鉄道好きが教える!「青春18きっぷ」の楽しい活用法

特集

先週の人気記事 TOP10 (4/1~4/7)

2019/04/06

鉄道好きが教える!「青春18きっぷ」の楽しい活用法

「青春18きっぷ」はJR全線の普通列車、快速列車が乗り放題になるチケットのこと。お金がない若者の旅にはおなじみのアイテムですが、年齢に関係なく利用できます。楽しみ方と上手な使い方を、芸能界きっての鉄道好きお二人にレクチャーしていただきましょう。

Yahoo!ライフマガジン編集部

Yahoo!ライフマガジン編集部

「青春18きっぷ」とは?

「青春18きっぷ」は若者にはおなじみ、JR全線が乗り放題になる(一部例外があります)値段は11850円で1日乗り放題のチケットが5回つづりになっています。連続した日程で使う必要はなく、チケットのシェアも可能とあって、広い世代から愛されています。
そんな「青春18きっぷ」の魅力を語ってくれるトップバッターはこの方。

まずはホリプロが誇る鉄道好き「名物マネージャー南田裕介」が「青春18きっぷ」の魅力を語る

かつて実際に使用した「青春18きっぷ」を手にする南田マネ
南田裕介

南田裕介

ホリプロマネージャー

初めて青春18きっぷを使ったのは中学生2年生だったという南田マネ。仲間と3人で九州へ向かったのが18きっぷデビューでした。あれから30年……。

南田マネ
南田マネ
「事務所がある目黒駅に青春18きっぷのポスターが貼られると、『ああこの季節が来たか』と胸が高鳴ります。ポスターにどんな写真が使われるかも、鉄道ファンは注目していると思いますよ。【キハ41】が選ばれた2014年の夏は『おお、ついにこの車両が!』とひとり興奮したことを覚えています」
大学時代にオリジナルの宣伝ポスターを作って押入れのふすまに貼っていたことも。「青春18きっぷへの思いが高まりすぎて自分でポスターを作ってしまったんです」

青春18きっぷの魅力は「適度な足枷=ハードル」であると語る南田マネ。18きっぷは基本的に鈍行列車しか使えないので、移動するにあたって「時間が足りない」「電車がない」などの困難=試練がつきもの。しかし、難易度はそれほど高くないので、クリアする喜びを初心者でも見つけやすいんだとか。

南田マネ
南田マネ
「途中で新幹線を使うと移動がはかどって、その後の旅がスムーズに進む区間があります。あるいは普通車だけど特急車両を使った列車や、<四日市ー河原田>間のようにJRなのに第3セクターの車両に乗れるイレギュラーな特例区間ってまるで裏技みたいじゃないですか。それをクリアする楽しみがあるんです」
青春18きっぷの思い出がつまったアルバムを眺めて苦笑する南田マネ

青春18きっぷの上級者は「特例区間」を把握しているそうですが、普通列車が走っていなかったり、あっても本数が少なかったりとそれぞれ理由があるのだとか。

南田マネ
南田マネ
「そもそも特急列車しか走ってない石勝線の<新夕張ー新得>の他にも、奥羽本線の<新青森 - 青森>、宮崎空港線の<宮崎ー宮崎空港>、佐世保線の<早岐ー佐世保>で特急の普通車自由席に乗れます。あとは18きっぷで第3セクターに乗れる区間もありますよ」
大学生の時に南田さんが実際に使った18きっぷ。大学のあった静岡から実家の奈良へ。そこから九州へ向かって、最後は岡山から静岡に戻った履歴が残されていました

青春18きっぷはJRからの挑戦状?

ちなみに南田マネの青春18きっぷ必携グッズはこちら。
・時刻表(ポケットサイズ)
・着替え(最低限で大丈夫)
・カメラ(スマホでも)

南田マネ
南田マネ
「若い時はお金がないから、初日は家からおにぎりを持参して、そのあとは駅そば、パン、ラーメンをフル活用していました。1日に使える食費は1000円。課題を決めてそれに取り組むのが楽しかったんですね。18きっぷが『俺を使ってどれだけ楽しめるかなー』って若者を挑発してる気がしてました」
「南アルプスで『南アルプスの天然水』を飲む」というネタのために南アルプスまで行った時の思い出の一枚

鈍行でのんびりと旅をする青春18きっぷは、忙しい現代人にとって、もっともぜいたくな時間の使い方かもしれません。青春18きっぷの達人は数多くいると思いますが、南田さんらしい旅の楽しみ方を教えてください。

南田マネ
南田マネ
「朝早くスタートする時に、見える駅の景色がいつもと全然違うんですよね。夜を明かした人、早くから出勤する人、いつも使い慣れている駅でもまったく違って見えてとても新鮮です。そして、18きっぷで旅をすると『日本って広いな』って思うんです。地方によって言葉も違うし、どこでも若者が暮らしていてそれぞれの青春がある。忙しい人こそ、休みを取って使ってほしいと思います」
「18キッパーの見分けかたは、スニーカーをはいて、リュックを背負って、キーホルダーをつけて、他社より10円安い『朝の茶事』を飲んでることです」

続いて、女子ならではの楽しみを教えてくれたのはこの方。

苦い思い出がたくさんつまった青春18きっぷ、「女子ならでは」の楽しみ方もあります

女子鉄アナウンサーとして活躍する久野知美さんに青春18きっぷの思い出と楽しみ方を教えてもらいます
久野知美

久野知美

女子鉄アナウンサー

初めて青春18きっぷを使ったのは、大学時代だったという久野さん。テレビ局のアナウンサー試験を受けるために、このきっぷをよく使っていたことをよく覚えているといいます。あれからX年……。

久野知美
久野知美
「局アナ受験のため、在京・在阪キー局はもちろん、地方局もほとんど受けました。最終面接まで進まないと交通費は出ないので、学生にとってはかなりの負担になります。そこで活用したのが『青春18きっぷ』でした」
学生時代の久野さん。まぶしい!

東京で試験があるときは、大阪に住んでいたので、まずは大垣まで出て、そこから18きっぷユーザーにはおなじみの「ムーンライトながら号」で向かいました。みんなが寝息をたてる深夜の静かな車内は、エントリーシートを書くのに最適だったといいます。

久野知美
久野知美
「ムーンライトながらが運転停車する駅の深夜の静寂が好きでした。夜は筆が進むんです。おかげでエントリーシートで落とされたことはありません(笑)。夜はメイクも落として完全にリラックスモード。スーツはキャリーケースに入れてあるから、移動はラフな格好でした」
「373系は座席の横からテーブルが出てくるのでエントリーシートを書くのに便利でしたね」

しかし、懸命に18きっぷを活用した努力の甲斐も虚しく、久野さんがアナウンサーとして採用されることはありませんでした。久野さんは試験が終わるたび、夜行列車で地元に戻り、暗澹たる気持ちで車窓から朝焼けを眺めたといいます。卒業後、久野さんは地元のプロダクションにタレントとして所属、今ではホリプロで念願のアナウンサーとして大活躍しています。

久野知美
久野知美
「先日、アナウンサーとして団体列車のアテンドをするお仕事をいただいたんですね。そこで使われていたのがムーンライトながらと同じ373系でした。センチメンタルな思い出が詰まった車両に、こんなかたちで再会できるとは思わなかったので感無量でしたね」
グランシップトレインフェスタで373系と感激の再会の一コマ

青春18きっぷの魅力とはなんでしょう。久野さんは「移動の最中ののんびりとした時間」と「こんなに安いのにどこまでも行ける!」というお得感にあると語ります。

久野知美
久野知美
「関西人なんでお得なものに弱く、みんなにオススメしたくなりますね。今はこの仕事で食べられているから、『節約のために使う』という目的からはちょっと変化して、時間をこんなに使えることが贅沢だなって思うんです」
「移動の最中に足湯を探して入るのも楽しいですよ」

鈍行列車は人間が歩くスピードにもたとえられます。各駅停車なら、立ち止まったり、振り返ることもできるし、ときに途中下車もできる。青春18きっぷはそんな人間らしい旅を約束してくれるのです。

久野知美
久野知美
「フリーランスにありがちなんですが、立ち止まっていると不安になるんです。でも青春18きっぷなら、電車は動いているから、ぼんやりしていても、私をどこかに連れて行ってくれる。それが嬉しいんです。オススメは近場だったら鶴見線の海芝浦に行って駅のホームから海を堪能したり、偕楽園にお花を見に行くのもいいですね。目的を作れば、自分次第でいかようにも使えますよ」
「苗字と同じ久野という名前がつく駅を回ったこともあります」

青春18きっぷを最大限に活用していたあの当時は「人生を1両編成で走っていると思っていた」と笑う久野さん。でも、大人になった今は、親や友達が「アプト式のように後ろから押してくれていたことに気がついた」といいます。

久野知美
久野知美
「きっぷは変わってないのに、私が変わったんですよね。だから、このきっぷを使うと青春に戻れる。絶妙なネーミングだなあ。そして、私は青春18きっぷで出かけると肌ツヤが良くなる!18旅の写真は加工はしなくても上げられるから(笑)、このきっぷは心の若さを与えてくれるんです」
「青春18きっぷは青春そのものなんですね」

「青春とは人生のある時期ではなく、心の持ち方を言う」。これはサミュエル・ウルマンの有名な言葉です。あなたの青春を探しに、18きっぷでゆっくりとした旅に出かけてはいかがでしょう。

余った1枚の活用法に頭を悩ませるのもまた楽し。夏の青春18きっぷの発売期間は7/1~8/31。利用は7/20~9/10までです

取材・文/キンマサタカ(パンダ舎)

この記事を書いたライター情報

Yahoo!ライフマガジン編集部

Yahoo!ライフマガジン編集部

グルメ、おでかけ、イベントなど、ライフスタイルを豊かにする情報を編集部が厳選して紹介します。

SPECIAL

SERIES