「銀座木村家」の人気パンBEST5を外国人が食べてみた!

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本場外国人に聞いてみた

2019/03/06

「銀座木村家」の人気パンBEST5を外国人が食べてみた!

1869年(明治2年)創業のあんぱんで有名な「銀座木村家」は、日本最古のパン屋のひとつ。銀座四丁目の店舗には、大勢の外国人観光客が毎日、駆けつける。そんな有名店の人気商品ベスト5のおいしさを、パン好き、いやパンが主食のヨーロッパ人たちに体感してもらった。

Yahoo!ライフマガジン編集部

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銀座四丁目交差点北西に立地する「銀座木村家」。1階がベーカリー 2階が喫茶、3階は洋食グリル、4階はフレンチビストロ「アーブルヴィラージュ」となっている
今回参加するのは、ともに日本人の夫を持つイタリア出身のセレナさん(左)と、フランス出身のアヌークさん(右)。ドイツ出身のビクトリアさん(中)は、日本でのワーキングホリデーの最中だ

日本の国民的おやつともいえる「あんぱん」は、木村安兵衛と次男・英三郎がいなければ、存在しなかったかもしれない。昔と変わらず、今も酒種酵母で発酵させた生地で焼くあんぱん「酒種」は同店の看板商品。現在ではスコーンやキッシュ、フランスパンなども販売し、約130もの商品が店頭を彩る。

「銀座木村家」1階ベーカリー。栂(ツガ)の木に入ったあんぱんの箱から、好みを指差せば、店員さんが袋詰めにしてくれる。ちなみにパンはビル7、8階の工房で焼き上げている
「酒種 桜」。酒種の風味高く、またふっくらとした生地と、なめらかな餡も好相性

それではさっそくいただきます

そんな日本を代表するパン屋「銀座木村家」、直近の売上ベスト5の商品をご紹介。イタリア出身のセレナさん、フランス出身のアヌークさん、ドイツ出身のビクトリアさん、パンが主食のヨーロッパ人3人に実食をお願いした。

ランキングに登場する「黒豆キューブ」に、興味津々の3人
セレナさん
セレナさん
「今日は私、とっても楽しみで。日本で最も伝統のあるお店のひとつ『銀座木村家』さんのパンがいただけるなんて。銀座にあるから、以前より気にはなっていたけれど、実はまだ足を運べていなかったの」
ビクトリアさん
ビクトリアさん
「私は2度目の日本へのワーキングホリデー、しかも前回は京都に住んでいたので、『銀座木村家』さんは知りませんでした。でも日本のトラディショナルなパンがいただけるのは、楽しみ!」
あんこが大好きなアヌークさん
アヌークさん
アヌークさん
「私もフランスが誇る、あんこマニアのはずが。あんこ好きが興じて、某・老舗和菓子店のカフェで働いたこともあるのに、『銀座木村家』さんはノーマークだった。さぁ、今日は張り切って、あんぱんを食べまくるわよ!(あれっ!? 今日はあんぱんだけじゃないの?)」

そう「銀座木村家」の魅力は、あんぱんだけではない。さっそく、人気商品ベスト5を発表していく。

第1位「酒種 桜」(170円)

桜の塩漬けで、より華やかに

1875年(明治8年)、明治天皇にも献上された伝統の味が人気1位を獲得。北海道産大納言小豆使用のこしあんは、上品な甘さ
アヌークさん
アヌークさん
「食べ始める前に。みんな、コーヒー飲みたくない? フランス人はね、菓子パンにコーヒーがマストなの。そうじゃないと、食べられないから」
セレナさん
セレナさん
「フランス人じゃないけど、その気持ち、わかる。えーっと、机上のペットボトルは全部、お水か日本茶ね(結果、担当編集者が使いっ走りされる羽目に)」
ビクトリアさん
ビクトリアさん
「みんな自己中でヒドい(笑)。でも菓子パンにコーヒー、確かにおいしいよね」
セレナさんもヴィクトリアさんも初めて味わう「銀座木村家」の伝統の味・酒種あんぱん
アヌークさん
アヌークさん
「(コーヒーの到着に、ご満悦)。やっぱり菓子パンは、こうやって食べなくちゃ。日本人は日本茶とあんぱんを、合わせる人も多いらしいけど、やっぱりコーヒーに限るわ」
ビクトリアさん
ビクトリアさん
「(一口食べて)、このあんぱん、生地がおいしいですね。ふっくらもちもちしていて。ドイツでは、なかなか出会えない食感で面白い!」
ヴィクトリアさんは初めて体感する生地の味わいに興味津々
セレナさん
セレナさん
サカダネ、でしたっけ? それで発酵させると、こんなに和の風味が感じられるんですね。あんこも上品な甘さ」
アヌークさん
アヌークさん
「うん、おいしいね。でも甘党の私ならペロッと3個くらい、いけちゃう。だから、もっとアンコが甘くていいかも。とにかく朝ごはんもおやつも、甘さとカロリーが欲しい。だってフランスはコース料理のデザートを食べた後に、再びコーヒーとクッキーを摘むようなお国柄よ」
こしあんに隠れて、桜の塩漬けが忍ばせてある
セレナさん
セレナさん
「わかる。イタリア人も朝食には、すっごい甘いパンを食べるの。逆に甘くないと朝食じゃないって感じ。コース料理のデザートの後は、エスプレッソで終わりが一般的だけど」
ビクトリアさん
ビクトリアさん
「ドイツでは食事の最後はフルーツで締め、が多いかな。話は戻るけど、このあんぱん、桜の塩漬け?が入っているのがいいですね。日本語だと『お口直し』っていうのかな?」
あんぱんへの思いを語るアヌークさん
アヌークさん
アヌークさん
「日本だと、甘い食べ物に塩昆布をつけたりすることもあるよね。あの甘塩っぱい感じ、意外と好きよ」
セレナさん
セレナさん
「あんぱんに桜の塩漬けとは、まるで和菓子のようですね。やはり『銀座木村家』さんの伝統の一品ということで、日本の粋が詰まっていますね」

第2位「あんバター」(250円)

小豆とバターは北海道産

2番人気を誇るのが「あんバター」。あんことバターは、日本の菓子パンでは鉄板の組み合わせだが、果たして3人の口に合うだろうか
ビクトリアさん
ビクトリアさん
「あんことバター? 和と洋の組み合わせですが、日本では一般的なのですか?」
セレナさん
セレナさん
「日本のお友達に聞くと、よくあるコンビネーションらしいです。イタリアでも、ジャムとバターの菓子パンはあるかな。けれどパンにはオリーブオイルが一般的なので、バター自体をあまり使わないんです」
北海道産大納言小豆の粒あんと、北海道産ホイップバターを組み合わせる。パン生地は皮のしっかりした、ソフトフランスパンのタイプ
アヌークさん
アヌークさん
「ああ〜、良かった。フランスだと、パン屋で菓子パンが包装されていることは少ないから(焼きたてでない商品が包装されていることが多い)、ちょっと不安だったけど、これはきちんとフレッシュだ」
ビクトリアさん
ビクトリアさん
皮がしっかりしたパンですね。日本はやわらかいパンが多いけど、これはヨーロッパのものに、よく似ています」
2つに割ると、たっぷりつぶあんとホイップバターが登場する
セレナさん
セレナさん
「わぁ、あんことバターがたっぷりですね。ただ、ちょっとバターの味わいが強い気もします」
アヌークさん
アヌークさん
「そう!? 私はちょうどいい塩梅よ」
ビクトリアさん
ビクトリアさん
「好みが別れましたね。私はこのコンビネーション、好きです。おいしい」
イタリア人のセレナさんにとって、パンとバターは非日常な関係性
セレナさん
セレナさん
「うん、でも食べ進めるうちに、口が慣れて来ました。おいしい。さっきも言ったように、イタリア人はパンを食べるときもバターではなく、オリーブオイルを付けて食べます。だから私が普段バターに慣れ親しんでいないだけで、この組み合わせ、良い気がしてきました
「おいしかった」と、最後は笑顔のセレナさん

第3位「メロンパン・メロンクリーム入り」(260円)

生地の中からクリーム登場

生地は酒種発酵させて、柔らかく、風味高く仕上げている
ビクトリアさん
ビクトリアさん
「日本のアニメで初めてメロンパンを見たとき、驚きました。メロンが入ったパンがあるの!?って」
アヌークさん
アヌークさん
「やっぱり、そう思うよね。私も日本に来るまで、そう思っていた」
ビクトリアさん
ビクトリアさん
「入っていないのを知ったときは、なぜメロンパンって名前に?と思いましたが。パンの形がマスクメロンに似ているからだと日本の友達に聞きました。それにしても、このパン、メロンの香りが強いですね」
まずは香りを嗅ぐビクトリアさん
セレナさん
セレナさん
「あっ、割ったら、何か入っていた。えーっと、これはメロンクリーム?」
アヌークさん
アヌークさん
メロンの果汁もしっかり入っているね。このクリーム、おいしい」
ビクトリアさん
ビクトリアさん
「クリームの方が控えめな甘さで良いですね。バランスが取れている。うん、この組み合わせ、おいしいです」
中からはメロン果汁入りのクリームがお目見え
セレナさん
セレナさん
「ただ甘いだけじゃなく、クリーム入りで食感の変化もある。私も、このメロンパンは、ちょうど良い甘さだと思います」
食感の変化の付け方に感心するセレナさん

第4位「ベイクドカレー」(220円)

焼いて脂っこさ控えめに

その名の通り、焼きカレーパン。「銀座木村家」オリジナルのカレーフィリングは、玉ねぎとマヨネーズの味わいで、マイルドな口当たりに
アヌークさん
アヌークさん
「この玉ねぎのトッピングの仕方。見た目から気合いを感じるね」
セレナさん
セレナさん
美しい盛り付け。アーティストな職人さんが、いるのかしら」
ビクトリアさん
ビクトリアさん
「そういえばカレーパンもドイツ、フランス、イタリアにはありませんね」
あんぱんにうるさいアヌークさんは、実はカレーに関してはお子様舌だそう
アヌークさん
アヌークさん
「日本ほど、日常的にカレーを食べないからね。インドの宗主国だったイギリスでは、もっと食べられているのかもしれないけど」
セレナさん
セレナさん
「あっ、このカレーパン、ちょうどいい辛さでおいしいです」
アヌークさん
アヌークさん
「私には、ちょっと辛いかも。でも私、カレーに関しては、お子様舌だから(笑)。セレナの意見に賛同しとくわ」
日本のカレーパンはなぜ揚げたものが多いの?と、ビクトリアさん
ビクトリアさん
ビクトリアさん
「日本のカレーパンって、普通は油で揚げますよね。ドイツのパンにはない方法なので、驚きます」
セレナさん
セレナさん
「揚げてあるとオイリーで敬遠しちゃうけど、この焼きカレーパンは脂っこさがほとんどないのもいいです」
アヌークさん
アヌークさん
「私もカレーパンは“焼き派”よ。あんまり食べないんだけどさ(笑)。でも揚げていない方が好き」
焼きカレーパンの魅力に気づいたという、セレナさん

第5位「黒豆キューブ」(240円)

生地の中からきな粉が!

表面に見えるのは黒豆ときな粉クリーム。黒豆は丹波産を使用
セレナさん
セレナさん
「見た目がかわいいパンですね」
アヌークさん
アヌークさん
「こういうキレイな外見のパンを、日本人なら『おみやげパン』にするのかな。最近、食パンをお土産にする人もいるって聞くけど、私なら『ショック、パン!』って感じ(笑)。気持ちは嬉しいんだけど。日本人にしたら、それは白飯をお土産にしているようなものだから」
ビクトリアさん
ビクトリアさん
「パンは欧米人にとって、デイリーなものだから。あんまりお土産にはしないですよね」
その形状に関心を持った3人。まずは香りを嗅ぐセレナさん
ビクトリアさん
ビクトリアさん
「(じろじろ眺めながら)このトッピングのブラック・ビーンズは、オリーブですか?」
アヌークさん
アヌークさん
「これは黒豆といって、日本人はお正月に、おせち料理で縁起物として食べるの。そして私、黒豆が大好きなのよ。そそられるなぁ」
セレナさん
セレナさん
「あとこれ、デニッシュに似た生地ね。じゃぁ、割ってみましょう」
中からは、さらに黒豆、そしてきな粉クリームが
アヌークさん
アヌークさん
わぉ、ゴージャス! これ、きな粉クリームなの? すごい迫力ね」
セレナさん
セレナさん
「今日食べた5商品の中で、いちばん甘いです。イタリア人が喜ぶ、嬉しい甘さ。朝ご飯なら、カプチーノと。デザートなら、エスプレッソと合わせたい」
ビクトリアさん
ビクトリアさん
「ドイツ人なら、やっぱりオーソドックスにコーヒーかな」
黒豆が大好きなアヌークさん
アヌークさん
アヌークさん
「クロワッサンっぽい生地と、黒豆ときな粉が好相性ね。黒豆ラバーズとして、エキサイトしちゃった。フランスの紅茶『マリアージュ・フレール』とも合いそうよ」
セレナさん
セレナさん
「あんこに黒豆。アヌークったら、本当に日本のお豆が好きなのね」
アヌークさんの豆への愛に、感心するセレナさん
アヌークさん
アヌークさん
「今日は、楽しかったわね」
ビクトリアさん
ビクトリアさん
「はい。日本にいる間に『銀座木村家』さんにも行きたいです」
セレナさん
セレナさん
「あっそうだ、『銀座木村家』さんには、バゲットも売っていると聞いたのですが、カンパーニュも売っていませんか? イタリアに売っているような、1kgサイズのものを探しているんです」
アヌークさん
アヌークさん
「(たぶん『銀座木村家』には売っていないけど)、セレナ、あんた普段、そんなにパンを食べるの? なのに、なんでそんなに細いの? ちょっと太らないコツを教えてよ!」
「銀座木村家」への来訪も約束した3人でした
セレナさん
セレナさん
「別にコツなんてないし、細くもないわよ。でもそうね、せっかくだから美容をテーマに『銀座木村家』さんの2階喫茶で、女子会でもしてみる?」
ビクトリアさん
ビクトリアさん
「ぜひ。私が日本にいる間に。必ず行こうね!」

取材・文/岡野孝次 撮影/オオモトケンジ

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