キューピーに見える豊岡市竹野浜「猫崎半島」

2018/10/29

キューピーに見える豊岡市竹野浜「猫崎半島」

人気の観光地、兵庫県豊岡市の竹野浜海岸。景勝地として知られる風景を、ひときわ美しく見せているのが「猫崎半島」だ。名前の由来は「猫が背を丸めているかのような姿」というが、いつの頃からか「キューピーがあおむけで寝ている」「お昼寝キューピー」と話題になっている。

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塚本 隆司

塚本 隆司

ぼっち旅ライター

東北の夏祭りに魅了され旅好きに。「47都道府県全てに宿泊して酒を飲むぞ計画」を完遂。城好きでもあり現存天守12城を制覇。

歌川広重も称賛した竹野浜海岸と猫崎半島の風景

竹野浜海岸

竹野浜海岸は古くから景勝地として知られていた。江戸時代の浮世絵師・二代目歌川広重が『諸国名所百景』で「但馬鷹のはま」として描いている。絵に描かれた季節は春で、帆掛け船が浮かぶ穏やかな海と砂州、桜をまとった猫崎半島が美しい。その景観は、今も昔も変わらない。

地名の由来に「〇〇に似ているから」というのはよくあること。しかし「う~ん? そう……かな?」と半信半疑ながら納得するほかないのがほとんど。猫崎半島の名も「猫が丸くなっている」「耳を立てている」というのが由来。竹野浜から眺めると、猫に見ようと思えば見える・・・・・・かもしれない。

猫に見ようと思えば見える?

これが“お昼寝キューピー半島”だ!

竹野浜海岸でも東の方からならキューピーの姿に見えるが、オススメはもう少し離れた場所。

車で東(城崎温泉や日和山海岸)から竹野へと向かう途中の県道11号、竹野浜海岸まであと5、6分の場所あたりのカーブを過ぎると眼前に現れ、「あっ、キューピー!」と思わず叫びたくなる。

誰がいつから呼び始めたのかは定かではないが「お昼寝キューピー」「キューピー半島」との愛称がついた。

お昼寝キューピー半島
キューピー度がさらに増して見える夕暮れ時

夕暮れ時になると暗さの加減で、キューピー度がさらに増して見える。左から大きなおなか首、鼻、額、頭の先にはピンとはねた巻き髪もちゃんとある。山陰海岸国立公園のリアス式海岸が見せる自然の風景だが、1度キューピーと思ってしまうと外には考えられないほどソックリだ。
(曲がりくねりが多く見通しが悪いため、運転中はもちろん路上駐車など事故のないように気を付けよう)

キューピーのおなかの上、歩けます!

ジャジャ山の展望台から見た風景

猫崎半島は「山陰海岸国立公園近畿自然歩道猫崎線」というトレッキングコースになっている。

おもしろいことに、ちょうどキューピーのおなかや顔の上を歩き、頭の先にある猫埼灯台まで行くルートだ。幅はおよそ250メートル、長さは1.2キロメートルの細長い半島。先端の猫埼灯台は、兵庫県の最北端にあたる。

おなかに見える高い山は「賀嶋(かしま)山」といい、標高は141.4メートル。灯台まで片道およそ1時間の行程は、単なる山歩きではなく登山だ。ロープ伝いに上る場所もあるので、海水浴ついでにサンダルで行こうなど、決して思わないこと。

写真は、竹野浜海水浴場のすぐ西にあるジャジャ山の展望台から見た風景。観光パンフレットに使われている写真は、ここから撮られたものが多い。展望台へは、北登り口から10分足らずで上れる。登山は無理だけど、高いところから眺めたい人にオススメだ。夕日の鑑賞スポットでもある。

竹野浜海岸をブラタモリ気分でジオスポットめぐり

猫崎半島の付け根に無料駐車場があり、登山口にもなっている。「スニーカーや登山靴の着用」「歩道から外れない」などの注意書きがあり、2人以上での登山を勧めている。

登山口から10分足らずのところに、絶景スポット「賀嶋公園」がある。「山陰海岸国立公園近畿自然歩道猫崎線」のスタート地点だ。ここまでは階段などが整備され、散歩気分で気軽に行ける。

夏には朝日と夕日に加え、漁火(いさり火)が見えるスポットだ。春には、美しい桜が見られる。シーズンオフは、木々が生い茂り眺望を遮るところもあるが、山陰海岸国立公園内のため、むやみに伐採できないので仕方がない。
写真は「賀嶋公園」からの見た日本海。

「賀嶋公園」からの見た日本海

登山以外の見どころは、山陰海岸ジオパークにも認定されている海岸線。半島の西海岸には、日本海の荒波が作り出した波食棚が広がり、波食甌穴群(はしょくおうけつぐん、ポットホール)がある。他にも柱状節理や地層が見られるので、ブラタモリ気分で見て回るのも楽しいだろう。

山陰海岸ジオパーク

猫崎半島登山や竹野浜海岸の散策後は、温泉へ

絶景温泉北前館

竹野浜海岸には温泉施設もある。トレッキングや海岸散策、海水浴で汗をかいたら、温泉に入ってスッキリしたいもの。「絶景温泉北前館」には、日帰り温泉やレストランなどがある。海岸はすぐ目の前、登山口からでも徒歩5分の絶好の場所だ。

日帰り温泉「癒やしの温泉」

日帰り温泉「癒やしの温泉」からは、竹野浜海水浴場の浜辺が見渡せる。露天風呂やサウナもあるので、汗を流し疲れた体を癒やすのに最高だ。土産物店やレストラン、ジオパークや北前船の寄港地として栄えた竹野浜を紹介するミュージアム(無料)などもあり、竹野海岸や猫崎半島を満喫した帰りには、うれしい施設だ。

ミシュラン・グリーンガイドにも掲載! 竹野浜海岸と猫崎半島

どう見てもキューピーという不思議な景色の猫崎半島だが、古から知られている景勝地。ミシュラン・グリーンガイド兵庫WEB版にも「Takeno beach and Nekosaki peninsula」として紹介されるなど、注目を集めている。

トレッキングや海水浴、カヌー体験、ジオパークめぐり、カニや活イカなど日本海の幸、そして温泉と盛りだくさん。近くにホテルや民宿、国民休暇村もありキャンプもできる。家族や仲間と週末を過ごすのにピッタリのスポットなのだ。
キューピーと浜辺で一緒にお昼寝してみてはいかがだろうか。

取材・文・写真=塚本 隆司(トラベルジェイピー・ナビゲーター)

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