウチのお店をモデルケースとして肉に関する情報を得て欲しいんです。そのほうが卸売事業もある弊社もビジネスとして成立しますし、食べてくれるお客さんも喜んでくれる。結果、地域が潤うことにつながると思うんです」

県産ブランド牛・熊野牛を贅沢に、部位ごとに!

熊野牛カイノミは、バラの柔らかい部分でヒレに近い食感

「きた川牛侍」が特にこだわるのが県産ブランド牛・熊野牛。しかも種類豊富な部位がそろうのは卸売直営だから成せる技です。

ミスジやイチボといった希少部位も食べることができる「熊野牛食べくらべセット」(6480円)を基本に、ホルモンを単品で注文するのがオススメ!

旨味が詰まった印象の熊野牛バラ
北川さん
北川さん
「生産者の皆さんとのタッグで、熊野牛の品質向上に努めています。今では他のブランド牛にもひけをとらないと思いますよ。和牛の内臓肉は全国的にも手に入りにくいのですが、うちの店では熊野牛の内臓肉もご用意できます。これは牧場で生産飼育された牛を自社で持っていないとできません」
少しずつ鉄板に投下。あまり焼きすぎないよう注意
甘い脂がねっとりまとわりつく至福のおいしさ!

独自ブレンドのタレはノーマルと味噌の2種。肉の旨味をダイレクトに感じたいなら、塩やポン酢で食べるのもアリ。焼物では上ハラミやミノ、シマチョウなどが、サイドメニューでは石焼ビビンバが人気だとか。

猪肉と鹿肉の2種類からチョイス

ぜひ注文したいのがジビエソーセージ。県産の衛生的な猪肉、鹿肉を自社加工し、日本イタリア料理協会副会長・齋藤実シェフが監修した本格派。

ピリリとスパイシーで旨味あふれる味わいは、ビールとの相性も抜群です。独得の臭みは抑えられているので、ジビエを敬遠しがちな人にこそ食べて欲しい一品です。

焼肉店、小売店舗、工場……総合力で地元に貢献

工場敷地内にある小売店舗には、品質の良い肉を適正な価格で買えるとあって、近所のお客さんはもとより、飲食店のオーナーさんたちも訪れる人気ぶり。「きた川牛侍」の評判も、小売店舗のお客さんによる口コミの力も大きいそうです。

新鮮な肉はもちろん、ソーセージなどの加工品もズラリ
北川さん
北川さん
「将来的には、仕入から店舗での提供方法に至るまで、肉のことに関してあらゆる業態の方々が情報交換できて、肉も仕入・購入できるミートモールを敷地内に立ち上げたいですね。『きた川牛侍』は熊野牛やジビエをどんどん食べてもらえる地域密着店として、頑張っていきます!」
テーブル席が広々と並ぶ空間。背の高い仕切りで周囲を気にせず食事できます

取材メモ/北川さんは肉のことになると話が止まらない情熱家。地元を一番に、人を一番に考えて、即実行に移すバイタリティは、見習うところも多いです。そんな北川さんが開いた「きた川牛侍」。どの部位のお肉もおいしくて満足できますよ!

取材・文・撮影=松本雅樹

和歌山タウン情報アガサス

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次週、11/3(土)は全国の焼肉編 第3弾を掲載!

地元人が通う、一度は行きたい焼肉店。次週11/3(祝・土)は石川、滋賀、熊本などのこだわりの店主が営む焼肉店を紹介予定! お楽しみに‼︎

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Yahoo!ライフマガジン編集部

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