母から受け継がれた味が客の心を掴み、口コミグルメサイトで焼肉カテゴリ1位に輝く、松江市内の焼肉店「若富」をご紹介。(「タウン情報Lazuda(ラズダ)」)
Yahoo!ライフマガジン編集部
祖父から母へ、そして子に伝えられたこだわり
食べやすいように丁寧に入れられた切り込み
「若富」の一番のメニューは3代43年伝え続けた「若富名物 幸せカルビ」。丁寧に一枚一枚切り込みを入れた肉は筋がよく切られ、柔らかく、口に入れた後ほどけていくような食感です。この一手間に店長の愛情を感じます。島根の中で一番人気の店の一番人気メニューになるだけのこだわりです。
売り切れ必至! 美味しい所を選りすぐったホルモン
このお店で2番目に人気なのがこの「旨味が2倍ホルモン」。ホルモン自体が人気メニューですが、このホルモンは店長自ら一番旨味が乗った部分だけを選別し、一日の仕入れの中で10食ちょっとしか提供できない、本当にいいところどりのメニューです。お店でまず一番はじめに売り切れるそうで、この手間を考えたら納得です。
生産者の熱量が食材選びの決め手
金田さんは出す食材を決めるときに、生産者の方に実際に会いに行き、その方との話の中での情熱や思いで決められるとのこと。
お肉はお隣鳥取県大山町の大山黒牛。生産者の西田さんが手塩にかけて育てた黒毛和牛は2017年に肉質日本一の認定を受けたほど。焼肉を巻くチシャ菜も、以前和牛も育てていた奥出雲の福間さんが肉に合うように育てているこだわりの品。食べるこちらにも熱量が伝わってくるようです。
食材もこだわるが、一番は「接客」
「お店の一番のこだわりはなんですか」とお聞きして、どの肉の話だろうと思っていると、「それは接客です」と金田さんは即答。
いかにお客様に楽しい時間を過ごしていただけるのか、またいかに美味しいと思ってもらえるのか。誕生日や結婚記念日など、お客様にヒアリングして、もてなすこともしばしばだそう。驚いたのは取材の数日後、私の所にも届いた直筆のサンクスメール。そりゃ、ファンも多いわけですね。
43年のお客様への思いと社員への思い
金田さんが生まれたばかりの時にオープンしたこのお店。当時お母さんが忙しく、食事の時にしか一緒にいられなかったことから、金田さんにとって食事の時間は特別だそうです。だからお客様だけでなく、社員にも幸せになってほしい。今の目標は週休2日にして月に一度は日曜日も休みにすることだそうです。どんな時も根底にあるのは「人の思い」。そうした心づかいが地域で一番支持されている理由なのでしょう。
取材メモ/食べることはエンターテインメント。だから、焼肉店「若富」のライバルというか目標はディズニーランドだそうです。ただ食を提供するだけでなく、楽しく美味しく元気になれる時間をお客様に提供したい。小さいお子さんのいるお客様はなかなか夜に外出できない。そんな方達に昼の営業やお弁当などでも対応できないか。日々お客様のことを考え続ける金田さんでした。
取材・撮影・文=豊哲也
タウン情報Lazuda(ラズダ)
毎月25日発行、442円
販売エリア:鳥取県・島根県 発行部数:20000部 株式会社メリットが発行する、山陰唯一のタウン情報誌。山陰両県の主要書店・コンビニなど450店舗で販売。
次週、11/24(土)からは『おでん編』がスタート!
全国のタウン誌&地元ライターが推薦する『全国グルメ甲子園』シリーズ、第3弾『おでん編』が11/24(土)より毎週土曜日掲載。地元の人だから知っている名店が続々登場します。お楽しみに!
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