北海道で夢をかなえたカフェ「Pokke dish」の挑戦

2019/04/06

北海道で夢をかなえたカフェ「Pokke dish」の挑戦

「若かった頃、地元には何もないという人が多かったけど、自分の故郷に愛想を尽かす前に、自分で何かやってみればいい」。東京で芸能界、飲食業と転職の末、故郷である北海道にUターンしてカフェをオープンした齊藤宣胤さん。地元で見つけた本当の幸せとは。

北海道生活

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上京して芸能界、飲食業へ。故郷を出てみてわかった、ほんとうの豊かさ。

北海道新幹線「新函館北斗」駅から車で20分、多くの車が行きかう国道227号線沿いにある小さな一軒家カフェ。
店名は「Pokke dish」といい、アイヌ語であたたかいを意味する「ポッケ」と、英語で(皿だけでなく)空間などを意味する「ディッシュ」から付けられました。

店内はカフェとして利用でき、店頭でケーキも販売している

店主の齊藤宣胤(のぶつぐ)さんは北斗市出身。高校卒業後、大学進学のため上京。やがて演劇に興味を持つようになり、芸能界へと進みますが、「テレビやCMに出ていても、次につなげるイメージがない」と思うように。何か形になるものを、と見つけたのは飲食店の仕事でした。
2011年には三軒茶屋にカフェ「kirin」をオープン。結婚して子供にも恵まれ、店が軌道に乗ったものの、逆に北斗に帰りたい気持ちがつよくなっていったそうです。
「都会では毎日の暮らしで心がやせほそっていく。ほんとうの豊かさってなんだろうと考えたとき、やっぱり故郷で子育てをして暮らしたかった」。

「pokke dish」店主の齊藤宣胤さん

2018年春、齊藤さん一家は北斗市へ移住。祖父の残してくれた築40年の家をカフェにしようと、自らの手で改装しました。
そして、2018年9月4日に「Pokke dish」はオープン。ところがその後すぐ、胆振東部地震が発生。停電、食材不足、予約のキャンセル……何もかもが想定外でしたが、だからこそ身近にあるものの大切さに、より気づかされたのかもしれません。

あたたかい雰囲気の店内は、すべて手づくりでリノベーションされた

「若かった頃、周りには函館にいても魅力がない、東京に出たいという人が多かったけど、自分の故郷に愛想を尽かす前に、自分で何かやってみればいい。実際、こんな素敵なまちはないと思うようになりました」。
アクセサリーのデザイナーとして活躍していた妻の美寿々さんも、カフェでケーキづくりをスタート。デザイナーだからこそのセンスを活かしたケーキは既成概念にとらわれないものばかりで、見た目も味も、たちまち評判になりました。

センスを生かしたオリジナルケーキが揃う

「働き口がないと移住は無理、とあきらめないでほしい」と宣胤さん。北斗に来なければ、できなかったこと。自らの手でできること。この「あたたかな空間」からは、夢が無限大に広がっているようです。

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