常連になりたい!名鉄金山駅ホームの立ち飲み屋「かどや」

特集

出張で行きたい! 個性的な店。

2019/02/22

常連になりたい!名鉄金山駅ホームの立ち飲み屋「かどや」

駅のホームでお酒を楽しむ──。名古屋で生まれ育った私は当たり前だと思っていたが、全国的に珍しいという。名鉄とJR、地下鉄が乗り入れている金山駅。通勤や通学などで一日約15万人が利用する、名古屋駅に次ぐターミナル駅だ。仕事を終えた人たちがホッと寛げる場所が名鉄線のホームにある。

Yahoo!ライフマガジン編集部

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常時6、7種類の日替わりおばんざいがズラリ

こちらが、かどや 上りホーム店

それが「かどや 上りホーム店」だ。店は平成元年7月にオープン。昼はきしめんやそばを目当てに訪れる客がほとんど。皆、立ち食いゆえにせわしなく麺をすすり、食べ終わったらすぐに店を出る。駅の立ち食いうどんならではの光景だ。

本田良子さん(左)と松浦三知子さん(右)

昼の2時を過ぎると、だんだんと客足が少なくなり、店内はゆったりとした空気に包まれる。そして、夕方4時をまわった頃には、客が一人、二人と入ってくる。店を切り盛りす本田良子さんと松浦三知子さんは笑顔でお出迎え。ここからが立ち飲みタイムのはじまりだ。

レジ横にあるおばんざいコーナー。どれもお酒が飲みたくなるものばかり

常連客とおぼしき人は、店へ入ってくるなりレジの横の方を指差して、何かを注文した。気になったのでそこへ行ってみると、小皿に盛られたおばんざいがズラリ。まさか、駅のホームでこんな料理が食べられるとは!

ドリンクのセットは、生ビールとお酒、焼酎、酎ハイ、ワインの5種類。ドリンク単品はお酒と焼酎、酎ハイが100円引きで生ビールとワインが60円引き

「もちろん、すべて私たちの手作りですよ。『お酒セット』(450円)は、お酒にこの中からお好きなものを1品付きます。単品の場合、全品150円で注文できます」と、本田さん。

おばんざい以外にも「串かつ」(1本120円)や「アジフライ」(1枚150円)など揚げ物も用意している

内容は日替わりで、常時6、7種類が並ぶ。この日は、「ひとくちがんもどき」と「焼きそば」、「お揚げさん」、「さばの煮付け」、「もつ煮」、「あさりと菜の花の酢味噌和え」の6種類。うん、どれも実に旨そうだ。

手作りの「だし巻き卵」。これもドリンクのセットで選択可能。単品は150円

1品が売り切れそうになると、すぐに別のメニューを作り始める。この日はだし巻き卵が新たに追加された。これもまた旨そうだなぁ。見ているうちにどうしてもこのおばんざいをアテに飲みたくなってきた(笑)。この中ではどれがオススメなんだろう。

人気のおばんざい、「本田さんのお揚げさん」

「『お揚げさん』はね、『本田さんのお揚げさん』って呼ばれてるのよ。その名の通り、本田さんが作るんだけど、これが人気ですぐ売り切れちゃう」と、松浦さん。

日本酒に合う、やさしい味わい

そんな話を聞いたら、ますます食べたくなってしまうではないかっ(笑)。ってことで、「お酒セット」(450円)を注文することに。もちろん、おつまみは「本田さんのお揚げさん」をセレクト。

お揚げの中にはモヤシやニンジンがぎっしり。シャキシャキとした食感もよい

かぶりつくと、お揚げの中にはシャキシャキのモヤシがたっぷり。お酒に合うように濃いめの味付けだと思いきや、これがちょうど良い塩梅。まさに“お袋の味”だ。旨い、旨いと言いながら、チビチビ飲んでいると、本田さんが話しかけてきた。

店を訪れる客を温かい笑顔で出迎えてくれる

「どう? 美味しい? お揚げの中身はモヤシとニンジン、ネギ……それと、隠し味(笑)」
その隠し味は、本田さんの愛情に違いない。聞いてみると、本田さんと松浦さんはこの道25年の大ベテラン。店を訪れる客も常連が多く、何十年と通っている人も少なくはないという。中にはこの店で隣り合わせたのが縁で友達付き合いがはじまった人もいるとか。

天つまとおでんは出汁の旨みが味の決め手

20年以上も通い続けている常連客の西さん

筆者が本田さんたちの写真を撮っていると、「何だ? 今日は撮影会か?」と、話しかけてきた西さんも常連客の一人。すでに仕事は定年退職されているが、働いていた頃から通い続けているという。
「お母ちゃんから貰う小遣いが少ないからなぁ。はははっ!」と笑いながら、本田さんたちとの会話と料理を肴に生ビールを美味しそうに飲んでいた。

いちばん高いおつまみは200円の「えだ豆」

さて、「本田さんのお揚げさん」のあまりの美味しさにあっという間に平らげると、空腹に火がついた。まだお酒も残っているし、次は何を頼もうか。壁に貼られたお品書きの「天つま」(150円)が気になって注文した。

「天つま」は、きしめんも扱う駅ホームの立ち飲み店ならではのメニュー

「天つま」とは、かき揚げをきしめんのつゆで味わうおつまみ。つまり、「かき揚げきしめん」(600円)のきしめん抜きだ。じっくりとつゆに浸したかき揚げを頬張ると、濃厚なエビの味と香りがガツーンと口いっぱいに広がる。薬味のネギもイイ仕事をしている。もう、お酒がすすみまくり。で、「日本酒」(350円)を今度は熱燗にしておかわり。

じっくりと煮込まれたおでん

ふと、カウンターの向こう側に目をやると、大きな鍋でおでんを煮込んでいた。今日のような寒い日は熱々のおでんをアテに熱燗をキュッとやりたい。しかも、大根なんかは出汁がシミシミでちょうど食べ頃。いや、もうこれは頼むしかないでしょう。

右端が名古屋のご当地おでんダネ「赤棒」。味噌ダレとの相性も最高だ

ってことで、注文したのは、「大根」(130円)と「厚揚げ豆腐」(130円)、そして「赤棒」(130円)。名古屋以外の方は「赤棒」は知らないと思う。理由はわからないが、食紅でピンク色にした練り物で名古屋限定のおでんダネである。ムチッとした食感が旨いんだな、これが。おでんを注文すると、味噌ダレの有無を聞かれたので、もちろん「アリ」でお願いした。

おでんとは別の鍋で煮込まれている「湯豆腐」も出汁がしっかり染みていて美味しい

予想通り、ハフハフしながら噛むごとに具に染み込みまくった出汁がジュワッと溢れて味噌ダレのコクと一体となる。すかさず、日本酒をキュッとあおる。く~っ!もう、これ以上の幸せはない。ここが駅のホームであることも忘れるほどである。この瞬間が永遠に続けばよいのにとさえ思う。この日に使ったお金は1340円。このリーズナブルさも魅力だ。金山駅を利用したときにまた立ち寄ろうと思う。

Yahoo!ロコ金山 かどや 上りホーム店
住所
愛知県名古屋市中区金山1-17-18

地図を見る

アクセス
金山(愛知県)駅[南口]から徒歩約0分
東別院駅[3]から徒歩約11分
西高蔵駅[1]から徒歩約12分
電話
052-681-5695
営業時間
月~金 11:00~21:30、土・日・祝 11:00~19:30 ※ラストオーダーは15分前
定休日
無休
口コミ・写真など

※この施設の情報はYahoo!ロコから提供されています。

取材・文・撮影/永谷正樹

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Yahoo!ライフマガジン編集部

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