島めぐり気分で海の幸と酒を満喫! 離島の食が札幌で味わえる店

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旅先で夜ごはん。〜札幌・名古屋・大阪・福岡〜

2018/10/12

島めぐり気分で海の幸と酒を満喫! 離島の食が札幌で味わえる店

旅行で札幌を訪れる人にぜひ足を運んでもらいたい「離島キッチン 札幌店」。日本の離島の食材が味わえると地元客にも評判が高い。特に北海道の海の幸は格別! 旅先でゆっくり過ごすディナータイムにおすすめだ。

Yahoo!ライフマガジン編集部

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札幌にいながら離島を旅している気分!島をつなぐ食を堪能しよう

北海道大学のイチョウ並木の最寄り駅である「北12条」。このエリアは学生街として古くから地元民に親しまれている。札幌の中でも初期に開拓され、貴重な文化遺産が多く残されているため、歴史を感じるスポットが多い。

最近では、ゲストハウスや大人が楽しめる飲食店が増え、新旧の文化が織り混ざったユニークなエリアに変化してきている。「離島キッチン 札幌店」はこのエリアの創成川通沿いに2017年9月にオープンした。

地下鉄南北線・北12条駅から徒歩5分。2番出口を出ると斜め向かいに「北12条」と書かれた1番出口が見える。信号を渡り創成川通を目指して歩こう
創成川通に突き当たると角にコンビニエンスストアがあるので、ここを右へ。少し歩けば、店ののぼりと石造りの建物が見えてくる

レトロな風合いが目を引く札幌店の外観。外壁は札幌市南区で採石される「札幌軟石(さっぽろなんせき)」によって建築されている。店の箱であるこの建物は大正15年に建てられ、当時は永山醸造(じょうぞう)という醤油店が醪(もろみ)を保管する蔵として使っていた。梁(はり)や屋根も蔵だった時のものを使用している。

趣深い雰囲気に引き寄せられるまま、お店のドアを開けよう。入り口は創成川通と反対の位置にある
店内は広く天井も高いので、とても開放的。住宅街の中にあるとは思えないほど、ゆったりとした時間が流れている
高い天井を支える梁や屋根に使われている黒っぽい材木が、建築当時から残る部分だ

利尻島の恵みが詰まった食材が集まる

離島をつなぐことをコンセプトにしている「離島キッチン」は、日本の島々の食材や食文化を発信し、多くの人にその魅力を伝えている。札幌の他に東京、福岡にも店を構えるが、札幌店は唯一、利尻(りしり)島のNPO法人「利尻ふる里・島づくりセンター」が協力して店を運営。北海道色が強いのが特徴だ。

利尻島のことはほぼ知り尽くしているという店長の大関太一さん。北海道の離島の魅力をブレずに発信し続けたいと語った

北海道のほぼ最北部に位置する利尻島。島の真ん中に人の手がほとんど入っていない利尻富士と呼ばれる「利尻山」がある。店長の大関太一さんは、利尻島の魅力はこの山にあると話す。

「利尻山に降る雨や雪解け水は地下に染み込み、30年ほどかけてろ過されます。湧き出た良質な水は川から海に流れ、利尻の特産品である昆布を育みます。さらにその昆布をウニが食べるので、ウニもおいしくなるんです」と大関さん。

利尻島の恵みが詰まったキタムラサキウニ。現地では「ノナ」と呼ばれる

「利尻ふる里・島づくりセンター」はまちづくり活動を行う団体。実は大関さん自身も2017年の初夏までここの職員だった。「僕は千葉県の出身ですが、バイクツーリングしてから北海道に心をひかれていました。3年前、ちょうど転職を考えていた時に利尻島の求人を見つけ、勢いで移住したんです」と大関さんは笑う。商品開発や企画、イベント運営などに2年間携わった後、縁あって離島キッチン札幌店の運営を任されることになった。

物販エリアのレジの後ろには、利尻島で家屋や番屋として使われていたという古材が。さりげない遊び心を感じる

札幌でもなかなか味わえない島の味覚

メニューには店名の通り、全国の離島の食材を活かした料理がずらりと並ぶ。利尻島・礼文(れぶん)島・天売(てうり)島・焼尻(やぎしり)島・奥尻(おくしり)島の食材がこれだけそろうのは、札幌でもなかなか珍しい。島の郷土料理に近いスタイルで提供する料理もあれば、素材に合う調理法から考えられた料理もある。

食材は島から直接仕入れている。天候によって島と本土を往来する船が欠航したり、遠い島から送ってもらう場合は時間や送料がかかったりと苦労もあるようだ。

夜ごはんにぴったりなメニューを紹介!

店を利用する地元民の客層を大関さんに尋ねてみた。「昼は女性客が多く目立ちます。夜は宴会で利用されるお客さんや近隣のマンションから夜ごはんを食べにいらっしゃる家族連れが多いです」。カウンター席があるので、一人で来店する女性客も多いらしい。

\やっぱり食べたい!海の味覚/

利尻島のうにぎり2個(1380円)

地元客にも人気でリピーターも多い「うにぎり」。ふんわり握られたおにぎりの上には、利尻島でとれたキタムラサキウニが盛り付けられている。舌の上でとろける食感と濃厚な味を堪能しよう。

店長 大関太一さん
店長 大関太一さん
「お米は奥尻島で収穫された『ゆめぴりか』を使用しています。道外から来られた方に、ぜひ食べていただきたい一品です」

\北海道では有名な郷土料理/

利尻島のホッケのちゃんちゃん焼き(1500円)

利尻島近海でとれた真ホッケをちゃんちゃん焼きに。ホッケの脂と甘しょっぱいみそダレの味に、つい白いご飯が欲しくなってしまう。ネギやミョウガを刻んだ薬味がさらに食欲をそそる。

店長 大関太一さん
店長 大関太一さん
「ちゃんちゃん焼きといえばサケを思い浮かべる方が多いと思いますが、利尻や礼文ではホッケを使うのがメジャーなんですよ」

\シメパフェは昆布にしてみない?/

利尻島の昆布の〆パフェ(700円)。好みで昆布シロップをかける

バニラアイスに昆布塩をかけ、刻んだ昆布を練り込んだ白玉と昆布の佃煮(つくだに)、とろろ昆布、昆布チップをトッピング。とろろ昆布とアイスクリームのなめらかな舌触りがクセになる。

店長 大関太一さん
店長 大関太一さん
「パフェに使っている昆布はすべて利尻産です。ずんだは新潟県の粟島(あわしま)産の枝豆で作っているんです。お好みで昆布シロップをかけてお召し上がりください」

珍しい地酒や特産品にも注目!

店で提供している日本酒「奥尻」。北海道の離島初の地酒で、奥尻産の米と水を100%使用して作られている。少々辛口ですっきりとした飲み口だ。実はこの「奥尻」、ほとんどが函館に流通するため、札幌で飲める店は限られている。お酒好きならぜひ一度飲んでもらいたい。

今月から始まった奥尻フェアでは、奥尻島の新鮮な魚介を提供。活ツブ貝のお刺身をアテに日本酒「奥尻」をじっくり味わおう

離島キッチンは島のアンテナショップとしての役割も兼ねている。札幌店では物販スペースを広く設けており、乾物、お菓子、調味料など品数が豊富。冷凍・冷蔵された特産品や地酒も取り扱っている。家族や友人、職場へのお土産が離島をつなぐきっかけになるかもしれない。

お店の近所に住む方も日常的に利用されているというアンテナショップ。商品紹介のポップや離島のパンフレットを眺めるだけでも面白い
左から「利尻島産 一夜漬 純粒うに」、「島の人麦酒」、「銀杏藻(ぎんなんそう) 赤」、「利尻昆布ラーメン」、「とろろ昆布」。道外からの観光客に人気なのは右の2品

取材メモ:アンテナショップの人気商品ランキングで上位に多かったのは南の離島の特産品。その理由を尋ねると「北国の人は温かい地域に憧れがあるからですかね」とのこと。確かに!札幌で生まれ育った私もその一人です。

取材・文=小林かほり、撮影=山下晴美(みんなのことば舎)

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