ちょっとマニアックな大阪・庶民の味。老舗市場の絶品「肉巻き」

特集

お正月は市場でグルメ巡り!〜札幌・名古屋・大阪・福岡〜

2019/01/04

ちょっとマニアックな大阪・庶民の味。老舗市場の絶品「肉巻き」

大阪・ミナミのど真ん中に広がる木津卸売市場。2007年のリニューアル以降、観光客も多数訪れるようになったこちらは、さまざまな飲食店が軒を連ねるグルメスポットとしても注目を集めています。今回は、その中でも特に大阪感が味わえる「三ツ輪食堂」におじゃましました。

Yahoo!ライフマガジン編集部

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約50年、市場とともに歩み続ける大阪の味

市場で働く人々や観光客の胃袋を満たすメニューは、いずれも庶民的でやさしい味付け

発足から約300年という歴史を持つ木津卸売市場。鮮魚を中心に野菜や加工食品など、数多くのお店が大阪の食を支えています。飲食店も19軒あり、イタリアン、海鮮などジャンルはさまざま。その中でも創業から半世紀を数える「三ツ輪食堂」は、アットホームな雰囲気ながら充実した料理メニューで、市場で働く人々はもちろん、地元住民や観光客からも人気を集めています。

木津卸売市場は大阪メトロ大国町駅から徒歩すぐ

お店を支える兄弟のコンビネーション

福岡益男さん(弟・左)、福岡邦男さん(兄・右)

現在、お店を切り盛りされているのは創業者である父親から2代目を受け継いだ福岡邦男さん・益男さんのご兄弟。邦男さんが主に調理、益男さんがホール作業全般を担当されています。

「三ツ輪食堂」店主・福岡邦男さん
「三ツ輪食堂」店主・福岡邦男さん
「親の代からずっと、この市場で商売をさせてもらっています。料理の味も基本的には変わっていません。メニューも一部、お客さんの変化に合わせたものもあるけど、ほとんどが昔と同じです」

ちなみに市場という場所柄、営業時間は午前4時から午後2時まで。混み合うことが多いので、来店の際は早目の時間帯がおすすめです。

「三ツ輪食堂」店主・福岡益男さん
「三ツ輪食堂」店主・福岡益男さん
「開店から朝までは水商売でお店が終わった人、午前中は仕入れに来られた人、お昼はビジネスマン、それ以降は市場で働いている人という感じで、時間帯によっていろいろな人が来られます。おかげさまで午後2時に閉店するまでお客さんが途切れることはほとんどありませんね
客足が絶えない店内。取材中もお客さんが入れ代わり立ち代わり訪れていました
お酒も取り扱っているので昼呑み、否、朝呑みもOK!

三ツ輪食堂で食べておきたい、この3品!

玉子×甘辛牛肉の看板メニュー「肉巻き」

「肉巻き」(単品800円、定食1250円)。卵3個を使っただし巻き玉子はボリューム満点!

甘辛く炊いた牛肉ロース&バラをだし巻き玉子でくるんと包む「肉巻き」は、お店を代表する看板メニュー。約50年前に考案され、木津卸売市場から大阪の大衆食堂やうどん屋などへ広まったパワーフードです。関西人が大好きなだしとすき焼き風味のコンビネーションが絶妙で、白飯と合わせてガッツリ食べたくなること必至!

だし巻き玉子を割るとたっぷりの牛肉がお目見え
「三ツ輪食堂」店主・福岡邦男さん
「三ツ輪食堂」店主・福岡邦男さん
「だし巻き玉子の定食は昔からどこでもやってたんですけど、何か一つ工夫せなあかんということで、先代である父が肉を入れて巻いたところ評判になって。それ以来、うちの看板メニューになってますわ」

市場直送の味をお届け「お造り」

市場直送の「お造り」(単品1000円、定食1350円)は鮮度も味も抜群

「お造り」は市場で販売されている魚介を新鮮な状態で食べられるのが自慢。まぐろや鯛は言わずもがな、湯引きしたタコも絶妙な歯ごたえで、酢味噌がよく合います。

素材の旨味を衣に包む「天ぷら」

「肉巻き」に次ぐ人気を誇る「天ぷら」(単品1000円、定食1300円)

こちらも外せない「天ぷら」は、しっとりした衣がエビ、貝柱、ナスなど素材の旨味を最大限に引き出しています。

汁物ナンバーワン人気の「貝汁」

二日酔いの体も優しく癒やしてくれる「貝汁」(単品300円)

定食の汁ものは貝汁、かす汁、わかめ汁から選択可能で、大粒のあさりが入った貝汁が一番人気。貝のエキスが溶け込んだやさしい味は、お酒の後に欲しくなることうけあいです。

「三ツ輪食堂」店主・福岡益男さん
「三ツ輪食堂」店主・福岡益男さん
「魚や貝など海鮮系が多めですが、肉巻きをはじめ、オムライスやステーキ、コロッケなどもあるので、ガッツリ食べたい人にも満足していただけると思います。呑みたい人には小鉢や大皿メニューをアテに一杯やっていただけるので、幅広いお客さんに来ていただけるとありがたいです」

三ツ輪食堂に集う、ええ顔ぞろいのお客さん

ビール片手にごきげんな杉浦さん。市場内で魚屋さんをされていましたが、引退された今も毎日足を運ばれているそう
杉浦さん
杉浦さん
「もう30年ぐらい、毎日ここで飲んでるわ~。今、店は人に任せてるねんけど、ついつい足が向いてしまうねんなぁ。魚は市場のんやから、どれもホンマにおいしい。特に今日のヨコワはええなぁ、うまい!」
市場内の魚屋でお勤めの津本さんは現在22歳。もっとも若い常連客です
津本さん
津本さん
「毎日、仕事終わりで食べに来ています。普段は肉巻きを食べることが多いのですが、今日は気分を変えてタコの煮物とかす汁にしてみました。料理はどれもボリュームがあるので、おなかいっぱいになって帰ることができます」
市場内で豆腐屋を営まれている広井さん。お店の奥がいつもの指定席です
広井さん
広井さん
「市場で店をやってるねんけど、自宅も目の前なんですわ。お店もできた頃から知ってるし、ほんまに自分の家の食卓みたいな感覚です。これからもおいしい魚を食べさせてもらいに通い続けたいと思います」
お店の場所は市場の西側、飲食店が並ぶ一角

市場の食堂というと一見だと行きにくいイメージがありますが、三ツ輪食堂はアクセスの良さ、お店の雰囲気ともにビギナーもウェルカムなのがうれしいところ。大阪の味、そして旅の思い出を求めるなら、ちょっと早起きして木津卸売市場まで足を運ぶのがおすすめです。

2019年 年始の営業
1/1(祝)~1/4(金)休業
1/5(土)~ 通常営業

取材・文=伊東孝晃(クエストルーム)、写真=櫟原慎平

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