「夜景の撮影は難しい」絶景プロデューサー詩歩が撮り方を伝授

特集

絶景へ行こう!

2018/11/22

「夜景の撮影は難しい」絶景プロデューサー詩歩が撮り方を伝授

絶景プロデューサー・詩歩さんのSNSには、思わず息を呑むような絶景写真がいっぱい。詩歩さんのように絶景をきれいに撮りたいけど、どうすればいいの? そこで、秋冬にしか見られない東京から日帰り可能な千葉の絶景スポットに出かけ、教えていただいた絶景撮影テクニックを実践してきました!

Yahoo!ライフマガジン編集部

Yahoo!ライフマガジン編集部

\教えてくれるのはこの方/

詩歩

詩歩

絶景プロデューサー

詩歩さんが撮影したウクライナにある通称・恋のトンネルの写真。こんなにキレイな絶景写真が撮れるようになったらいいな〜!

詩歩さんが推す“日帰り絶景スポット”で写真撮影してみた!

絶景プロデューサーになって今年で6年目を迎える詩歩さん。活動を始めた当初は、写真を撮るのが下手だったと話す

世界中の絶景スポットを旅しながら、SNSで自身が撮った絶景写真を発信する詩歩さん。これまで切り取ってきた絶景の数は、ご本人も数え切れないほどとか!

秋の三連休ももうすぐ、このお休みを利用して気軽に撮りに行ける絶景はあるのかな、ということで、詩歩さんに東京から日帰りで写真を撮りに行ける絶景スポットを尋ねると……?

詩歩さん
詩歩さん
「千葉県の鴨川市にある『大山千枚田』がおすすめです。以前、千葉にある絶景を探していて見つけたのがこのスポット。日帰りで行ける距離に、こんなにのどかな田園風景が広がっているんだなぁってびっくりしました。絶景の撮影はお天気が悪い日だと難しいのですが、夜景だったら曇りでもあまり関係がないので、初心者の方にも撮影しやすいと思いますよ」

詩歩さんおすすめ撮影スポット・千葉「大山千枚田」

詩歩さんが大山千枚田を訪れた際に撮影した棚田のライトアップ写真。日が沈む直前の青く染まる空と、無数の光に照らされた棚田が美しい1枚
詩歩さん
詩歩さん
「今の時期だともう稲刈りが終わっていて昼間は絶景が見られないので、撮りに行くなら、10月29日〜2019年1月6日(日)に開催される『棚田のあかり』という棚田のライトアップがいいと思います。棚田が1万本のLEDキャンドルに照らされて、とてもきれいなんです!」

「ただし夜景を上手に撮るには、コツがいるんです」と詩歩さん。そこで、詩歩さんが日頃から実践している夜景の撮影テクニックを教えてもらい、ライターが「大山千枚田」の撮影にチャレンジすることに!

夜でも絶景がきれいに撮れる4つのポイント

1.必須アイテムは一眼レフと三脚
2.ロケーション探しは明るい時間に
3.ISO感度とシャッタースピードが大事
4.狙うはトワイライトタイム

東京から日帰りで行ける絶景・「大山千枚田」へ!

都心から車で約2時間。東京湾アクアラインをドライブしながらやってきたのは、千葉県鴨川市。今回の目的地である「大山千枚田」は、房総半島の真ん中あたりに位置する、嶺岡(みねおか)の山並みのふもとにあります。木の看板が見えたら棚田はもうすぐそこ。どんな光景が見られるのか楽しみです!

今年一眼レフデビューしたばかりのカメラ初心者ライター・秋山が、大山千枚田の絶景撮影に挑みます

ライトアップ前の大山千枚田に到着

取材に伺ったのは11月。毎年9月に稲刈りを行うため、こちらは稲刈り後の棚田の風景。広大な棚田の奥には緑豊かな山々が望めます
ライター秋山
ライター秋山
「緑豊かな田んぼがどこまでも続いているみたい。まさに古き良き日本の田園風景って感じ!」

「大山千枚田」は、約3.2ヘクタールの急傾斜の土地に、階段のように大小375枚の田んぼが連なる棚田。東京から一番近い棚田としても知られていて、千葉県の指定名勝にも選ばれています。

近くのカフェで夕方までスタンバイ

少し早めに着いたので、夕方になるまで腹ごしらえがてら近くのカフェで待つことに。「大山千枚田」から3分ほど歩いていくと「棚田カフェ ごんべい」にたどり着きます。

「古民家レストラン ごんべい」に併設されている「棚田カフェ ごんべい」。築120年の古民家を移築した趣ある佇まいが目を引きます
笑顔で迎えてくれたのは、棚田カフェのしゅうさん(右)と押元さん(左)
「大山千枚田」に訪れた人々が休憩に立ち寄る人気のカフェ。店内は木の温かみ溢れるホッと一息つける空間

名物「チッコライスバーガー」

一見、大きなおにぎりのようにも見える「チッコライスバーガー」(500円)。ライスの中に何やら具材がサンドされているよう……

名前もユニークな「チッコライスバーガー」。ライスバーガーの中にサンドされているのは、酪農発祥の地であるこの地域で古くから親しまれる「チッコカタメターノ」という郷土食材。出荷できない牛の初乳を酢で固めて食べるようになったのが始まりで、カッテージチーズのような味わいが特徴です。

地元ならではの食材の良さを知ってもらいたいと、「大山千枚田」で採れた「長狭米コシヒカリ」と組み合わせて食べやすいライスバーガーにアレンジしました。

半分に割ってみると、中には醤油やみりんで味付けした「チッコカタメターノ」とレタスがサンドされています。ずっしりと重いライスバーガーを豪快にパクリ
ライター秋山
ライター秋山
「チーズとお豆腐の中間のような初めての食感! 『チッコカタメターノ』自体にクセはなく、優しい味付けなのでお米の甘みもダイレクトに感じられますね。『大山千枚田』で作られたお米だと思うと、おいしさもひとしおです」

ライスバーガーはおにぎり2つ分のボリュームと食べ応えもしっかり。「あま酒」(300円)や「しそジュース」(300円)など自家製のドリンク類も充実しているので、飲み物だけ欲しいときにも気軽に立ち寄れます。

食事やお店の人とおしゃべりを楽しんだりしているうちに、あっという間に時刻は15時半過ぎ。絶景写真を撮るために、再び棚田に向かいます。

目の前に広がる棚田に心癒されます

詩歩’sアドバイス【機材編】

 

昼間の絶景はスマホでも十分きれいに撮れますが、夜景を撮る場合は光を調節できる一眼レフカメラが必須です。また、絶対に持って行った方がいいのが三脚。夜景はシャッタースピードを長めにする分、ブレやすいのが難点。カメラを三脚で固定しておけば安心です。

今日はこちらの3点を用意

今回持参したのは、デジタル一眼レフカメラ(Nikon D5600)と三脚、そしてスマホ(iPhone)
三脚にカメラを取り付けてしっかり固定したら撮影機材の準備は完了!

詩歩’sアドバイス【場所探し編】

 

明るいうちに棚田を歩いてみて、事前に撮影する場所を決めておくのも大事なポイントです。棚田の一番の魅力は、田んぼが段々に奥まで続いている光景。そんな棚田の立地を生かした画角を見つけるためにも、撮影場所探しはお早めに!

絶好のロケーションを探すためにカメラを手にキョロキョロ
ライター秋山
ライター秋山
「棚田はかなり広いので、いろんな画角を試しているうちに30分くらい時間が経っちゃいますね。棚田の中に入ることは禁止されているので、撮影場所はアスファルトの道路か高台にある見晴らし台のどちらかですね」
ここぞというロケーションを見つけたら、試し撮りしてみて画角を確認。どんな風にライトアップされるかを想像しながらカメラを構えます

詩歩’sアドバイス【カメラの設定編】

 

夜景を撮影する時に大事なのは、ズバリISO感度シャッタースピード。夜の撮影では、普通にシャッターを押すと暗すぎて何も映らないので、シャッターを長く開けてカメラの中に光を多く取り込みながら撮影します。

写真を明るくしたい場合は、シャッタースピードを長めにするかISO感度を高く設定しますが、その分ブレやすくなったり画像が荒くなるので、この2つを少しずつ調節して絶妙なバランスを見つけることが大事!

夜景の撮影で難しいのがカメラの設定。マニュアル機能を使って調整していきます

詩歩’sアドバイス【撮影タイミング編】

 

ライトアップは暗くなってから撮るものと思いがちですが、完全に暗くなってしまうと空や山が見えなくなってしまうので、実は日の入りから真っ暗になる前のトワイライトタイムが絶好の撮影タイミング。日が完全に落ちる前の群青色に染まった空と棚田の灯りを一緒に撮影すると、詩歩さんの写真のようなキレイな1枚に!

いよいよ棚田がライトアップ

棚田は暗くなると自動的にライトアップされるので、日によって点灯時間が異なります。少しずつ夕闇に染まる棚田を眺めていると、LEDキャンドルがポツリポツリと点灯し始めました。

棚田に設置された1万本のLEDキャンドルが自動点灯! 少しずつ棚田が照らされていく様子は、まるで蛍の光のようでとってもロマンチック
こちらは同行したプロのカメラマンさんが撮影した棚田の写真。すべての灯りが灯るとこんなに美しい光景が目の前に広がります! 

いざ、棚田のライトアップ撮影にチャレンジ!

まずはスマホを三脚に固定して撮影します。スマホで撮ったらどうなるのかな?

\スマホで撮った棚田のライトアップ/

スマホで撮影すると、暗闇の中に小さな光が写っているような残念な1枚に
ライター秋山
ライター秋山
「く、暗い……。空が曇っているせいもあるかもしれませんが、空と山と棚田の境目が判別できず、かすかにLEDキャンドルの灯りが見えるだけの写真になってしまいました(涙)」

スマホで夜景を撮るのって難しい……と改めて痛感したところで、素直に詩歩さんの教えに従い、一眼レフカメラで棚田を撮影。

辺りが完全に暗くなってしまう前に撮影を! 今回カメラのF値(絞り)は11に固定しておきます

はじめはISO感度を100、シャッタースピードをかなりゆっくりの8秒に設定。あとは詩歩さんの教えの通りシャッターを何度か押しながら、ISO感度とシャッタースピードを少しずつ調整していき……。

と、撮れたー!

\一眼レフで撮った棚田のライトアップ/

この日40枚ほど撮った棚田写真の中でベストショットがこちら!
ライター秋山
ライター秋山
「何度も撮っているうちにちょっと暗くなっちゃったけど、ライトアップされた棚田の傾斜がきれいに撮れました!」

こちらはISO感度200、シャッタースピードをも最もゆっくりの30秒に設定して撮れた1枚。シャッタースピードを遅くすると(=カメラの中に取り込む光の量を増やすと)、三脚に固定してもシャッターを押す衝撃で写真がブレてしまうことも……。そんなときはセルフタイマー機能を使えば手ブレを防げるのでおすすめです。

写真をもっとステキに仕上げたい。裏技を教えて!

 

詩歩さんが普段使っているのは写真のレタッチに特化した『Lightroom(ライトルーム)』というソフトの有料プラン。一定の機能までは無料で使えるので、ひとまず試してみるのもいいかも。スマホで簡単に色味などを調整できるので初心者も気軽にトライすべし!

早速、スマホで無料版の「Lightroom」をダウンロードし色味や明るさを調整すると……

アプリで写真がより明るく!

彩度とコントラストを微調整すると、元の画像よりも明るい印象になりました!

撮影テクニックできれいな棚田の写真が撮れたものの、詩歩さんの絶景写真と比べるとまだまだ未熟な出来。詩歩さんによると、きれいな写真を撮るにはいい写真にたくさん出会うことも大切だそう。

『学ぶ』という言葉の語源は、『真似る』だとも言われています。たくさんいい写真を見て、きれいだなって思う写真を見つけたら、まずはそれと同じような写真を撮れるように真似してみてください。上手に真似ることができるようになったら、自分なりの工夫を加えてみる。それが私自身の写真上達方法です」と詩歩さん。

きれいな写真を撮れるようになれば、絶景を見に行くのがもっと楽しみになるはず。今回学んだ撮影テクニックを駆使して、「大山千枚田」の棚田ライトアップを撮ってみてくださいね!

Yahoo!ロコ古民家レストラン 棚田カフェ ごんべい
住所
千葉県鴨川市平塚540

地図を見る

電話
04-7099-9052
営業時間
月,水~日 09:00~16:00
定休日
毎週火曜日
口コミ・写真など

※この施設の情報はYahoo!ロコから提供されています。

Yahoo!ロコ大山千枚田
住所
千葉県鴨川市

地図を見る

電話
04-7099-9050
口コミ・写真など

※この施設の情報はYahoo!ロコから提供されています。

《イベント概要》
イベント名:「棚田のあかり」
開催日:2018年10月29日〜2019年1月6日
時間:日没に点灯し、約3時間で消灯
※棚田の中に入っての撮影は不可

取材メモ/取材を通して、絶景を撮るのがいかに難しいかを改めて実感しました。詩歩さんのSNSに紹介されている美しい絶景写真の数々は、試行錯誤の上に生み出されているものなんですね。今回教わった撮影テクニックを生かして、また絶景を撮りに行きたいと思います!

取材・文=秋山ももこ(mogShore)、撮影=岡本卓大

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