高松市「ジョージ ナカシマ記念館」で木工家具のぬくもりに会う

2018/12/18

高松市「ジョージ ナカシマ記念館」で木工家具のぬくもりに会う

香川県高松市に「ジョージ ナカシマ記念館」があります。木々に囲まれた記念館では、世界的な木工家具作家ナカシマの家具を通して、彼の自然への深い尊敬と愛情、ものづくりの哲学に触れることができます。第二の命を授けられた家具たちのたたずまいが、心地よく迎えてくれます。

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橋本 菜摘

橋本 菜摘

アートブロガー

大学卒業後、出版社に勤務し書籍の編集に携わりました。現在は美術館のボランティアを暮らしの中心に置き、美術作品と来場者をつなぐ活動をしています。

木々に囲まれた木造の記念館

ジョージ ナカシマ記念館

香川県高松市、高松琴平電気鉄道(ことでん)志度線の塩屋駅から歩いて数分。緑の木立に囲まれて「ジョージ ナカシマ記念館」があります。ジョージ・ナカシマ(1905~1990年)は世界的な木工家具作家です。自然と木を愛し続けたナカシマの記念館らしく、マークも葉が茂る木のイメージです。このマークは入館券にもついています。

世界的な木工家具作家、ジョージ・ナカシマ

入口の左上にはナカシマのサイン、下にはサインの文字を切り出した鉄板のオブジェが立っています。この記念館は、ナカシマの家具をつくり続けている桜製作所が創業60周年を記念して2008年にオープンしました。ナカシマの生き方やものづくりに対する哲学を、家具作品を通して多くの人に知ってもらいたいとの思いから生まれました。

ナカシマは1905年アメリカ生まれの日系2世、大学で森林学と建築学を学び、A.レーモンド事務所に勤めるなど建築家として活躍、その後、木工家具作家になりました。1964年に彫刻家の流政之の勧めで高松を訪問し「讃岐民具連」に参加、親交を深めました。

作品はスミソニアン・アメリカ美術館、イギリス・ビクトリア&アルバート美術館などに収蔵、日本でも東京国立近代美術館などに作品が置かれ、木工家としてパイオニア的存在の一人です。

白壁と木肌のハーモニー

白壁と木の梁があたたかみのある吹き抜けの空間

中に入ると、中央に吹き抜けの空間が広がり、白壁と木の梁があたたかく迎えてくれます。

ギャラリーショップには、桜製作所オリジナルの木の小物が並んでいます。絵はがきや書籍、精巧につくれた椅子のミニチュアも販売されています。

木のぬくもりを感じる展示室

2階にある2つの展示室

2階には2つの展示室があります。製作見本としてアメリカから贈られた椅子や日本初のジョージ ナカシマ展のための作品など貴重な家具が並んでいます。ここも明障子を通して柔らかな光が差し込む、落ち着いた空間です。

テーブルの天板には、木材の皮目や割れ、節の部分が使われているものもあり、木の生命力が伝わってきます。いくつかの天板を比べてみると、それぞれの木材の違いを生かしていることがわかるでしょう。

ジョージ・ナカシマがデザインした家具は、厳選した板材を使い、ナカシマ手描きの設計図からつくられます。現在、長女ミラ・ナカシマが守るアメリカのペンシルヴァニア州ニューホープのアトリエと、ここ高松市の桜製作所2カ所でつくり続けられています。

カフェで座り心地を知る

1階のカフェ

1階のカフェでは、ジョージ・ナカシマがデザインした椅子に座ることができます。座り心地、さわり心地を試してみてください。

またここでは、家具購入の相談もできます。製作は木材を選ぶことから始まり、完成までには数カ月かかります。

太い梁にご注目

カウンターの上に太い梁があり、ここに工房を訪れた所縁のある人たちのサインが黒く力強く書かれています。イサム・ノグチ、猪熊弦一郎、流政之、剣持勇などの名前もあります。探してみてください。

家具とコーヒーで心豊かな時間を

最後にコーヒーをいただきましょう。コーヒーに添えられたのは、地元の和三盆、紅白の半球が和紙に包まれています。

木に囲まれた木造の記念館で、木のぬくもりを感じる家具に会い、心豊かな時間を過ごしてください。

取材・文・写真=橋本 菜摘(トラベルジェイピー・ナビゲーター)

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