鈴木砂羽が厳選! 東京で絶対に行くべき「ジャンボ餃子」3軒

連載

鈴木砂羽の餃子道【vol.41〜】

2019/03/29

鈴木砂羽が厳選! 東京で絶対に行くべき「ジャンボ餃子」3軒

役者仲間や友人たちと「餃子部」を結成するほどの餃子フリークな女優・鈴木砂羽が、おいしい餃子を求めてさまざまな街を食べ歩く連載「鈴木砂羽の餃子道」。今回は総集編としてジャンボ餃子が食べられるお店を厳選して3軒ご紹介します。

鈴木砂羽

鈴木砂羽

女優

ジャンボ餃子を食べるならココに行け!

今日もどこかで砂羽さんは餃子を食べている……はず

こんにちは、鈴木砂羽です。総集編としてお届けする今回のテーマは「ジャンボ餃子」。これまでに私が訪れたお店の中から厳選して3軒をご紹介します。ボリューム満点のジャンボ餃子を召し上がれ!

\鈴木砂羽さんが厳選したジャンボ餃子はコチラ/
1.銀座天龍(銀座)
2.餃子は一龍(町屋)
3.開楽(池袋)

1.銀座天龍(銀座)

創業は昭和24年! 行列の絶えない人気店のジャンボ餃子

銀座の中でもちょっと落ち着いた雰囲気がある、銀座一丁目エリア

銀座で餃子といえば、やっぱりここでしょ!といえるのが「銀座天龍」昭和24年創業(1949年)という老舗の中華料理店です。

ジャンボ餃子でおなじみの「銀座天龍」。看板も超ジャンボ!

ジャンボ餃子が大人気で連日たくさんのお客さんが訪れるこのお店には、ワタシもテレビのロケや取材で何度か訪れたことがあるんですが、今日もあの大きな餃子が食べられるかと思うとワクワクしてきちゃいますね!

開店当初からの定番「焼きギョーザ」、今回は厨房におじゃまして焼いているところから拝見しました。

大きい皮に、みっちり餡を詰めていきます

厚めの皮に餡をパンパンに詰め込んで、ひだをあまりつけずに包むジャンボ餃子は、全長約15cm! それを一度に90個ぐらい焼けるように特注された大きな鉄鍋で、強い火力で一気に焼き上げる(忙しい時には大きい鉄鍋2台がフル稼働になるのだとか)。

大きな鍋の上に綺麗に並べていきます
水を入れ、強い火力で一気に焼き上げる

こんなに大きいサイズだけど、意外と焼き時間は短いみたいで、4~5分焼いたら丸い鉄鍋をぐるっと半周回転させて、ムラのない焼き色に仕上げていきます。

ムラなく焼き目がついたらいよいよ完成
焼きギョーザ(8個・1100円)

じゃーん! 焼きギョーザの完成です! バナナみたいな大きさの餃子が1皿に8個ものっている。何度見ても、この圧倒的なビジュアルにはヤラレちゃいます。ひとしきり眺めてから(笑)、いよいよ実食に挑みましょう。

銀座ということもあって、今日はシュワシュワしたやつと合わせてみました

まずは、何もつけずにそのままいただきます。美しくパリッと焼き上げられた皮を齧ると、焼き目はカリッと、皮はモチモチ。そしてたっぷり詰まった餡からは、肉汁がジュワッとあふれます。

天龍の餃子は、味がしっかりついてるからこのままでもとても美味しいんですよね! かなり多めに肉が入ってるんだけど、よく練り込んであるので、餡がすごくこなれてる。絶妙に噛み応えも残しつつ、口の中に入れるとちょっとトロッとした食感になるのが不思議!

大きいだけじゃなく、味や食感のバランスも抜群!

普通これだけ大きいと大味になりがちじゃないですか? だけど全然そんなことなくて。この大きさの中に、すごく調和されたバランスで成り立ってる。それに、こんな見かけだけど全然しつこくなくて、意外なほどにスイスイと食べ進められちゃう。天龍さんの餃子を食べるたびに、さすがだなぁって感心しちゃうんです。

「肉とか野菜とか、材料はいいものを使ってるんですか?と訊かれるんですが、肉も普通の豚肉でして」と語るのは、店長の小林直樹さん。餃子の美味しさに何か秘訣があるのか訊いても、いつもこういう風に言うんですよ!

店長の小林直樹さん(写真右)に、美味しさの秘密を聞き出そうとする砂羽さん

「いやいや、僕もいつも返答に困ってるんですよ(笑)。具材でいうと豚肉・白菜・ネギ。味付けも醤油・ごま油・塩っていう、至ってシンプルなものでして。これでニンニクが入ってたり、創業当初から継ぎ足してる秘伝のタレとかが入ってるとか、この大きさではしつこくて食べられなくなると思うんですよね。だけど『クセがないのが、クセになる』、それが当店の餃子の特徴ですかね」(小林さん)

店長ったら、ウマいこと言う! たしかにもっとクセの強い餃子だったら、70年近くも愛され続けられなかったでしょうしね。

砂羽さん的には、からし醤油で食べるのもオススメ!

「親子4代とか5代で当店に来てくださるお客様もいらっしゃいます。今おじいちゃんでお孫さんを連れてる方が、『昔おじいちゃんに連れられて来た』っておっしゃってますからね(笑)」(小林さん)

家族連れだって銀座でお買い物して、帰りに天龍さんで餃子を食べて帰る──まさにスペシャルな日のスペシャルな餃子。「銀座天龍」がいつまでもそんなお店であり続けてほしいし、銀座という街がいつまでもスペシャルな存在でいてほしいものですね。

スペシャルな日のスペシャルな餃子を召し上がれ♪
最後は店長の小林さんとギョーポー(餃子ポーズ)でパチリ!

2.餃子は一龍(町屋)

先代の餃子を受け継いで、町屋に復活した名店

最近では「東京さくらトラム」なんていうおしゃれな名称で呼ばれはじめた、都電荒川線

町屋駅前から都電荒川線に乗って1駅目、町屋二丁目に今回訪れる「餃子は一龍」があります。ちなみに停留所の目の前にある店舗はテイクアウト専門店。飲食できるのは、路地を少し入ったところにある居酒屋風の店舗の方だとか。

ナイスな酒場オーラがビンビンに感じられる店構え!

店に入ると、実直・勤勉な人柄がにじみ出ているご主人の紅谷正明さんと、これぞ下町の肝っ玉母さんといった風情の女将・菊江さんのご夫婦に元気に迎えられます。このお店、創業はなんと昭和22年! 菊江さんの叔母にあたる先代店主がこの地で50年近くにわたって持ち帰り専門の餃子店を営業をしたものの、逝去により惜しまれつつ閉店。菊江さんは一龍の味を受け継いで別の町でお店を開いていたんですが、地元住民の要望に応えて、2011年に創業の地である町屋に「餃子は一龍」を復活させました。それを機に、ご主人の正明さんはそれまで勤めていた会社を辞めて、餃子作りに専念するようになったのだとか。

ご主人の白衣の背中には、気合いの入った立派な刺繍が!

70年以上の歴史を誇る店の名物は「びっくり餃子」。どういう風に「びっくり」なのか? さっそく餃子を焼いてもらいましょう。

まず「びっくり」なのは、餃子の大きさ! 普通の餃子の2倍、いや3倍ぐらいあるんじゃないかという、このボリューム!

綺麗なひだをつけて包まれた餃子たち
店内にごま油のいい香りが立ち込めます

2つ目の「びっくり」は、餃子の種類の多さ。スタンダードな「びっくり餃子」の他に、しそ・納豆・いか・明太子・海老・梅と、全部で7種類の味が! 今回はすべての味が楽しめる「ミックスセット」を注文。

ミックスセット(7種各1個・自家製漬物付き・1080円/税別)

餃餃餃!(ぎょぎょぎょ!) 見て! ジャンボな餃子がずらっと並んだこの光景、壮観ですな。しかし、この大きさでは絶対に一口じゃ食べられないですよね。

7種類のジャンボ餃子に漬物もついて、これはレモンサワー1杯じゃ足りませんね

……と思ったら! 3つ目の「びっくり」。なんと女将さんがハサミを使って、大きな餃子をジョキジョキと切っていくではありませんか! なんとも豪快(笑)。

キッチンばさみで大きな餃子をジョキジョキと切っていきます!

まずはスタンダード「びっくり餃子」をいただきます! うーん、美味しい! ごま油でこんがりと焼きあげられた餃子は、キャベツのシャキシャキした食感と甘さが際立ってる! お肉の旨みもいいし、皮も程よい厚さで弾力もあって。とっても丁寧に作られた餃子ですね。

ザク切りキャベツの食感が最高!

「キャベツは食感を大切にするために、ザク切りにしてます。肉は豚肉以外にも牛ホホ肉など4種類混ぜてるんです」(正明さん)

「そのままでもしっかり味がついてるけど、ぜひタレをつけて食べてみて! 70年の歴史のタレだからね!」(菊江さん)

どれどれ、タレをつけてみましょうか。わ! そのままでも十分美味しいけど、このタレ最高! 酸味が効いてるタレは、つけると餃子の美味しさがさらに引き出される感じ。

「普通はお客さんが自分で醤油や酢を混ぜて作るけど、ウチは一番美味しいように最初から作ってあるから。醤油・辣油・酢に、あと他に入ってるものは秘密!(笑)。実は夏場と冬場では、タレの作り方も変えてるんです。夏は、ちょっと酢を多くしてね」(正明さん)

半分に切っても一口で入らないぐらいの大きさ!

スタンダードな餃子がこれだけ美味しいと、他の味も期待しちゃう!

「しそ餃子」は、大葉を一枚まるまる挟んで包んだ、さわやかな風味の美味しい餃子! これはレモンサワーと相性ばっちりですね。「納豆餃子」は納豆の風味がダイレクトにくるけど、これが不思議と餃子にマッチしてて美味しいの。これ、ママが考えたの?

「私が納豆好きだからね(笑)。ウチの餃子は、全部お酒に合うでしょ? 呑んべえ餃子っていうんですよ」(菊江さん)

餃子の具には珍しい、新鮮ないかを使った「いか餃子」

肴はあぶったいかでいい~♪なんて歌の文句にもありますが、プリップリのいかが入った「いか餃子」や、明太子を贅沢に使った「明太子餃子」なんて、まさに酒の肴に打ってつけ!

ちなみに単品だと、びっくり餃子(100円)しそ餃子(120円)納豆餃子(120円)いか餃子(170円)明太子餃子(170円)海老餃子( 250円)梅餃子(150円)*すべて1個あたりの値段(税別)

大好きな「海老餃子」は海老がまるまる1本どーんと入ってるし、南高梅の梅干しを使った「梅餃子」も抜群! 

いやぁ~不思議ですね、この餃子は。オリジナルの「びっくり餃子」もオリジナルなりの個性がしっかりあるんだけど、納豆・いか・明太子といった具材を加えると、すっかり別の餃子へと変身していく。普通は個性の強い素材同士で喧嘩しそうなのに、なんでこんなに馴染むんだろう? ホント、全部美味しかった~! それにしても、一龍の餃子は、なんでこんな大きな餃子になっちゃったんですか?

ご主人の紅谷正明さんと女将の菊江さんに挟まれて、すっかりくつろいでる砂羽さん

「満州から引き揚げてきた私の叔母が、戦後間もなく店をはじめて。当時は食糧難でしょ? だからみんなの空腹を満たすために、大きい餃子にしたわけ。野菜がたっぷり入ってるから、身体に優しいんですよ」(菊江さん)

先代の想いを今に受け継ぎながら、二代目のご夫婦が丁寧な仕事でさらに美味しく発展させたバラエティ豊かなジャンボ餃子。心もお腹も大満足するだけじゃなく、餃子という料理の懐の深さをあらためて感じさせてくれる絶品でございました!

元気いっぱいのスタッフのみなさんと一緒にギョーポー(餃子ポーズ)で記念写真をパチリ!

3.開楽(池袋)

たくさんのこだわりが詰まった、手造りジャンボ餃子

昼夜問わず多くの人で賑わう池袋駅東口

池袋駅東口方面は学生さんからご年配まで、幅広い世代の人たちで賑わう繁華街。東口を出てすぐの場所に、今回訪れる「開楽」があります。実はこの「開楽」も、以前に餃子部の会合で伺ったことがあるんです。部員一同びっくり仰天した看板メニュー「開楽特製 手造りジャンボ餃子」とは?

改装しておしゃれな店構え。思わずモデル立ちの砂羽さん

1954年に現在と同じ場所にラーメンや餃子を出す中華料理店としてオープンした「開楽」。当時はまわりにラーメン屋さんが多くあったそうで、他の店との差別化を図るために餃子を大きくしたのだとか。今やお店の名物となって、毎日多くのお客さんが訪れる人気店となりました。

では、ジャンボ餃子を早速いただいてみましょう!

開楽特製 手造りジャンボ餃子(1人前 3個・360円)※1つ追加につき+120円
ジャンボ餃子でスマイル!

見て、この大きさ! 普通の餃子なら3~4個はあろうかというサイズ! 豚肉・キャベツ・ニラ・にんにくの餡がみっちりと詰まっていて、お箸で持つのも大変なぐらいずっしりとした重量感。野菜がたっぷり入ってて、中でもキャベツの甘みが引き立っている。そのままでも美味しいんですが、酢胡椒で食べてもいいし、お店オススメの豆板醤をつけて食べても美味しい!

お店オススメの豆板醤。お土産としても購入可(150円)

「当店の餃子は皮や餡の仕込みから包むまでの全工程を、同じ池袋にある餃子専門の工房で手作りしてます。豚肉に関しては、昔から付き合いのある業者さんから、その日に挽いてきてもらった上ひき肉を使ってます。野菜もかなりたっぷり入っているので、たくさん食べても胃もたれしないんじゃないですかね。保存料、着色料、安定剤などは一切使用していないので、ウチの息子も1歳ぐらいから離乳食として食べてました(笑)」(浅井聡さん)

野菜がたっぷり入った餡は無添加で、小さいお子さんにも安心

たしかに、餃子部の部活でこのお店に伺ったときも、部員が連れてきた3歳児ぐらいのお子さん(私たちは勝手に餃子郎〈ぎょうしろう〉と呼んでますが)も、ジャンボ餃子をばくばく食べてたの思い出しました。

小麦の風味が豊かに香る、皮の魅力

でもね、なんといっても開楽のジャンボ餃子の魅力はにあると思うんです。厚めの皮をひと口噛むと、もちもちした食感とともに小麦の香りや甘さが口の中にふわっと広がる。ラーメンやパスタで小麦粉の味わいを感じることはよくあるけど、餃子でここまで小麦を感じられるのも珍しい。

「はい。皮にはかなりこだわってますね。機械で皮を伸ばしてるんですが、餡の出来や、キャベツの水分量によって、皮の厚みも日によってわずかに変えてるんですよ」(浅井さん)

う~ん、ハンパないこだわりぶり! ちょっと焼いてるところも見てみたくなったので、厨房へお邪魔することに。

まずは、たっぷりの熱湯で茹でていきます

店内での飲食用とテイクアウト用をあわせて、毎日驚くほどの数が売れる開楽のジャンボ餃子。引っ切りなしにオーダーが入るので餃子の焼き台は常にフル稼働状態。大きな餃子が半分ぐらい浸かるぐらいにお湯を入れて茹で、餡に火を通してからお湯を捨てて焼き上げていくのだそう。

「先に熱湯で5、6分茹でるので、皮が薄いと中まで火が通る前に皮が破けて、肉汁や野菜のスープといった旨味も出てしまう。とはいえ、これでも出来る限り薄くはしてるんですよ」(浅井さん)

お土産ジャンボ 焼き餃子(5個・630円)
お土産ジャンボ 生餃子(5個・600円)

ちなみに、持ち帰り用の生餃子を自宅で焼く時も必ず熱湯を用意して茹でるのがポイント。またすき焼き鍋やスキレットなど、厚手の鉄鍋で焼くとお店の味に近くなるとのことでした。

1個の餃子にたっぷり詰め込まれたこだわり。シンプルでボリュームがあるのに、何度食べても飽きないその魅力は、60年以上に及ぶお店の歴史が培った、たくさんの工夫の結晶なのかもしれないですね。まさに「餃子は完全食!」という想いをあらためて強くした「開楽」のジャンボ餃子でした。

ジャンボ餃子にお腹もいっぱいになったところで、浅井さんとギョーポー(餃子ポーズ)でパチり!

構成=宮内健 撮影=熊谷直子 ヘアメイク=MINEKO
※本記事は過去に公開した記事の内容をもとに再構成しています。

この記事を書いたライター情報

鈴木砂羽

鈴木砂羽

女優

1994年に主演映画「愛の新世界」で注目を集め、同年ブルーリボン新人賞、キネマ旬報新人賞など多数の映画賞を受賞。以降、映画・ドラマ・舞台など幅広く活躍。日本テレビ「幸せ!ボンビーガール」出演中。「YOU」 (集英社)にてエッセイ漫画「いよぉ!ボンちゃんZ」連載中。

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