根尾選手を育んだ「飛騨の郷土料理」を味わえる名古屋の名店

特集

出張で行きたい! ローカル名物グルメ

2019/03/08

根尾選手を育んだ「飛騨の郷土料理」を味わえる名古屋の名店

ドラフト1位で中日ドラゴンズに入団した根尾昴選手。「根尾ブーム」が続くなか、出身地・飛騨市も注目を集めています。スターを育てた飛騨の味とはどんなものなのか―。彼の生まれ育った飛騨市の名物が食べられる名古屋の名店をご紹介します。

Yahoo!ライフマガジン編集部

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Jazzが流れる小粋な店で味わう飛騨郷土料理

大通りから一本入った静かなエリア。杉玉と三日月の看板が目印です

地下鉄東山線「新栄」駅を出て徒歩3分。ビジネス街の一角にほんのりと灯りがともるお店が。ここは、飛騨郷土料理と天ぷらが楽しめる店「月の庭」です。

カウンターの奥には個室風に使えるテーブル席があります

“高山のごっつお” に舌鼓!

飛騨高山出身の大将が手掛ける飛騨郷土料理は、大将自身が子どものころに食べた家庭の味がベースになっているそう。
お店では “高山のごっつお”、つまり”ごちそう”メニューとして、「こもどうふ炊き合わせ」、「赤巻きチーズ焼き」、「飛騨ヨモギ餅の味噌焼」など400円(税別)から用意されていいます。

飛騨の郷土料理といえば朴葉味噌焼

「飛騨牛・葱・キノコの朴葉味噌焼」(1400円・税別)

朴葉味噌とは、枯朴葉の葉に味噌をのせて焼いたもの。刻んだ野菜やキノコなどを混ぜて焼くことも多い飛騨地方の名物料理です。写真のほかに「カモ肉と葱、キノコの朴葉味噌焼」(1400円・税別)、「葱とキノコの朴葉味噌焼」(800円・税別)の3種類から選べます。豆の粒感が残る麹味噌と野菜の甘味を存分に堪能できる一品です

火をいれると朴葉の上でジュワジュワ~っと味噌がいい音を立てます。飛騨地方で採れる冬の葱は太くて甘味が強いのが特長。柔らかい飛騨牛と野菜の甘味に味噌…これは日本酒が進む味です

飛騨では当たり前?漬物をステーキに

漬物の塩加減とシャキシャキした食感がクセになる味。漬物と卵って相性がいいんです!

外見と香りはお好み焼。しかし、食べてみると…。これは飛騨地方では普通に食べられている定番メニュー「漬物ステーキ」(650円・税別)。
地元では ”切り漬け” と呼ばれる白菜の漬物を鉄板で焼いて溶き卵を流したもの。「月の庭」の人気メニューのひとつです。

独自の調合がミソ! 特製味噌を使った鶏ちゃん焼

「月の庭特製鶏ちゃん焼」(750円・税別)

続いての飛騨郷土料理は、鶏肉とキャベツ、もやしを炒めていただく「鶏(けい)ちゃん焼」
素朴な野菜炒めのようで深みがあるのは、大将こだわりの調合の粋。飛騨の田舎味噌をベースに、リンゴ、タマネギ、ニンニクのすりおろしをブレンドした特製味噌で召し上がれ!

「天ぷらをカジュアルに食べられるお店をつくりたい」。脱サラしてはじめた「月の庭」

「月の庭」がオープンしたのは2000年。それまで会社勤めをしていたという大将は、料理人を夢見て脱サラし、料亭や割烹料理店、ホテルなどを渡り歩き修業を積んだそう。

大将の人柄に惹かれてリピーターになる人が多いという
大将
大将
「割烹料理店やホテルって少し敷居が高いイメージですよね。天ぷらを気軽に食べられるお店ってなかなかないなぁと思って、家庭料理のように肩肘張らずに天ぷらを楽しんでもらえるお店を作りたいと思ったんです
手前は芽キャベツ、中央は希少なホタルイカ、奥はブロッコリー。それぞれの食感が楽しめるように仕上がっています

天ぷらのお店としてスタートさせた「月の庭」。大将の実家や地元の友人らが送ってくれる食材を飛騨の味として提供したところお客さんの間で評判となり、少しずつお店のメニューに飛騨郷土料理が増えていったといいます。

大将自ら採ってきた山菜を天ぷらでいただく

ワラビ、フキノトウ、コゴミ、タラの芽など、その時々の野菜がいただける
使い込まれた銅の天ぷら鍋で旬の食材を揚げる大将。素材によって油の温度を変え、一番美味しい状態に仕上げます

飛騨高山育ちの大将。ほぼ毎週地元に帰り、自ら山に登って山菜を採ってくるのだそう。

大将
大将
「僕自身が山菜とか野菜が大好きなんですよ。飛騨の野菜は本当に美味しいから、それをお客さんにも味わってほしくてね
大将が採ってきたフキノトウ。ほんのりとした苦みに春の訪れを感じます

これ何!? 隠れ人気メニューの ”デザート天ぷら”

これ、何だと思います? サクッとした食感とほんのり甘いアレです

実はこれ、名古屋人に愛され続ける松永製菓「しるこサンド」を天ぷらにしたもの。一度オーダーした人は必ずリピするという、「月の庭」の隠れ人気メニューなのです。

大将
大将
「もともと飛騨地方ではお饅頭を天ぷらにして食べるのも普通のことでしたから。あんこを使った『しるこサンド』は間違いなく天ぷらに合いますからね。甘いものを揚げるという発想は奇をてらったわけじゃないんですよ」
こちらが名古屋人にはおなじみの「しるこサンド」。最近は非常食用の缶入りもあるんです

「月の庭」のデザート天ぷらとしては、「松永のしるこサンド(2ケ)」(100円・税別)、のほかに「饅頭の天ぷら」(200円・税別)がある。さらにその日によって変わる大将の隠しネタもあるので、興味がある人はぜひ声をかけてみて。

シイタケに見えますよね。でも違います。有名なお菓子を天ぷらにしたら、とろ~りフォンダンショコラのような味わいに! 遊び心が詰まった「大将の隠しネタ」

音楽好き、アート好きが集まる場所

大将が買い集めたアート作品が飾られる店内

BGMはJazz、壁面にはアート作品と、音楽やアートにも造詣が深い大将。お客さんとの趣味を通した会話も弾みます。この日は10年以上お店に通っているという常連のご夫婦が来店。「月の庭」の魅力と楽しみ方を教えていただきました。

四季折々の味を楽しみに訪れているという近藤さんご夫妻。10年以上通う常連さんです
近藤直仁さん
近藤直仁さん
「もちろん料理は美味しいですよ! 僕は友人に連れられて初めて『月の庭』に来て、それからずっと通っています。大将は相撲やプロレスにも詳しいんですよ。僕も相撲が好きなので、名古屋場所の後は必ずこのお店に立ち寄って相撲談義をします(笑)」
久美子さん
久美子さん
「そろそろ春の山菜が出るころかな~とか、秋の味覚が出るころだな~というタイミングで行きたくなるお店なんですよね。ほかではあまり食べられない食材を出してくれることもあって、それも楽しみなんです」
ヨーロッパではポピュラーですが、この辺りではまだ珍しいという黒大根
大将
大将
「僕が農家の子に頼んで作ってもらっているんですよ。今日はこの黒大根を天ぷらにしますね」
大根だけに大根おろしでいただいてみます。食感は「ホクホクしていて芋っぽいですね」(近藤さん)

近藤さんご夫婦は、前菜、茶わん蒸し、天ぷら、デザート天ぷら、の流れでオーダーすることがほとんど。天ぷらはいつも大将にお任せで、その日の旬を揚げてもらうスタイルなのだそう。

この日、前菜として出されたのはキノコのアヒージョ、ナツメの甘露煮、蕗味噌の3種。前菜単品(300円・税別)~

飛騨の地酒の飲み比べもおすすめ!

近藤直仁さん
近藤直仁さん
飛騨の地酒が揃うところも魅力ですね。僕が気に入っているのは高山の造り酒屋の『久寿玉(くすだま)』。まずこれを味わって、料理が天ぷらに差し掛かったところでビールに変更します。天ぷらには炭酸が合うんですよね」
「地酒の飲み比べ」(700円・税別)。「久寿玉」「山車」「蓬莱」のほか常時5~6種類くらい地酒を取り揃えている

「根尾ブーム」にのっかって飛騨郷土料理のお店を紹介してみましたが、いかがでしたか?
実は根尾選手、大将の同級生の息子さんということで昔からよく知る間柄なのだそう。子ども時代の根尾選手の逸話も聞けるかもしれませんね。

カウンター越しに今夜も会話が弾みます

雪深い地域に根付いた食文化と、大将との会話を楽しみに訪れてみてください。

<取材メモ>
大将の人柄とエピソードが面白くて、つい長居をしてしまいました。誰かを連れてまた行きたくなる、そんなお店です。週末は満席になることもあるので、お店に行く前に予約を入れておくのがおすすめです。夜なら狙い目は木曜日かも!?

取材・文・撮影=まつおまいこ(日本プリコム)

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Yahoo!ライフマガジン編集部

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