モデル・木村ミサが感動!日本の要人も愛した薬膳ラーメンとは?

特集

忘れられないあの味「私の一杯」

2018/12/10

モデル・木村ミサが感動!日本の要人も愛した薬膳ラーメンとは?

おいしいラーメン店は数あれど、思い出とリンクする一杯はまた特別なもの。本連載ではさまざまな分野で活躍する方々に、東京での思い出と「忘れられない一杯」をうかがいます。教えていただいた特別なお店と、彼らのラーメン物語。第五回目はモデルの木村ミサさんが登場!

Yahoo!ライフマガジン編集部

Yahoo!ライフマガジン編集部

木村ミサが忘れられない薬膳ラーメンは、日本の要人も愛した一杯

木村ミサ

木村ミサ

モデル

第五回目に登場いただくのは、モデルの木村ミサさん! 男女を問わず支持される理由は、その明るくほんわかしたオーラにあり。「昔からお米より麺類(特にラーメン)が好きでした」という木村さんが教えてくれたのは、本郷三丁目の台湾薬膳料理店「麺覇王(メンバーワン)」でした。

本郷三丁目「麺覇王」/「薬膳スタミナ麺」(1400円)
木村さん
木村さん
「こちらは、最近みつけた台湾薬膳料理のお店。気さくなお母さんが元気よく迎えてくれますよ!」

「麺覇王」のラーメンをひもとく

1.著名人にも評判の薬膳ラーメンとは?
2.創業32年。薬膳の奥義を聞く
3.生薬ゴロゴロ! 薬膳スタミナ麺と対面

1.著名人にも評判の薬膳ラーメンとは?

「温かなお母さんに癒されました」

場所は本郷三丁目駅から徒歩約5分! 以前は神田明神の裏でもう少し大きなお店だったそうですが、体力的なことも踏まえ、こちらに移転したそう

1988年創業の「麺覇王」は、松岡添増(てんそう)さん、久子さんご夫妻が営む台湾薬膳料理店。一言に“薬膳料理”と言っても、餃子や炒め物など、メニューは親しみのあるものばかり。食べると体調がよくなると評判になり、元首相や著名人にも多くのファンがいることで知られています。

薬膳=「薬食同源」という考えのもと、生薬などを用いて健康維持や病気の予防、治療にも良いとされる料理のこと。

他県から足を運ぶお客さまも多いそう
木村さん
木村さん
「体調を崩した際にお邪魔したら、お母さんが『早く元気になってほしいから、薬膳を多めにしたわよ』と声をかけてくださって。とっても嬉しかった!」
店内には「麺は残してもいー。唯一無二のスープだけは飲んで下さい」との張り紙が
上を見上げると、料理に使われる生薬がずらり。その数なんと、50種以上!
木村さん
木村さん
「お店のいたるところに『麺は残してもいいけど、スープは体にいいから全部飲んでください』って書いてあるほど、スープが絶品なんです! 木の実やキノコなど十数種の生薬がゴロゴロ入っているので、見たらびっくりするはず」
「特別具合が悪くなくても、食べると体が温まって、次の日は調子が良いです。寒くなってきたこれからの時期は特におすすめ」(木村さん)

しっかりスープを飲み干して帰ったら、本当に元気になったんですよ!」と木村さん。驚くほど体が整う薬膳ラーメンとは、いったいどんな一杯なのでしょうか? 続いては、その作り手に迫ります。

2.創業32年。薬膳の奥義を聞く

「いざという時に頼れる一杯」

店主の松岡さんは、官邸に出張料理へ訪れたことも。「生薬の組み合わせは本当に難しい。間違えたら中毒になるしね。誠心誠意、魂を込めて作っています」と松岡さん

店主の松岡さんは、原宿にある老舗「南国酒家」のチーフを経て、1988年に独立。キャリアのスタートはなんと62年前に遡(さかのぼ)ります。「9歳の時に両親が亡くなって、一匹狼になった。いろんなところに居候しながら働いていたから、キャリアはもう62年になります。ずっと、ただこの道一本だけ」と松岡さんは話します。

やがては、台北でトップクラスのお店にたどり着いたそう。その後、以前勤めていたお店の社長に呼ばれて日本へ。奥さまともそこで出会いました
ラーメンのほかにも、さまざまな薬膳料理が。「風邪をひいた人、咳が止まらない人、インフルエンザにかかった人も、みんなここに来るからね。みんな(風邪菌を)持って来るけど、僕たちは元気!」(松岡さん)

「もう歳だからさ。娘にも引退しなよって言われるけど、この組み合わせは自分にしかできない。唯一無二なんだよね。薬膳の勉強はとても大変。一般家庭では組み合わせ方が分からないから、台湾ではみんな薬局で買うの」(松岡さん)。

医食同源の思想が根付く台湾。50以上ある素材も、台湾から仕入れているそう。クコの実、トキ、天草、黒皮、センキュウなど、卓上には生薬の見本もあります

--「お父さんの言う通り、スープを飲み干したら、本当に風邪が治った!」と

松岡さん
松岡さん
「スープは全部飲んでくださいね! でないと俺怒る(笑)」
生薬エキスがたっぷり入ったスープが要なのだそう

--具合により生薬を調整してくださるとか?

松岡さん
松岡さん
「はい。風邪で声が出ないという人が、知り合いに『早く麺覇王に行け!』と言われて来て『もっと早く出てくればよかった。本当に治った!』と言ってたよ」
「体が辛いときは『頭が痛いんですけど』とか、遠慮なく話して」と松岡さん。ちなみに松岡さんは、少林寺拳法の師範免許もお持ち。さまざまな角度から、健康維持のメソッドを体得されています

--口コミで評判になったと

松岡さん
松岡さん
「薬膳については説明すると長くなるし、難しい話になるから、説明不能! 食べて体感してほしいんです

--あと、気になっていたんですが「麺覇王(メンバーワン)」ってユニークな名前ですよね

松岡さん
松岡さん
「屋号は『金龍飯店(きんりゅうはんてん)』。『唯一無二の薬膳』→『ナンバーワン』→『メンバーワン』という愛称になったの。覚えやすいでしょ」
屋号は「金龍飯店」。99年に移転をする際に(こちらの店舗は2013年〜)、景気が悪いなか高級なイメージを与えてしまうかも、と「麺覇王」という愛称を付けたのだそう

薬膳スタミナ麺に入っている生薬を教えてください」とうかがうと、「全部は出せない。62年のキャリアがパーになっちゃうからね(笑)」と話しながらも、一部を見せてくださいました!

薬膳スタミナ麺には豚肉やエビのほか、クコの実やトウキ、天草、センキュウなどの生薬が入ります
ピーマンやエビなど16種の野菜に加え、エビやレバーも

--「お母さんの言葉に心が温まった」とも話されていました

松岡さん
松岡さん
お客さんが来ても、お客さんとは思わない。みんな家族。なんでかって? 例えば偉い社長さんでも、それぞれ悩みあるでしょう。でも“社長”だと、なんか(体調が悪いなんて)話しにくいじゃない。家族に話す気持ちで、ってことだよ。だからいろんな人が来るんだと思う」
キッチンにあるせいろの中には、ブレンドした醤油と生薬で煮込んだ卵が

途中「生薬と煮込んだ薬膳味付玉子(130円)も人気ですよ」と久子さん。「おいしいでしょう。ラーメンが来る前に、食べながら待つんです。そうすると、口の中が生薬の香りになっちゃうの」(久子さん)。

染みた醤油の旨味に、クセがなく心地いい、生薬の香りがふんわり。ラーメンに入れてもおいしとのこと

すると「奥さん、かわいいでしょ」と松岡さん。「やめて〜」と話す久子さんに「おばやんのかわいさ、娘さんのかわいさがある。誰もが歳をとる。そうでしょ?」。そんなやり取りにも癒されました。

3.生薬がゴロゴロ! 薬膳スタミナ麺と対面

「麺と具材を絡めながら食べてみて」

いよいよ薬膳スタミナ麺とご対麺!

薬膳スタミナ麺は、辛さをA(辛くない)とB(普辛い)、C(辛)の三段階から選べます。今日は風邪ひきにおすすめというBとCの間の辛さでオーダーしました。

卵を多めにつかった麺は、なんと160g! 「結構お腹いっぱいになるはず」(松岡さん)
ベースのスープは日本人の口に合う工夫が。生薬はもちろん、豚骨や鶏の骨、ショウガなどをじっくり煮込みます
「火が強すぎると、苦くなっちゃうからダメなんだ」と、工程によって火力を調整しながら作ります

中華料理といえば、お玉を駆使したダイナミックな調理シーンをイメージしがちですが、松岡さんのスタイルはいたってシンプル。目分量ではなく、一回一回お玉に材料を取りながら作っていました。「作る時にパフォーマンスはしないの。もう真剣よ!」と松岡さんの目が光ります。

「お玉でがばって取ると、お玉の後ろにも調味料が付いてくるでしょ。いくら勘が良くても、その(無駄に付いてしまった)量は読めないじゃない」(松岡さん)

素材を炒めたら、スープを加えて煮詰めます。一杯一杯をこんなにも丁寧に作っているのかと、驚くばかり。「煮るうちに、生薬のエキスが出てくるの」(松岡さん)。

唐辛子なども加えます。「1対1、3対1など、素材の割合も細かに決める。材料とタイミングをしっかり計算するのが、料理人の真骨頂だよ」(松岡さん)

煮出したり具材として入れるなど、生薬ごとに使い分け。「具材は全部食べなさい。固いところは残していいからそれ以外は全部! 絶対効果あるよ」(松岡さん)。

ぐつぐつと煮詰めて……
「はいっ完成〜!」(松岡さん)

ピリリとしたスープは、鶏や豚の旨味と共に、生薬の香りが鼻を抜けます。「薬膳」と言えどクセは強くなく、独特の心地いい香りです。松岡さんが「麺は残してもいい」と言っていたのも納得。具材やスープに麺を合わせると、2人でシェアしてもいいほどのボリューム感

「薬膳スタミナ麺」(1400円)。豚肉やエビ、レバー、食感豊かな野菜もたっぷり。かなりの食べ応えです
スープは少し辛めに作っていただいたきました。玉子麺の甘さともよく合います

食べ進めるうちに、じわ〜っと体が温まっていく。動物ダシと生薬の香りが染みた具材も一つ一つがおいしく、お箸が止まりません! 多くの人を虜にしてきた薬膳ラーメンは、思わず人に勧めたくなる、そんな一杯でした

テンちゃん(男の子)もありがとうございました! 松岡さんが話すたびに、こちらを向く姿がなんともキュート。「6gだったのにねぇ……。今年20歳になったもんね、テンちゃん!」と松岡さんもメロメロです

\おまけ/木村さんのソウルフードはあのご当地ラーメン!

「上京してから、いろんなジャンルのラーメン店があることに驚きましたね。地方によって特徴があるのもおもしろいし、醤油や味噌、麺と、無限に種類があるところが楽しくてたまらない……!」と木村さん

地元・群馬にいた頃は佐野らーめんをよく食べていたそう。「地元に帰ると必ず食べてから帰る、私のソウルフードです。上京してからは、なかなかあの青竹手打ち麺に出会えなくて……!」(木村さん)。

取材メモ/薬膳は疲労回復のほか、新陳代謝の活性や美容にも効果があると言われています。風邪を引きずっていて本調子ではなかったライターも、薬膳スタミナ麺をいただいて、次の日からぐんと元気になりました。紹介した一杯のほか、牛スジ麺もおいしいですよ♪ ちょっと疲れたな〜と感じたら、ぜひ食べてみてください。恐るべし、お父さんの薬膳パワー! 

取材・文=金城和子、撮影=阿部ケンヤ

この記事を書いたライター情報

Yahoo!ライフマガジン編集部

Yahoo!ライフマガジン編集部

グルメ、おでかけ、イベントなど、ライフスタイルを豊かにする情報を編集部が厳選して紹介します。

おすすめのコンテンツ

SERIES