夢の珍味「カニカニカニ」とは!? 福岡最強の昼呑み酒場はココ

夢の珍味「カニカニカニ」とは!? 福岡最強の昼呑み酒場はココ

2018/10/26

居酒屋レベルが高すぎる街、それが福岡。はるばる訪れたなら昼からでも妥協せずにおいしい料理と酒をとことん楽しんでほしい。今回は旅行ガイドに(たぶん)載っていない、地元民が胸を張って勧める“大衆割烹(かっぽう)”をご紹介。博多駅からタクシーで約15分。わざわざ行く価値は、大いにある。

Yahoo!ライフマガジン編集部

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朝11時半から翌4時まで呑める“ヤバイ店”?

居酒屋偏差値ハイレベルの福岡といえど、昼から呑める店は意外と少ない。酒の種類、料理の質、味わいに妥協しないともなれば、なおさらその選択肢は限られる。

知る人ぞ知る、穴場酒場へいざ出陣!

そんな中、福岡の食通の間で「昼から明け方まで呑める(呑んべえ的に)ヤバイ店」と、たたえられているのがここ「文治」。大鍋で作る煮込み料理、出汁の染みたおでん、酒が進む珍味…、とにかく「居酒屋にあったらいいなぁ」という逸品が昼からでもズラリとそろう優良酒場だ。

表には「昼から居酒屋やってます」「お昼の宴会 お席あります」と心強い看板が

場所は、中心部である博多駅や天神エリアからタクシーで約15分、バスで約25分に位置する南区エリア。福岡市民にとって近いと言えないその場所だが、昼から深夜まで客足が途絶えない人気ぶりを誇る

創業当時から「文治」を支え、現在は店長として店を守る永峰大嗣さん

「文治」は、多くの人気店を手がける「アトモスダイニング」などで長く活躍したオーナーの松本光博さんが約4年前に創業。現在松本さんは2号店の「ぶんご」(玉川町6-11)に立ち、店長・永峰大嗣さんが同店を盛り立てている。

店長の永峰さん
店長の永峰さん
「昼呑み営業は創業当時から行っていますが、スタートしたきっかけは至ってシンプル。ランチで店を開けるし、せっかくなら夜のメニューも注文できて呑める店にしようって。だって休みの日なんかに、早い時間から飲むお酒は格別でしょ(笑)。オーナーを筆頭に、僕らみんなお酒好きですから。自分たちの理想を詰め込んだような店です」
カウンターにはほぼ毎日通っているという常連さんや、ナチュラルに一人呑みを楽しむ女性の姿も

13:00ごろまでは「生サンマ塩焼き」などの日替わりランチ(650円〜)を提供しつつ、夜のグランドメニューやアルコールメニューも同様に注文できるスタイル。店内には約8席のカウンターと掘りごたつ式の小上がり席、奥にテーブル席を備え、アットホームな雰囲気が漂う。

敷居は大衆酒場、味は割烹!

ランチを行いながらの昼呑み営業となるとメニューの数は限られてしまいそうだが、その心配は必要なし。「手作りあつあげ焼」や「エビフライ」「肉味噌ピーマン」から「焼そば」まで一品料理は約18種、「肝入りホタルイカの畳干し」といったアテは15種以上がズラリとそろう。

「ちなみに文治は僕やオーナーの名前じゃありません。オーナーのおじいちゃんの名前です」
店長の永峰さん
店長の永峰さん
「『文治』のコンセプトは大衆酒場ならぬ、“大衆割烹”。店の雰囲気は親しみやすく、金額はリーズナブル。それでいて、料理の質や味わいは割烹レベルのクオリティーを目指しています。評判の刺身は夜メニューですが、仕入れや仕込みの準備が間に合えば昼からでもお出しできますよ」

「メニューが多いし、なんたって安くてうまい」。これが「文治」が、福岡最強の昼呑み酒場と言われるゆえんだ。

味の染みた自慢のおでんは1個100円〜

入口の右手側にあるおでん鍋ブース。前には焼酎のキーブボトルもズラリ

永峰さんがまず勧めてくれたのは、看板メニューのおでん。カツオ出汁をベースに継ぎ足しながら味を守り続けているという褐色のつゆが、食欲と酒欲をそそる。

おでんは、ほとんどのネタが1個100〜180円前後とリーズナブル

ネタは、大根や玉子、厚揚げといった定番ものから、福岡では珍しい「もちふ」明石焼のようにして食べる「揚げタコ焼き」「ニラ玉」、季節ネタまで約20種が勢ぞろい。「大豆もやし」や「春菊(冬季限定)」(各120円)は、食感を生かすため直前に火入れするなど、おでんにも丁寧な仕事が生きる。

味の染みたおでんと、ぬる燗の日本酒をクイッ。時刻は13:30。なんて幸せな昼下がり

大豆もやしや春菊はシャキッと、牛すじ(380円)はブリンと大ぶりで、大根(180円)と玉子(100円)の味の染み具合も実にいいあんばいだ。

全国の銘酒もグラス1杯350円〜!

普通酒「恒の月」であれば、一合400円とさらに安い!

おでんのお供はやはり日本酒。「三井の寿/美田」「いそのさわ酒造/駿」といった福岡の銘酒から、広島「相原酒造/雨後の月」、京都「澤屋まつもと/守破離」など。日本酒好きもうなる純米酒が並び、半合350円、一合700円という均一価格がうれしい。

通好みなおでんネタ「焼のり」(100円)。これは冷や酒(常温)によく合う
店長の永峰さん
店長の永峰さん
「もう一つ、創業当時からある看板メニュー『牛すじと牛もつの煮込み』もぜひ食べて行ってください。丁寧に下処理をした牛スジ・赤センマイ・センマイ・小腸・ハチノスを、たっぷりのタマネギやニンジン、ゴボウなどと一緒に毎日じっくり煮込んでいる自信作です」

酒を誘う
絶品牛すじ牛もつ煮込み

おでんの横にある大鍋の正体は煮込み。客のほとんどが注文する人気メニュー

牛スジや牛モツは臭みなく、プリッ、トロッ! 口のなかで、多彩な部位の食感が踊る。時折顔を出す、味の染みたニンジンやゴボウ、豆腐もニクい。

「牛すじと牛もつの煮込み」(480円)。たっぷりとのるネギも、呑んべえの心をがっちりキャッチ

酒呑みの夢が詰まった
その名も、カニカニカニ!

四角い小皿にぎゅ〜っと詰め込まれた、夢と希望と、カニ

さらに忘れてはいけないのが、名物の「カニカニカニ」(480円)。カニ味噌、カニの身、カニ豆腐。それぞれ単体でも十分勝負できる彼らが三位一体となった、絶品珍味だ。

小さめの小皿だが中にぎっしり詰まっているので、コスパもいい!(ライター森的には、酒が進みすぎるのでプラマイゼロですが)
店長の永峰さん
店長の永峰さん
「こちらもオーナーが考案したアテですが、何ていうか、酒呑みの夢が詰まっていますよね(笑)。味噌、身、豆腐、最初は別々に食べて、徐々に食べ合わせるお客さんもいれば、最初からぐちゃぐちゃに混ぜて食べる方もいますよ。自由です!」

箸ですくうとこぼれ落ちるカニの身に思わずにんまり。口に運ぶと濃厚なカニ味噌、甘いカニの身、なめらかなカニ豆腐が渾然一体となって、もううっとり。
「文治」へ訪れた客がみな「カニ…」「あのカニが、」「いや、もう、カニカニカニなわけよ」と、口をそろえるのも納得だ。

16:00〜は圧巻の日替りメニューも登場!

「帰ることは諦めてもう一泊しよう。夜まで飲もう」。そんな気にさせるほど、破壊力抜群のメニュー

昼呑みを満喫してさぁ帰ろうかと思った矢先、さらなる衝撃が客を襲う。16:00ごろになると、夜の日替りメニューが手渡されるのだ。ビッチリと書かれた本日のオススメ、その数なんと70種以上。先ほどの昼呑み(グランド)メニューと合わせれば料理は約100種にも及ぶ。新鮮な旬魚の刺身など魅惑の逸品を前に、それでもあなたは席を立てるだろうか?

「昼呑みに来たはずなのに気づけば夜」。これも「文治」が「(呑んべえにとって)ヤバイ店」と言われるゆえんかもしれない…。

カウンターで一人しっぽり。小上がり席でワイワイ。いずれの客も多い
店長の永峰さん
店長の永峰さん
「ランチは近隣の会社員さん、お昼を過ぎれば近所のおじいちゃん、夕方ごろからはご家族連れや仕事終わりのサラリーマンや若者で賑わいはじめ、深夜帯は同業者の客も多いです。世代も時間帯も関係なく楽しめるのがうちの強み。ぜひ、気軽に飲みに来てください」

次の福岡出張は、昼呑みといわず夜まで、思いっきり飲み明かしてみませんか?

DATA
営業時間 11:30〜翌4:00(LO3:00)、土日14:00ごろ〜、平日ランチ 〜13:00ごろ
定休日 不定

取材メモ/昼呑み企画なのに、夜まで飲み明かそうと勧めてごめんなさい。だって、本当に帰りたくなくなるんです。常連のおじいちゃまにインタビューできなかったのが心残りですが、「うかまばい」という心の声はアイコンタクトで伝わりました。

構成=シーアール 取材・文=森絵里花(écris.m) 撮影=恵良範章

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