2015年春に東京・南青山から神宮前に移転し、開放的なオープンキッチンのレストランに生まれ変わった予約困難店「フロリレージュ」。和とフレンチを融和させた革新的スタイルで世界からも注目を集める川手寬康オーナーシェフが、パーティのお持たせにぴったりな「ステーキのサンドイッチ」を紹介!
Yahoo!ライフマガジン編集部
牛への塩コショウは焼いた後、の逆転発想
家庭料理とは逆転の調理術で柔らかくジューシーに焼いたステーキを、フランス料理では定番のサラダとあわせてはさんだサンドイッチです。
「手軽だけど、ワンランク上に見えるレシピです。パーティに持参してはいかがでしょう」(川手シェフ)
私が作ります!
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〈材料〉 2人分(作業時間:15分)
ニンジン 50g(7cmほど)
塩 3つまみ
100%レモンジュース(レモンの絞り汁でも可) 5ml
オレンジジュース 10ml
オリーブオイル 20ml
ステーキ用牛肉 150g
無塩バター 20g
塩 少々
コショウ 少々
食パン(6枚切り) 2枚
無塩バター 10g
(1)ニンジンサラダ(キャロットラペ)を作る
ニンジンのヘタを落とし、7cmほどを切り分け、皮を剝く。太めの千切りにして塩をふり、軽く混ぜていく。水が出てなじんできたら、レモンジュース、オレンジジュースの順に入れ、さらに混ぜていく。そこにオリーブオイルを入れ、さらになじむまで置いておく。2〜3分なじませれば、サラダ単体としてもいただける状態になる。
(2)牛肉を叩く
まな板にラップを敷き、牛肉を載せてさらに上からラップで挟み、肉たたきで叩く。肉たたきがない場合は、瓶の底などでも大丈夫。牛肉の厚さが半分くらいになるまで叩く。筋があるようならそれも切っておく。これで牛肉の下準備は完了。
(3)トースターでパンを焼く
トースターで食パンを焼く。両面に焦げ目がつくくらい、しっかり焼く。
(4)バターを塗って牛肉を焼き始める
あらかじめ冷蔵庫から出して、常温にもどしておいた牛肉の両面にバターを塗る。フライパンを強火にかけ、しっかり温めてから焼き始める。サラダ油は使わない。
(5)牛肉を両面しっかり焼く
牛肉を、一面ずつしっかり焼いていく。ほどなく身が縮んでくる。縮みがこれ以上すすまない状態になったら、焼き具合を確認しながら、ひっくり返す。少し火を落として裏面を焼き、両面に同じような焼き色がついたところで、牛肉を引き上げ、バットに移す。
(6)焼き上がった牛肉に塩コショウする
牛肉を引き上げたら、塩コショウで味をつける。
(7)食パンに具を載せていく
サンドするパンそれぞれに、片面ずつバターを塗る。食パンのサイズに牛肉を切り分け、バターを塗った面を上にしたパンに、載せていく。さらに先ほど作ったニンジンサラダを加え、最後にもう片方のパンを、バターを塗った面を下に向けて載せる。
(8)盛りつける
川手寬康シェフのお店「フロリレージュ」
2015年春に東京・南青山から神宮前に移転。オープンキッチンに生まれ変わり、料理人含むスタッフ全員が自らサーブして一皿一皿を説明するスタイルとなった。日本特有の食材や出汁づかいを取り入れながらフレンチの手法で昇華させ、絶えず革新的な変化を遂げるスタイルは、海外のゲストからの支持も高い。
「食材を大事にすることをモットーにひと皿ひと皿を作っています。ワインペアリングはもちろんですが、カクテルペアリング、ノンアルコールペアリングにもこだわっております。お皿とともにお楽しみください」(川手シェフ)
(取材メモ)「お肉は塩コショウして下味をつけてから焼く」というのが勝手な定石だと思ってましたが、まさに逆転の発想でした。ふっくらジューシーで肉の旨味はしっかり凝縮された仕上がりに。持ち寄りパーティに早速持参して、みんなをあっと言わせたい、その日が待ち遠しくて仕方がありません。
取材・文=伊東寿朗/ムービー撮影・編集=福田栄美子/ムービー編集=福田百花