東京・銀座で丸20年。河岸に自ら通って仕入れる旬の素材にこだわった天ぷらのおまかせコースを提供する「天冨良いわ井」。食材ひとつひとつの特性を活かして施す仕事で、通の評価も高い岩井義郎シェフが、この時期おいしい牡蠣と年始の主役・お餅を使った「牡蠣と焼き餅のみぞれ煮」の作り方を紹介!
Yahoo!ライフマガジン編集部
ぷっくりした旬の牡蠣をお正月の主役とともに
この季節、台所のストックが増えがちなお餅活用のバリエーションが広がるメニューです。
「お餅がなければ、牡蠣を使ったおかず、おつまみとしても楽しめます」(岩井シェフ)
私が教えます!
牡蠣と焼き餅のみぞれ煮の食材はこちら
〈材料〉 2〜3人分(作業時間:15分)
牡蠣むき身(加熱用)…6〜8個
九条ネギ…2本
餅…2個
ダイコン…1/4本分
ショウガ…少々
柚子の皮…適量
天つゆ(ストレートタイプ、市販の麺つゆも可)…200ml
(1)素材を仕込む
牡蠣は軽く水洗いしてざるに上げておく。ネギは斜め切りにする。柚子の皮を薄くそいで、千切りにしておく。
(2)ダイコン、ショウガをおろす
ダイコンをおろす。つづいてショウガをおろす。
(3)お餅を焼く
餅は半分に切り、焦げ目がつく程度に焼く。
(4)天つゆを火にかけ、牡蠣を入れる
鍋に天つゆを入れ、火にかける。沸いてきたら牡蠣を入れる。牡蠣がぷっくりしてきたら、ひとつひとつ裏返す。
(5)野菜を加える
牡蠣を裏返したら、ネギを入れる。ネギがしんなりしてきたらダイコンおろしを加え、弱火にする。
再びつゆが沸いてきたら、最後におろしショウガを入れる。ダイコンおろしとおろしショウガがなじんできたら火を止める。
(6)盛りつける
焼いたお餅を器に敷き、牡蠣を盛りつける。その上からネギ、ダイコンおろし、おろしショウガがからんだ煮汁をお玉でよそい、かける。
最後にあらかじめ千切りにしておいた柚子の皮を載せてできあがり。
岩井義郎シェフのお店「天冨良いわ井」
1998年11月に東京・銀座にオープン。旬の食材と真摯に向き合い、もともとの素材のおいしさをいかに衣に封じ込めるかを追求してきた。2015年に同じ銀座の地に新たなステージを求め、移転。新しい店舗は、特注のワインセラーを備え、ワインとのマリアージュも楽しめる。
「手作りにこだわったまじめな味を心がけています。器は唐津の大家・中里隆先生の作品を中心に取りそろえました。器とお料理の調和もお楽しみください」(岩井シェフ)
取材メモ/新年に向けて、とっても使えるレシピです。毎年、お雑煮用にお餅を買うと、必ず余ってしまうのが悩みでしたが、このバリエーションは大いに使えそうです。今回の目から鱗は、ショウガをおろすのにおろし金にアルミホイルを敷く技。うちで早速試しました。
取材・文=伊東寿朗/ムービー撮影・編集=福田栄美子/ムービー編集=福田百花