札幌のパワースポット!? 絶品ザンギで名の知れた中華食堂

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旅先で立ち寄りたい地元の定食屋さん。〜札幌・名古屋・大阪〜

2018/12/21

札幌のパワースポット!? 絶品ザンギで名の知れた中華食堂

北海道のご当地グルメとして知られるザンギ。子どもから大人まで誰にでも愛される肉料理だ。そんなザンギで評判の店が「中国料理 布袋」。地元客だけでなく、観光客も魅了する布袋のザンギは、札幌に来たらぜひ食べてもらいたい一品だ。

Yahoo!ライフマガジン編集部

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オフィス街に開店して21年、飽くなき挑戦で広まる布袋の味

黄色の看板が目立つ店舗。ランチタイムにはひっきりなしにお客さんが出入りする

北海道で定食といえば、ザンギ定食が定番だ。鶏肉にも衣(小麦粉など)にも下味がしっかりついているザンギは、そのまま食べてもおいしいが、実は白いご飯との相性も良い。今回ご紹介する「中国料理 布袋」は、札幌市民が薦めるザンギがウマい店に必ずと言っていいほどランクインしている人気店だ。

地下鉄西11丁目駅3出口を出て、コンビニを左手に直進しよう
1つ目の信号を写真の方向に左折して直進。1〜2分ほど歩けば、布袋に到着する

布袋を創業した会長の佐藤勲(さとういさお)さんは、高校卒業後の進路に悩んでいた時に先輩から誘われ、1966年、札幌の有名ホテルに開店したばかりの中華料理店で料理人としての道を歩み始めた。

ホテルに10年勤めた後は、レストランや企業の保養所などの施設に勤務。そして、1998年の4月、佐藤さんは50歳の時に「中国料理 布袋」を開店した

新しいメニューを考えるのが好きだと話してくれた会長の佐藤さん

「50歳で就職となると、なかなか難しくて。子どもたちも高校に入学するころでしたし、あとはもう自分でやるしかないと決めたんです」

現在は2代目社長を息子の佐藤郁文(さとういくふみ)さんが引き継ぎ、本店は2代目の同級生である店長の内田秀一(うちだしゅういち)さんが守っている。

ザンギに情熱を燃やす布袋、そのザンギ論とは

昔は骨付きだったというザンギ。火の通し方が難しく、年配の方や子どもが安全に食べられるようにと、骨なしのものが定着していったそう

ザンギの発祥には諸説あるが、中華料理が原点で、独特な名称は中国語の炸子鶏(ザーズーチー:鶏のから揚げ)が語源ではないかとされている。佐藤さんがホテルで働いていたときにも、既にザンギと言われていたそうだ。

「うちでは、小麦粉とでんぷん粉をブレンドし、砂糖・塩・醤油・酒・水・卵などを混ぜ合わせて衣を作り、これに鶏肉を約1日浸け込んで味をなじませます。温度の異なる油で三度揚げして、うちのザンギの完成です」と内田さんは包み隠さず作り方を教えてくれた。

ホテルの和食の料理人として9年働いていたが、中華鍋を振るう姿に憧れ、中華へ転身した内田さん
味付きの衣をまとった鶏肉は、必ず形を整えてから油に入れられる

\ガッツリ食べたいときはこれ!/

ザンギ定食A(900円)

お皿の上で高々とそびえる7個のザンギは圧巻! カリッとした衣と、滴るほどの肉汁が味わえるのは揚げたてだからこそ。

\麻婆豆腐も味わえる欲張り定食/

ザンギ定食B(900円)

こちらはザンギ4個に麻婆豆腐がついたセット。どちらも楽しめることから、店の人気定食になっている。ザンギに麻婆豆腐をつけて食べるのもおすすめだ。ちなみにザンギ1個の大きさはご覧の通り。

ICカードに匹敵する大きさ! かなりの食べごたえがあるということが、お分かりいただけるだろう
布袋の会長 佐藤勲さん
布袋の会長 佐藤勲さん
「ザンギの量は多いですが、タレによって味を変えられるので、飽きずに最後まで食べてもらえると思います」

\そのうまさにやみつき!/

マーボーメン(880円)

ザンギ定食に引けを取らない人気メニューが、このマーボーメンだ。見た目ほど辛くなく、そのままでも十分おいしいが、辛さのレベルを上げたいときは注文の時にお願いしよう。

布袋の会長 佐藤勲さん
布袋の会長 佐藤勲さん
「過去に、毎日同じ時間に来店して毎日マーボーメンを食べてくださる方がいました。3カ月間ずっとです。来ない時ははうちの定休日だけだったみたいです(笑)」

\点心もご賞味あれ!/

小籠包(3個入)(580円)

セイロに入った小籠包は蒸したて熱々! ジュワっとあふれる肉汁で、やけどをしないように気をつけて食べよう

布袋の会長 佐藤勲さん
布袋の会長 佐藤勲さん
「点心メニューは、宴会など人数が多い時にみんなで楽しめるのでおすすめです。ちなみに僕は、肉まんやあんまんなど、まんじゅう系が得意なので、小腹が空いた時にもぜひ利用してください」

布袋の商品のほとんどはテイクアウトもOK! ランチタイムで店が満席のときには、揚げたてのザンギをオフィスに持ち帰る客の姿も多く見かける。数量限定で販売されている「布袋の弁当」は、ザンギ2個とマーボー飯がついて500円という良心的な価格がうれしい。

マーボーを豪快に炒める内田さん。普段の優しい表情は一変!たちまち職人顔に

布袋のザンギは北海道を超えて全国へ

今や地元だけでなく全国にファンを持つ「布袋のザンギ」が、これほどまでに有名になった理由は一体何なのか。

布袋の会長 佐藤勲さん
布袋の会長 佐藤勲さん
「社長が鶏肉の大きさや揚げ方を研究し、ザンギのタレを開発して今のかたちにたどり着いた時、ちょうど著名なタレントさんが全国放送のテレビ番組でうちのザンギを紹介してくださったんです。良い波に乗ることができたように思いますね」
特製のタレは、油淋鶏(ユーリンチー)のタレをベース現社長が開発した

布袋は、道内で開催されるロックフェスをはじめ、競馬場や衣料品の展示会など、さまざまな場所でもザンギを販売している。全国各地の百貨店で開催される北海道物産展にも出展しているが、店外での販売を始めたきっかけは客の一言だった。

布袋の会長 佐藤勲さん
布袋の会長 佐藤勲さん
「うちのザンギを気に入ってくれた方が、これは商売になるって言うんです(笑)。だから、その方に作り方を教えました。ただ、同じ材料を使って作ればいいということではないです。ザンギにはうちも命かけてますので

なんと布袋では、ザンギの作り方を指導した上、諸条件を守って品質を維持できるなら、布袋の名前を使って販売することを許可しているのだ。懐の広さにおどろきを隠せないが、そうして布袋の味は広まり、道外にまで知られるようになっていった。

熱々の油の中で、こんがりきつね色に揚がるザンギ
布袋本店の店長 内田秀一さん
布袋本店の店長 内田秀一さん
「休みの日に店で仕込みをしていたら、『あ〜休みだ〜』って外から聞こえることがあります。遠方から旅行で来て、わざわざ店に足を運んでくださるんです。中には九州から来たのにって悔やまれるお客さんもいらっしゃいます」

行けば力が湧いてくる! おなかと心の充電スポット

一見何の変哲のない中華食堂に見えるが、実は札幌の街中にそういう店は少ない

高級な料理ではなく、誰もが気軽に食べられる料理こそが布袋の原点。開店当時の競合は意外にもコンビニ弁当で、過去にはワンコインでラーメンを提供していたこともあった。

佐藤さんは安さばかりを売りにせず、磨き続けてきた布袋のオリジナリティとクオリティでコンビニとの差をつけ、その差に魅せられた客が布袋の大切なリピーターとなった。なんと客の5〜6割が、週に3〜4回も来店するという。

ヤング・ダイスさん(俳優・ミュージシャン)
ヤング・ダイスさん(俳優・ミュージシャン)
「布袋さんには15年以上通ってます。ザンギ定食は見た目のパンチと食べごたえがすごいです。THE 男飯っていう感じですね(笑)。個人的にはマーボーメンもおすすめです。体が温まるので、冬は特に良いんじゃないかな」
常に気配りを忘れない優しい笑顔の二人。おなかはもちろん、心も満たされる
布袋の会長 佐藤勲さん
布袋の会長 佐藤勲さん
「食べたいなと思った時に、気取らずに入れて、おなかが満たせる店でありたいと思います。なんとなく足が向いて、『まだあった!』って思ってもらえるような、いつでも身近な存在でいたいと思います」
布袋本店の店長 内田秀一さん
布袋本店の店長 内田秀一さん
「時間に流される日々の中で、ホっと一息つける休憩所みたいな店でありたいです。家に帰ってきたような気持ちで過ごしてもらえたらいいかなと。たまに店が空いてたらお客さんに心配されたりして(笑)。お客さんに愛されてる店だなと思いますね

日頃から定食屋として利用する札幌市民にとっても、名物のザンギを求めて来る全国のファンにとっても、もはやなくてはならない布袋。午後の仕事をがんばりたい時や、観光途中に一息つきたい時は、布袋でパワーをチャージしよう!

取材メモ/記事で紹介できなかった布袋でのおどろきトピック。その1、マーボーメンに使う豆腐の量は1日なんと60〜80丁! その2、夜の宴会は持ち込みOK(ただし、最初のドリンクは店のものを注文すること。飲み放題もあり)。身近なのに意外と知らないことばかりでした。

取材・文=小林かほり(みんなのことば舎)、撮影=山下恭子

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