サラダパンで有名な「つるやパン」のまんまる食パン/滋賀

サラダパンで有名な「つるやパン」のまんまる食パン/滋賀

2019/03/16

滋賀のご当地パン「サラダパン」でおなじみのつるやパンが展開する、まるい食パン専門店。優しい味の魅力に迫ります。(「Leaf」)

Yahoo!ライフマガジン編集部

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耳まで柔らかく、ほのかな甘みが特徴のまんまる食パン

長浜城の城下町の風情を残す北国街道にたたずむ
つるやパン創業者から3代目にあたる店長の西村洋平さん

昭和26年創業の「つるやパン」。たくあん入りの「サラダパン」で有名ですが、実は地元の人気No.1は魚肉ハムを挟んだ「サンドウィッチ」でした。2号店である長浜店は、「つるやらしく何か新しいことを」と、そのサンドウィッチに使われる丸型食パンの専門店として開店。どこか懐かしく、ほんのり甘い食パンは新たな注目を集めています。

食べるとほっと心和むような食パンの味を追求

手でちぎって食べたくなるような、ふわふわ感がたまらない

焼き上がりの時間に訪れると、お店に、ふんわりと甘く香ばしい匂いが漂います。インスタ映えしそうな、まるくて可愛い食パンは、専門店を開くにあたり、つるや本店で60年前から作っている「サンドウィッチ」に使われる丸型食パンを改良するところから始まりました。子どもや学生、その親世代や年配の方にまで愛される味を追求した結果、ソフトで少し甘みのある食パンを作ろうというところに行きついたのだそうです。

店長 西村さん
店長 西村さん
「バターやハチミツなどリッチな味わいも試してみましたが、あえてウチが作るパンではないかなと。求めたのは、食べ終わった時に『満足!』ではなく、じんわりと美味しく、『もうちょっと食べたいなあ』と思えるような『絶妙な物足りなさ』なんです(笑)」

まるい形だからこそ実現した、しなやかで繊細な味わい

丸型に整った食パンを、愛情を込めてスライスする西村さん

まるい食パンは熱が伝わりやすいため、通常の食パンの約半分の焼き時間で、耳が薄く中までしっとりと焼き上げることができます。また余計な水分が飛ばず、翌日でも柔らかな食感が楽しめるのだそうです。でも、型がくずれやすいのが弱点。焼き上がってから30分は焼き型のまま置いておかなければならないので、袋詰めや陳列にも工夫を加えてきました。

西村さん
西村さん
「毎朝4時から生地の50%を仕込んでおく中種製法は、本店のレシピを引き継いでいます。そこへ小麦粉の一部を熱湯でとく湯種製法で、もっちり感をプラス。隠し味に乳製品由来の製パン材料を入れて、ほんのりミルクっぽさが感じられるようにしています」

ユニークな組み合わせが楽しめるサンドイッチ

目からウロコの逸品!「焼サバ」(270円)

焼き上がった食パンは、7時からはトーストなどで、11時からは好みの具やトッピングを選び、目の前で作ってくれるサンドイッチで味わうことができます。イチオシは11時からの「焼サバ」。初めはツナサンドを作ろうとしたところしっくりこず、若狭から京都へ続く鯖街道が通る滋賀では昔からなじみのあるサバをサンドしてみては、と思い付いたのだそうです。今では人気商品で、大量注文が入ることも。

西村さん
西村さん
「寿司職人の友人にアドバイスを受けたりして、青ジソにガリという組み合わせにたどり着きました。タルタルソースの甘さと塩サバの絶妙なバランスを味わってみてください」
本店の名物サラダパンの前身だったコールスローを再現した「サラダ」(180円)

ほかにもハムとマヨネーズにみたらしソースを加えた「みたらし」(160円)は、甘辛の組み合わせも絶妙! 次々と生み出されるユニークな発想は、大阪あべの辻製菓専門学校を卒業後2年間海外を巡り、東京や京都の有名パン店で働いた経験を持つ西村さんならではです。

西村さん
西村さん
「対面式なので、『こんな組み合わせもあるんや』なんてお客様からアイデアをいただくことも。ごはんのような感覚で何にでも合うパンを作っているので、いろいろ試してみてほしいですね」
オリジナリティあふれる組み合わせを楽しんで

お酒のおつまみや、お茶うけ、デザートにも!

食パンは「プレーン」のほか、全粒粉の「グラハム」、枝豆やベーコン、チーズの入った「つまみ」、大納言小豆と求肥を練りこんだ「大福」など4種を販売。通常の食パンよりも薄く、パリッと焼き上がる耳はファンも多く、「耳の部分だけちょうだい」と言われるお客様もいらっしゃるほどだとか。

西村さん
西村さん
「お酒のおつまみや、お茶うけにもなる食パンがあったらおもしろいな、と思って作りました。ワインやコーヒーのお供に、気楽に手でちぎって食べてください」
まるい食パン4種。「プレーン」(左上)1/2本200円~、「グラハム」(左下)1/2本220円~、「大福」(右上)「つまみ」(右下)各1/2本320円~

看板も、陳列台もみんな「まる」!

店内には、食パンをくり抜いて具を入れた「きのこチーズグラタン」(200円)などの総菜パンからデザート系、ラスクまで、まるい食パンを使ったメニューがずらり。そして、よく見れば、まるいものが店のあちこちに見られます。北国街道に面した店頭には、ひと際目立つまるい食パンの看板も!

西村さん
西村さん
「店の前の道である北国街道は、実は本店にも通じています。偶然にもこの辺りを通りかかった時に、自分もなじみのあったパン屋さんが廃業されているのを見つけ、そこを改築して店を作りました。だからこそ、長浜をはじめ滋賀の人たちに愛され、地域に密着した店にしていきたいですね」
「フレンチトースト」(160円)や「焼きりんご」(200円)など甘系も充実
専用のパンを焼いて作るこだわりのラスク(90円~)を置く陳列台の形も……
信楽焼のピンクのタヌキが、実物大のまるい食パンを持ってお出迎え
「SINCE1951」の文字に歴史の誇りを感じる看板
明るく開放的な店内にはイートイン席もあり。天気がよければテラス席も

取材メモ/「サバサンド!?」と驚くことなかれ。口にしてみると、自然な美味しさに思わず笑みがこぼれます。もちっとほどよい弾力感と甘みのある食パンがどんな食材にもマッチして、おにぎりのような感覚で楽しめますよ!

取材・文・撮影=清水浩子

月刊誌Leaf

月刊誌Leaf

毎月25日発売、500円

京都・滋賀の旬な情報をお届けする情報誌。販売エリア:京都市内、京都府下、滋賀県、大阪府下、全国主要都市(東京、名古屋など)、発行部数80000部。

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