大阪天満の新名所?ギャップがすごい無国籍な昼立ち飲みに潜入!

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2018/10/26

大阪天満の新名所?ギャップがすごい無国籍な昼立ち飲みに潜入!

大阪でも屈指の大衆歓楽街である天満(てんま)。駅からすぐの薄暗く狭いアーケードの両端には居酒屋や立ち飲み屋が軒を重ねています。早い店では朝9時台から、乾杯の声が響くこの一帯は、まさに酒好きのパラダイス。最近、この界隈に異色のコラボで人気を集める立ち飲み屋ができたのだとか。

Yahoo!ライフマガジン編集部

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日本酒片手に、マレーシア料理!? 新感覚の昼飲みにしびれる

おでん日本酒、シンガポールビールにスパイスたっぷりエスニック。この無国籍感がクセになる

世間が働いている昼日中に呑み始めるあの感じ。抜け駆けしたような背徳感と、若干の優越感。店を出た時の明るい日差しに困惑するのも昼飲みならではの感覚です。そんな昼飲みの非日常感をさらに強く演出してくれる場所が2017年秋にオープンした「新多聞酒蔵(しんたもんしゅぞう)」

THE昭和の角打ちといった店構えだが……

オープンは13:00〜。店の印象はごく普通の立ち飲み屋なのに、なぜかひときわ目立つマレーシアの国旗。実はこの店おばんざいとともに、アジア各国の料理が楽しめる、新感覚の立ち飲み屋なのです。

店内に足を踏み入れると、いたるところにマレーシアの観光案内や地図が飾られている
「新多聞酒蔵」がある天神橋筋商店街。薄暗いアーケードに守られて、天候どころか、昼なのか夜なのかすら気にならなくなってくる

不思議な立ち飲み誕生の裏には、国をまたいだロマンスが!

ポーズを決めながらも少しはにかむハンさんは、本国マレーシアで料理の腕を磨いた達人なのだ
ハンさんの奥様である店主の前山奈美さん。ステキな笑顔でとってもチャーミング

この店の店主を務める前山奈美さんは、20数年前に仕事で、マレーシアの首都クアラルンプールに滞在している際、ハンさんと出会い結婚。しかしその後、奈美さんは日本に帰国しなくてはならないことに。ただ、そうなればハンさんには年老いたお母さんを残して行かなければなりません。それでもハンさんは「ワタシには、兄弟もたくさんいるし母さんのことは心配ない。それよりも奈美さんや子どもたちといる方が大切だ」と日本行きを決意。帰国後お二人は、立ち飲み屋で10年間修行を重ね、ついに独立を果たしたのでした。

新多聞酒蔵シェフ ロイ・ハンさん
新多聞酒蔵シェフ ロイ・ハンさん
「不安はありましたが、ワタシも日本のことが大好きですから思い切って日本に来ることにしました。治安はいいし、人は優しいし本当にいい国です。ワタシが作るのは、マレーシア人が日常的に食べている料理です。マレーシアには、中華系をはじめ多くの民族が住んでいますから、料理の種類も豊かなんですよ」
厨房でテキパキ料理をサーブ。愛は国境を越えることを証明するかのように二人の息はピッタリ
新多聞酒蔵店主 前山奈美さん
新多聞酒蔵店主 前山奈美さん
「お店を開くにあたりやっぱりただの立ち飲みじゃおもしろくないと思って、定番の居酒屋メニューと一緒に、ハンちゃんのつくるエスニックを店の名物にしようと思ったんです。ちなみに、お惣菜を作っているのは私の母。どちらの料理にもファンが付いてくれたおかげで、今ではウチは“ばあちゃん”と“ハンちゃん”の二枚看板なんですよ」
「マレーチキンカレーとロッティー」「シンガポール焼きビーフン」と「きゅうりぬか漬け」など、ハンさんとばあちゃんの料理のギャップが面白い

ハンさんの実力を見せつける、珠玉のエスニック料理が登場!

鍋を振るい始めると、にこやかなハンさんの顔が真剣な料理人の表情へと一変

旨味と辛味の奔流「あさりスパイスカレー」

あさりと玉ねぎをカレースパイスとナンプラーで仕上げた「あさりスパイスカレー」(400円)。想像以上にスパイシーなのに、あさりの旨味もしっかりと感じられる。プリッとした歯ごたえも絶妙

マレー料理の本領発揮「えびのサンバル炒め」

「えびのサンバル炒め」(680円)。ニンニクの濃厚な香りや唐辛子の辛さだけでなく、どこか清涼な味わいがあって、これがまたエビの甘味を最大限に引き出してくれる

秘密は本場の黒ソース「福建麺」

真打ちは、マレーシアの屋台の人気料理「福建麺(ホッケンミー)」(500円)。濃厚で少し甘めのソースが麺によく絡む名品。このソースは、マレーシアから直接取り寄せているそう

エスニック料理のオーダーが通り、ハンさんが鍋を振り始めると、ダシの香りが漂っていた店内はナンプラーや香辛料の香りでいっぱいに! 大阪の繁華街で昼酒を楽しんでいるはずなのに、いつの間にか気分は東南アジアの屋台村。ピリッと辛くて刺激的な料理の数々にお酒が進みます。

新多聞酒蔵シェフ ロイ・ハンさん
新多聞酒蔵シェフ ロイ・ハンさん
「ちょっとだけ苦労しているのは調味料。やっぱり日本ではなかなか手に入らないからね。いつもはワタシの兄弟が日本に来た時に、大量に持ってきてもらいます。お店に来る人には、ワタシが故郷で慣れ親しんだ本物の味を食べてほしいですからね」

\箸休めには おばんざい&おでん/

ちょっと日本の味が恋しくなったら、「おでん」(100円〜)を頼んでみては? ダシの優しい味とエスニックの刺激、一口食べるたびに口の中がリフレッシュされて、無限に箸が進んでしまいそう!
新多聞酒蔵店主 前山奈美さん
新多聞酒蔵店主 前山奈美さん
「ふらっと寄られる地元の方だけでなく、観光やお仕事のついでにいらっしゃる方、故郷の味を楽しみにくるマレーシアの方も多くいらっしゃいます。どんな方でも大歓迎! お昼は、少しのんびりと営業しているので、お酒と料理を楽しみに来てください。私もハンちゃんも、皆さんとお話できるのを楽しみにしていますから」

男性も女性もおひとり様も外国人も、誰もが笑顔になれる多国籍空間

この日カウンターで出会ったのは、サッカーと野球を愛する20代の常連さん

立ち飲みで昼酒というと、アク強めの年配の男性というイメージが強いのですが、新多聞酒蔵ではそんな常識は通用しません。お店に訪れるのは老若男女実にさまざま。それもこのハンさんと奈美さんの明るい人柄と、この店の料理とお酒のおかげ。なんたって目の覚めるスパイシーなエスニックは、明るい昼から笑って楽しむのにぴったりなんです。今では女性のおひとり様が来ることも多いそうですよ。

常連さん
常連さん
「ゆっくりできる日はここで昼飲みをするのが定番。特に福建麺とビールの相性は最高! おかみさんやシェフも優しいので、ついつい昼間から甘えに来ちゃいます」
料理だけでなく、仲睦まじいお二人の姿にもほっこり癒やされる

ピリッと辛いマレーシア料理と、滋味(じみ)溢れる立ち飲み屋がフュージョンした新多聞酒蔵。それは、国を越えた奈美さんとハンさんの半生が凝縮された空間でした。訪れた誰をも受け止め笑顔にしてくれるこちらのお店。昼下がりにちょっと時間が空いたら、天満(てんま)駅を降りて北へ30秒。異国情緒とあたたかなおもてなしを満喫できるこの店で、心ゆくまで昼酒を堪能しましょう!

Yahoo!ロコ新多聞 酒蔵
住所
大阪府大阪市北区天神橋4丁目12-3

地図を見る

アクセス
天満駅[出口]から徒歩約1分
扇町(大阪府)駅[1]から徒歩約2分
扇町(大阪府)駅[2B]から徒歩約3分
電話
06-6882-5105
口コミ・写真など

※この施設の情報はYahoo!ロコから提供されています。

取材・文=鷲巣 謙介
写真=古賀 亮平
構成=堀 俊夫(クエストルーム)

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