犬養裕美子のお墨付き!「レストラン ツムラ」の伝統洋食

特集

犬養裕美子のアナログレストラン【Vol.61〜】

2019/03/20

犬養裕美子のお墨付き!「レストラン ツムラ」の伝統洋食

“アナログレストラン”はレストランジャーナリスト犬養裕美子が選ぶ「いい店」。作り手がその場できちんと料理をしていること。小さくても居心地のいい空間とサービス、かつ良心的な値段。つまり人の手、手間をかけた「アナログ」で「アナ場」な店。第63回は春日「レストラン ツムラ」。

Yahoo!ライフマガジン編集部

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美味しいものは美しい美しいものは美味しい

文京区の春日から本郷にかけては、こじんまりとしたいい感じの店が何件か点在する。「レストラン ツムラ」も、津村政行シェフと奥様の早苗さん二人で経営する小さな洋食レストランだ。

夜に何度かこの前を通っていたのに気づかなかったが、ランチの時間に来てびっくり! 何としっかり行列ができていた。

白山通りから西方交差点を本郷通リ方面へ抜ける道。菊坂下交差点手あ前にひっそりとたたずむ。以前は喫茶店だった物件

というのもこの店のオムライスは文京区でナンバーワン人気とのこと。しかし、オーナーシェフの津村さんはちょっと困惑気味。

「8年前に洋食屋としてオープンしたんですが、昼は完全にオムライス屋さんになってしまいました」(津村シェフ)

小さなキッチンの中に、シェフ一人で作る。限られたランチタイム内にいくつだせるか、毎日時間との戦いだ。

上をカットして、卵が崩れて覆った瞬間! このあと混ぜながら食べる。3個半もの卵を使ったオムレツが圧倒的

ここのオムライスの特徴はドミグラスソース、チキンライス、ふわふわのオムレツが乗った色鮮やかでボリュームがあること。オムレツにはなんと卵3個半を使う。

お決まりの手順どおり、ふわふわのオムレツにナイフを入れると、とろ~りととろけた卵がチキンライスを覆い隠す。チキンライスの玉子かけご飯状態になったところをデミグラスソースといっしょに食べるとギュッと味が深まる。やわらかいだけではない、かなり食べ応えがあるタイプだ。

「夜はゆっくり食べて頂きたいので、オムライスの方は予約をお願いしていますね」(夜は席予約した人のみオムライスの注文可能。予約は一人予算3000円以上の注文をすることが条件)

夜のオムライスはデミグラスソースとチーズ入りオムライスの2種類の中から選ぶことができる。

前菜・桜マスのマリネ チョリソー入りポテトサラダのガレット仕立て1200円。洋食はフランス料理をベースにした日本ならではのご飯にあう料理。このポテトサラダにもアクセントにチョリソーが入っている

営業中は厨房の中で大忙しの津村シェフ。なかなかお客と話す余裕もないが、手がすけば常連さんと気さくに会話をかわす。実は津村シェフ、洋食通なら知っている伝説の店「銀座キャンドル」のシェフを5年間勤めた。きちんと玉ねぎを炒め、しっかりと煮込んだデミグラスソースを作る。できるだけ自家製で、素材はいいものを。

「仕入れに行くと自分がいちばん食べたいものを買っちゃう」(津村シェフ)

無角和牛のハンバーグ2200円。短角牛はよく聞くが、無角牛は珍しい。粗びきハンバーグ200グラムは迫力の仕上がり。ジュワっと肉の旨味がにじみ出る

1個800円もするキャベツを見ると『どんな味がするんだろう…』とワクワクしながら買って、料理する。それが楽しみという。こういう人の料理は待ってでも食べたいと思う。

多少待たされても、それは注文が入ってからていねいに作っているから。初めて行く時はその覚悟で。

店内は16席。かつて喫茶店だったものをそのまま使用。アンティークの食器や照明がクラシカルな雰囲気

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