名物は伊勢湾の絶景とエビフライ! <br />
地元民に愛される活魚食堂

名物は伊勢湾の絶景とエビフライ!
地元民に愛される活魚食堂

2018/12/22

名古屋から高速道路を利用して車で約1時間。愛知県の南端、南知多町の海沿いにある「まるは食堂旅館」は、わざわざでも行ってみたい活魚食堂。魚の行商から魚屋を開業し、食堂旅館として発展してきた人気店をじっくり紹介してみたいと思う。

Yahoo!ライフマガジン編集部

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大きなエビフライで有名な創業68年の老舗食堂

海岸沿いに建つ「まるは食堂旅館」

名古屋飯のラインナップにすっかり定着した「エビフライ」。そのエビフライを名物とする老舗で、愛知県民なら知らない人はいないというほど有名なのが「まるは食堂旅館」だ。

薄い衣がサクサク!「まるは」名物のエビフライ。単品でも注文可能だ(1本600円・税別)
坂野社長
坂野社長
うちはもともと魚屋ですから。新鮮さには絶対の自信があります。仲買の権利を持っていますので、毎日地元の市場から旬の魚介類を直接仕入れて、地下の生け簀で食べる直前まで活かし、お客様にお出しする直前に調理します。
地下の巨大生け簀ではワタリガニや貝など、その日仕入れた魚介類が活かされている

伊勢湾には矢作川、木曽川、長良川の水流が流れ込み、ミネラルと栄養分が豊富なため、旨い魚介類が獲れるのだという。

1階調理場の隣にある生け簀には「ご自由にご覧下さい」の文字が。自分の目で見て食べたいものを選ぶことだってできるのだ
天然の鯛も泳ぐ!

調理法は、焼く、茹でる、煮ると、いたってシンプル。

坂野社長
坂野社長
「旬の魚はそのままが一番おいしい。だからなるべく手は加えずにお出ししています。もちろんお客さまからの要望があれば、希望に沿えるようにします。喜んでもらえることが一番ですから」

「お客様に喜んでもらうために勘考せにゃいかん」という考えは、創業者の相川うめさん(通称:うめさん)から受け継がれたもの。
うめさんは、昭和25年魚の行商から魚屋を開業し現在の食堂旅館にまで発展させた、地元の超有名人。平成20年に98歳で亡くなるまで、元気にお店に出て接客していたそう。

魚屋を開業したときの写真が店内に飾られている。写っているのは、うめさん。これが「まるは」の原点だ
坂野社長
坂野社長
「うめさんは、私の祖母。とても学ぶべきところが多い人でしたね。魚を買いに来たお客さんが『魚を食べたい』と言ったから刺身にして食べさせた、お風呂に入りたいといえば家のお風呂を貸し、泊れたらいいのに、という声に応えて旅館にまでしてしまった。とにかくお客さまが喜んでくれることを、すぐにその場でやるという実行力のある人でしたね」
創業60周年記念のタイミングで造られたうめさんの等身大の人形と、株式会社まるはの三代目社長・坂野豊和さん

“味は一流、値段は三流”
高級食材も食堂感覚で提供している

春はサザエやハマグリ、夏はシャコ、秋はワタリガニ、冬はフグ。伊勢湾や三河湾などで獲れる旬の魚介類をお値打ちに食堂感覚で食べられるのが「まるは」の魅力。

ボイルでいただくワタリガニ(2300円~・税別)。大きさによって値段が変わる。味が濃く、旨みがあるというワタリガニ、秋冬に訪れたならぜひ味わってほしい

例えば冬の高級食材フグは、お刺身でいただくと1400円(税別)。から揚げは1650円(税別)。「冬の南知多コース(※)」にすると、フグの刺身、フグのから揚げ、フグ鍋に、名物のエビフライ、季節の焼き魚(または煮魚)、さらに付きだし、季節の一品、ごはん、お味噌汁が付いて3800円(税別)とかなりリーズナブルにいただける。

※こちらのコースは平日限定なのでご注意を。

平日限定「冬の南知多コース」(3800円・税別)

窓際はオーシャンビューの特等席

1階は昔ながらの”食堂”の雰囲気、2階が座敷と個室。3階は宴会ができる大広間が完備。窓の向こうには伊勢湾が広がり、天気がよければ渥美半島や神島など絶景を眺めることができる。

約150人収容できる1階の食堂

取材時は、平日にも関わらず11時の食堂開店前から待合室にはすでにお客さんが数組待機。12時ともなると満席になってしまった。

2階の座敷席からも海を眺めることができる
窓越しに広がるオーシャンビュー

このオーシャンビューを目当てに訪れるお客さんも多いのだとか。うめさんがご健在だったころから常連だという地元の方にお話を聞くことができた。

麻子さん
麻子さん
「魚がおいしいのは言うまでもないことだけど、景色が素晴らしいでしょ。この景色も楽しみたいから、必ず窓際の席が空くまで待っているのよ」
まさこさん
まさこさん
「私たち、おばあさん(創業者うめさん)の代から通っているの。味もいいし季節の魚がお値打ちでしょ。月に2回は来ていますね」
和歌子さん
和歌子さん
「お店の人たちがみんな気さくでいい人でしょう。だから、ほかの地域の人たちにもおすすめしたいお店です」
社長も時間が許す限りお店に出てお客さんと接するのだそう

「まるは」が掲げる目標は「地域一、日本一の食堂」「親子三代続く食堂」「100年続く企業」。本店だけで130人いるという「まるは」のスタッフたちが、それを支えている。

2階のフロント担当・加藤さんはお客さんに愛される名物スタッフ
本日のおすすめ・カワハギをさばくのは、うめさんの孫でもある相川良平さん。魚と同じく活きのいい料理人だ。「とにかく自分たちが食べてうまいと思ったものしか出しませんからね。味には絶対の自信がありますよ!」

南知多のお土産を買って、ついでに温泉もいかが?

店内にはお土産売り場も。持ち帰って揚げるだけのエビフライやキスフライのほか、干物やえびせんべいなど、南知多の名物が揃っている。

南知多の代表的なお土産が揃う

さらに時間があれば、別館の天然温泉「うめ乃湯」につかってみてはいかがだろう。
おいしいものをお腹いっぱい食べて、温泉に浸かって、泊ることもできる食堂。ぜひ訪れてみてほしい。

「仏様のお告げがあって一度で掘り当てた」という言い伝えもある天然温泉「うめ乃湯」は、「まるは食堂旅館」の隣にある

◆アクセス
車の場合知多半島道路豊丘ICから約5分、電車の場合は名古屋駅から名鉄河和線で河和駅下車、海っこバス「荒磯」停よりすぐ。河和駅からは、午前と午後各1便ずつ無料送迎バスあり。

「まるは」の駐車場からの景色。食後は海岸沿いを散歩してみるのもいい

【取材メモ】
忙しい時間にお伺いしたにも関わらず丁寧に答えてくださるスタッフさんたちの姿に、うめさんから受け継がれてきた「まるは」スピリッツを感じました。エビフライは期待を裏切らないぷりぷり感!ぜひ味わってほしい一品です。
取材・文・撮影=まつおまいこ(日本プリコム)

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