「トランティアン」は富山市郊外にあるパン専門店。とことん「おいしい」にこだわった意外なアプローチの「カレーパン」が絶品でした。(「月刊情報誌Takt」)
Yahoo!ライフマガジン編集部
舞台は、豊富なキャリアを持つ“シェフ”のパン専門店!
2011年9月にオープンした「ブーランジェリー トランティアン」は、富山市の中心街から車で10分ほどのプチ郊外・二口町(ふたくちまち)にあります。ホテルや専門店など計4カ所で腕を磨いてきたシェフが、満を持して独立した“こだわりパン”の専門店です。
シェフ・小林輝彦さんの手が日々生み出す70種のパンは、そのどれもが王道超えの個性派ぞろい! オープンから客足が途切れず、厨房では絶えず新しいパンが焼かれている状態です。今回は、そんな小林シェフを厨房でサポートしつつ、店頭での接客にも勤しむ妻・香奈子さんにお話を伺いました。
惣菜パンの王様“カレーパン”も見た目から独特!
「トランティアン」オリジナルのカレーパンは、定番の揚げではなく焼きで仕上げられています。ふんわり生地の器の中にカレーがたっぷり入っていますが、チーズと牛すじ煮込みでふたをしているので、ぱっと見、カレーパンにも見えません。その名は……「牛すじ焼きカレーパン」!
- 小林さん
- 小林さん
- 「当店のパンは、まず生地にこだわっていて、風味や食感、うま味や後味がそれぞれのパンのイメージに合うように『天然酵母』を的確に使い分けています。味や風味はもちろん、ふんわり、バリッ、もちっ、サクッ、むちっ、など、歯切れを含めた食べ心地・余韻をイメージしながら」
器状に成形したやわらかミルク系生地に閉じ込めるカレーの味は、小さな子供から大人まで食べられるように、スパイシーにせず、マイルドにしているそう。チーズを挟み、醤油やショウガ、タマネギ、味醂(みりん)など和風ベースで炊き込んだ“国産”牛すじでふたをしたら、いよいよオーブンで焼き上げます。カレーも牛すじも……仕込みが大変そうですね!
地元の良質な素材にも目を向ける「トランティアン」では、生地やクリームに富山市呉羽(くれは)の「平飼い有精卵」を使っています。岐阜県飛騨地区の「ふるさと牛乳」と合わせたカスタードクリームが絶品の「呉茶玉クリームパン」(162円)もまた、素朴なビジュアルながら、看板メニューの一つです。
- 小林さん
- 小林さん
- 「牛すじを使うのは、国産素材(牛)をたっぷり使いながらも、リーズナブルな価格で提供できるから。とはいえ、この生地やカレーとの組み合わせなら、この牛すじ煮込みがベストマッチ&ベストバランスなので、主役だらけの“おいしい”パンになっていますよ!」
「生地は薄ければ良いわけではない」、「味は濃ければ良いというものではない」など、日々理想のパン生地を追求する小林夫妻。自分たちのイメージだけでなく、土地特有の好みと擦り合わせながら作るという70種のパンは、その全てが富山ならではと言っても過言ではなさそうです。
明るく、開放的な店内はふらっと立ち寄れる!
プチアンティークでほどよくウッディ、明るく開放的に仕上げた店内は、「入りやすさ」を求めた「トランティアン」のさりげないおもてなしです。今後は、新作パンはもちろん、「おやつ」なども新たに作っていきたいと宣言した小林夫妻。これは……すぐにでも通い始めないと、コンプリートできそうにありませんね。(笑)
- Yahoo!ロコブーランジェリー トランティアン
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- 住所
- 富山県富山市二口町4-2-2
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- アクセス
- 南富山駅[出口]から徒歩約21分
- 南富山駅前駅[出口]から徒歩約21分
- 堀川小泉駅[出口]から徒歩約23分
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- 電話
- 076-491-3151
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- 営業時間
- 8:00~18:00、日曜8:00~17:00
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- 定休日
- 月曜、他不定休有り
- 口コミ・写真など
※この施設の情報はYahoo!ロコから提供されています。
取材メモ/帰り際に購入したカレーパンを早々に実食。ふんわりかつ焦げ目がぱりっとした生地はナンに近い印象で、カレーに合わないわけがない! 和風の牛すじもいい仕事を……って、読者より先にハマってごめんなさい。(笑)
取材・文・撮影=S.H
月刊情報誌Takt
毎月10日発行、460円
地元富山のタウン情報誌。富山で暮らす女性の「こだわり」に応え、「お気に入り」を提供する、女性のためのライフアップマガジン。いつもの暮らしにちょっとした楽しみと心の潤いをお届けしています。