100年以上の歴史がある日本を代表する築地のカレーパン/東京

100年以上の歴史がある日本を代表する築地のカレーパン/東京

2019/02/08

1874年創業。先代から受け継いだ歴史に旋風を巻き起こした四代目店主。洋食のシェフから老舗パン屋さんへ。

Yahoo!ライフマガジン編集部

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親子三代で通うパン屋さんは100年以上続く今も残る歴史のある店構え!

築地の一角に人が集まるパン屋さんがある! これが目印!

築地に100年以上お店を構えている「築地木村屋ペストリーショップ 本店」では、世代を通じて通ってくれる方が多いのだという。パンを買う大人に抱かれていた赤ん坊だった子が大人になり、そしてお子さんを抱いて、小さい頃と同じように、またパンを買いにきてくれる。

親子三代で、パンを買いに来てくれるお客様も多いのだとか! 成長を感じられとても嬉しいという店主の内田さん。

いつも笑顔で穏やかな店主の内田さん。いつも「いらっしゃい」と優しく声をかけてくれます。この笑顔に癒やされている方は多いはず!
店主 内田さん
店主 内田さん
「小さかったあの子が今度は自分の子供を抱いてきてくれるのはとても嬉しいですね〜。道を歩いていても、『あ! パン屋の内田さん!』と声をかけてくれるんですよ〜」
取材中も常連の方が来店するたびにみんな笑顔になっていく

長い歴史に旋風を巻き起こした四代目の正体とは!

カメラを向けるとポーズを決めてくれた! サービスショット!

実は……四代目店主の内田さんは三代目先代の実の子ではないという。「100年以上続く味を守って欲しい。そして木村屋に新しい風を吹かせて欲しい!」。その思いから甥にあたる内田さんに先代から直々に声がかかった。

その中でも洋食が得意であった内田さんはその経験を生かし、木村屋に旋風を起こしていく。

内田さん
内田さん
「元々は家業を継ぐ為にホテルに入り、料理やマネジメントの修業に行っていたんです。結局家業は継がず、先代(叔父)が経営していた木村屋を継ぐことになりびっくりしていました。でもどんなことができるだろう! と、ワクワクの方が強かったですね」
日本人は甘辛な味がお好き!?

カレーパンは今から4年前に開発。それまではあんぱん専門店だった木村屋さん。カレーパンは、元々洋食のシェフだった内田さんの長年の経験と感覚から生み出された一品なのだ。

内田さん
内田さん
「日本人は、みたらし団子や塩大福のように“甘辛な味”が好きなんですよね〜。甘いものを食べた後にしょっぱいものを食べたくなったりすると思うんですよ!」

その感覚だ! そうわかった時に木村屋のカレーパンが瞬く間に人気商品となっていったのだという。

木村屋のカレーパンは店主が愛した味だった

「牛すじ玉ねぎカレーパン」(260円)辛さ度★★☆☆☆。たっぷりと入ったルーに食欲をそそられる!
内田さん
内田さん
「好きなカレーですか? それは、具の原形がなくなるまでぐつぐつと長時間煮込んだ、とろみがあって舌触りがなめらかなカレーですかね。カレーは、しっかりと煮込んでいくと見た目も焦げ茶色に変わっていくんですよ。少し酸味なのか? 苦味なのか? この味の正体はなんだろう。そんなワクワクするようなカレーが好きですね」

そんな特徴のあるカレーパンとして木村屋のカレーパンは成長していった。

この味を感じながらカレーパンを頬張ってみるのはいかがだろうか。カレーパンのルーはご飯にかけられるくらいしっとりなめらかでとろっとしたルーになっているのだと店主の内田さんは教えてくれた! それは、他店とは違うところ。ぜひ感じてみて欲しい。

実はヘルシーな!? カレーパン

カレーパンの中核となるルーの仕込み

仕込み中の一手間で、コクがあるのにスッキリした味わいに。苦味と酸味を織り交ぜ複雑な味にするという。修業を積んだ元シェフならではの発想だ。これぞ築地の木村屋の味。

少しだけ中身の秘密を教えてくれた!

内田さん
内田さん
「日本人って昔から発酵食品が好きなんですよね。味噌や納豆、海外ではヨーグルトなどありますよね〜。詳しくは言えないのですが、隠し味には4つの発酵食品を入れているんです」
お店の裏では長年の経験を積んだ職人さんが愛情を込めて生地を練り込んでいる

さらに! ルーにはあまり小麦粉を使わないので、胃がもたれにくいという。グルテンフリーという言葉がもてはやされているだけにとても嬉しい。また、工程の中で無駄な油を取り除いている。時間はかかるが、この作業は怠ることができない。そうすることでコクがあるのにさっぱりした味わいになる。

だからか、木村屋のカレーパンは幅広い世代の人々から人気であり続けているのは。

揚げたてのカレーパンはまた絶品!

“スーパー”スローフードな木村屋のパン

100年以上前に建てられたお店の中はとても情緒あふれる雰囲気

木村屋のパンは店舗の裏にある工場で一つ一つ職人さんによって丁寧に作られている。およそ50種類あるパンには、冷凍食品はほとんど使っていないという。焼きそばパンもサンドウィッチも、スローフードを使用している。その理由は……。

内田さん
内田さん
「本来の美味しさを知ってほしいです。あんぱんって嫌いな方も多いと思うんですよ〜。もしかしたら添加物入りのあんこしか食べたことがないからかもしれないって思うんです。添加物は独特の甘みがあるから。うちのあんこは添加物は一切使用していないので、本来のあんこの甘さを味わっていただけます。うちのあんぱんだけは食べられるんですって言ってくれる方も多いんですよ〜」

取材後にあんぱんをいただいてみた。昔ながらの優しい味に気持ちが和らぐのを感じる。これがくせになって、また足を運びたくなってしまうのだろう。

美味しいパンが所狭しと並んでいる

取材メモ/洋食の修業をしていた内田さんの作り上げたカレーパンのルーはご飯にかけることができるという。ぜひ一度パンとご飯でルーの甘辛の味を試してみてほしい。昔からの名物、あんぱんも絶品。築地に来た際はぜひ立ち寄って行って欲しい場所。

取材・文・撮影=岩村紗希

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