塩とレモンでいただく! 佐賀・呼子のイカ活造り

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【特集・第5回】地元人が推薦! グルメ甲子園 〜 ローカルフード編 〜

2019/06/22

塩とレモンでいただく! 佐賀・呼子のイカ活造り

生きたままさばいた新鮮なイカ刺しを提供する「河太郎」。中でも漁港が近く、遠方からも多くの人が訪れる呼子店に行ってきました。

Yahoo!ライフマガジン編集部

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肉厚で上品な甘味の「剣先イカ」

玄界灘そばの呼子店

新鮮なイカ料理が味わえる「河太郎 呼子店」。漁港から近く、その日に水揚げされたばかりの新鮮なイカがいけすで泳いでいます。

白いうわっぱりがまぶしい料理長・中尾さん

お話を伺ったのは中尾努さん。福岡や長崎の有名ホテルで修業を積み、2016年に河太郎呼子店の料理長に就任。河太郎の活造りは他と何が違うのか? その理由について伺いました。

3度楽しめるイカ刺し

「イカ活造り定食」(2800円)
料理長 中尾さん
料理長 中尾さん
「呼子名物のイカ刺しに使うのは『剣先イカ』という種類です。向こうが透けて見えそうなほどの透明感と、上品な甘味が特徴ですね。呼子はこの剣先イカが名物で、ピーク時は佐賀県全体で年間1000トン以上出荷していたこともありました」
400キロ分のイカが売り切れる日もあるのだとか

剣先イカの旬はゴールデンウィークから6月にかけて。産卵を控えていっそう肉厚になり、甘味も増すといいます。

中尾さん
中尾さん
「河太郎では3種類の食べ方をご提案しています。まずは塩だけでどうぞ。福岡・糸島の『またいちの塩』で甘さを際立たせます」
昔ながらの立体塩田でつくられた「またいちの塩」
塩をとった皿に、そのままレモンを絞って
中尾さん
中尾さん
「次は塩レモンです。先ほどの塩にレモンをたっぷり絞ってください。さっぱりとした果汁が、イカの旨味を引き締めます。最後はわさび醤油でお召し上がりください。わさびは多めがおすすめですね。イカが甘いので、辛味が強いくらいがちょうどいいバランスになりますよ」
「後造り」一番人気のてんぷら

イカ刺しを食べ終わった後も、楽しみは続きます。残りの身を「てんぷら」「刺身」「塩焼き」「煮付け」のいずれかの方法で調理していただけるのです。新鮮なうちにてんぷらにしたイカは歯切れよく柔らか。白ごはんが進みます。

限界までイカに触れない

イカの鮮度がウリの河太郎。活きの良い理由は、漁港との距離以外にもありました。

店内中央にいけすを設置している
調理場でも水槽に入れ、さばく直前まで生かしておく。体が赤いのは警戒しているため
中尾さん
中尾さん
「水温はイカに適した18度に設定しました。くみ上げた海水を使うので、イカは常にミネラル豊富な環境で過ごせます。このミネラルが甘味のもとなんですよ」
直前まで手で触れず、かごですくい上げる
まな板に載せると同時に包丁を入れる

水槽からかごですくい、華麗な手さばきでイカを開いていく中尾さん。器に盛るまで、なんと30秒ほどでした。

中尾さん
中尾さん
河太郎では、必ず素手でイカをさばきます。イカは皮が薄いので、余計な力をかけると肉が潰れてしまいますからね。適度な力で素早くさばくには、かなりの練習が必要です。優れた料理人でも、活造りの技術を身に付けるのに3年はかかります」
素早く、かつ丁寧に切っていく
中尾さん
中尾さん
「河太郎は福岡の中州本店の創業時から、この調理法を守っているんです。店内にイカ専用のいけすをつくったのも、河太郎が最初だといわれています。本店の創業後すぐにつくられた呼子店でも、イカの扱い方は厳しく指導し伝えられてきました。お客さまは味の違いを必ずわかってくださいます。現に子どもから大人まで多くの方が来られるようになり、最近は若い方が県外、九州外からもいらっしゃいます。これからもこの味を守り続けたいですね」
テーブル席のほか、座敷や個室も備えている

取材メモ/塩レモンとイカの組み合わせが新鮮でした! この日のイカも十分肉厚でしたが、初夏にはさらに厚みが増すと聞いて驚きました。売店には「呼子 河太郎 しゅうまい」(8個1080円)や「いかすみソフト」(330円)など、気になる商品が並びます。

取材・分・撮影=松﨑汐里(株式会社チカラ)

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