ご近所バルから進化した満足度120%の“必殺”おもてなしの店

ご近所バルから進化した満足度120%の“必殺”おもてなしの店

2016/06/21

“アナログレストラン”とは犬養裕美子が選ぶ「いい店」。作り手がその場できちんと料理をしていること。小さくても居心地の良い空間とサービスが楽しめ、かつ良心的な値段。つまり人の手と手間をかけた「アナログ」で「アナ場」な店。第6回は神泉「かしわビストロ バンバン」。

犬養 裕美子

犬養 裕美子

レストランジャーナリスト

鶏料理とワインで、バンバン盛り上がる!

mod['contents3']
渋谷駅からならマークシティを通り抜けて道玄坂上から神泉駅を抜けて、すぐ。お客は30代〜40代が中心

渋谷駅のお隣り、井の頭線神泉駅といえば、かつてラブホテル街と言われた円山町のど真ん中にある。ここ数年、渋谷駅再開発の影響で飲食店も急増し、街の雰囲気はガラリと変わった。といっても駅の北側は、未だに “なんとな~く怪しげな空気”が漂っている。

駅から約1分、あえてこんな人気のない方向に歩を進めると、この店は現れる。半地下のテラス席も店内もワイワイとにかく大賑わい。「かしわビストロ バンバン」はやけにテンションの高い穴場なのだ。

mod['contents3']
高城直弥さん。「野菜もできるだけ地元産を取り寄せてます。鮮度が違うんで」

オーナーシェフ高城直弥さん(35歳)は10年ほど前、世田谷代田で立ち飲み「世田谷バル」を開いてバルブームの火つけ役となった。

2010年には渋谷・桜丘に「リゾットカレースタンダード」(リゾットカレーとは、イタリアンとカレーをフュージョンした高城さんのオリジナル)をオープン。

料理もワインもほとんどが525円均一、ボトルは2500円均一。独自のおもてなしで大人気となった。2014年4月にオープンした「バンバン」はその発展形。高城さんの生まれ故郷・滋賀県高島市の近江黒鶏を使った鶏料理とワインが売りの店だ。

モッツァレッラチーズと丸丸1個のトマトのカプレーゼ680円。女性に人気。トマトジュースのスープ仕立て。バルサミコ、オリーブオイル、ニンニクの風味
新鮮地鶏のカルパッチョ盛り合わせ880円。新鮮な丸鶏を仕入れるからこそできる、刺身。ササミ。胸肉、ソリレス(炙り)、ハツなど食感、味の違いを楽しめる
旬の桜エビとウニ、大葉のジェノベーゼリゾット1280円。季節の素材で楽しむリゾットは、締めに欠かせない。2人分十分あるボリューム

安いだけじゃない、質の良い素材が大人に受ける

名物の地鶏のかしわ焼き(たれ)880円は、近江黒鶏を秘伝のタレに漬け込んで、おいしさを引きだしてから炒める一品。

地鶏のかしわ焼き(たれ)880円。他に、塩、アボカドもあり。どのテーブルでも必ず注文が入る名物でご飯が欲しくなる味!

漬け込むことで肉がやわらかくなり、炒めることで香ばしい香りも楽しめる。かみしめると、甘じょっぱいタレと肉の旨味がなんとも懐かしい味が広がる。もちろんワインによく合うが、ハイボールにもぴったり。

角ハイはジョッキ450円、大ジョキ2倍で700円。モヒート、パッションフルーツ、ベリーベリーなどオリジル味も人気

「うちの角ハイは生のレモンたっぷり使うんで、女性の方に人気ありますね」(高城さん)

ジョッキ450円だが2倍の大きさの大ジョッキはプラス250円の700円。どうも、この店にくると食べすぎ、飲みすぎてしまう…。といっても一人4000円もあれば十分と財布にも優しい。リピート率高いのも納得できる。

これが“こぼれデキャンタ” 。なみなみと注がれて、かつこぼれたワインもしっかり楽しんで650㎖で1380円。「安いくても旨いワインを探してきてサービスするのがうちのこだわりです」(高城さん)

この記事を書いたライター情報

犬養 裕美子

犬養 裕美子

レストランジャーナリスト

東京を中心に地方や海外の食文化、レストラン事情を最前線で取材。ファッション誌から専門誌まで数多くの雑誌で連載を持ち、その店の良さ、時代性をわかりやすく解説。特に新しい店の評価に対する読者の信頼は厚い。食に関わる講演・審査員など多数。農林水産省顕彰制度・料理マスターズ認定委員。

犬養 裕美子 が最近書いた記事

おすすめのコンテンツ