サバの旨味たっぷり! 滋賀湖北の名物料理「焼鯖そうめん」

特集

【特集・第4回】地元人が推薦! グルメ甲子園 〜 ローカルフード編 〜

2019/06/15

サバの旨味たっぷり! 滋賀湖北の名物料理「焼鯖そうめん」

そうめんの上にサバをドンとのせたインパクト抜群の郷土料理。街道の歴史とともに母から子に伝わる味を紹介。(「月刊誌Leaf」)

Yahoo!ライフマガジン編集部

Yahoo!ライフマガジン編集部

サバの煮汁を含んで飴色に輝く絶品汁なしそうめん「焼鯖そうめん」

街道がにぎわった頃の趣を残す風情ある建物

中山道と北国路を結ぶ北国街道にあり、郷土料理や地酒などで長浜を感じられる「翼果楼」。かつては商家だったという築150年を超える建物は、ほとんど手を加えず当時に思いを馳せるのにも楽しい空間です。滋賀の中でも湖北特有の名物料理「焼鯖そうめん」は、週末ともなると、約400食が売り切れるそう。滋賀に来たなら必ず訪れるというリピーターや、地元客にも愛される人気店の名物の秘密に迫ってみましょう。

女将の辻郁子さん

「翼果楼」を営むのは、ともに長浜出身の辻さん夫婦。ガラス工芸で有名な「黒壁スクエア」などがオープンした約30年前に、自身が幼い頃から慣れ親しんできた長浜のごちそうや家庭料理でもてなすことで、食でも滋賀を楽しんでほしいと開店しました。

母が子を思うハートフルな郷土料理「焼鯖そうめん」

「焼鯖そうめん」(900円)

「焼鯖そうめん」は主にふたつのシーンで作り継がれてきた料理。ひとつめは、忙しい農繁期に農家へ嫁いだ娘を心配した母親が、手軽に作れて滋養もつく料理で体を癒やしてほしいとの思いから春~初夏の頃に、食材を届けた風習、「5月見舞い」の時。そして、もうひとつは、4月に行われる伝統の大祭「長浜曳山祭」の時です。

郁子さんにとっても「焼鯖そうめん」はなつかしい味
女将 辻さん
女将 辻さん
「子供の頃から、曳山祭りのシーズンには必ず食べていますね。年齢を問わずみんなが好きな人気のひと品ですよ」
漆喰の白い壁が美しい昔ながらの建物が並ぶ北国街道

店で使うサバは全て小浜産。かつて街道で鯖を運んでいたのと同じスタイルで、浜で竹刺しにして焼いたものを、直送してもらうそうです。

濁りがまったくないクリアな煮汁に注目してみて

骨ごとぶつ切りにしたサバを醤油や酒、みりんで煮込むことなんと丸一日以上。アクや脂を丁寧に取りながらゆっくり炊くことで、骨までほろりと崩れる柔らかな食感と、旨味だけを凝縮したスッキリとした味に仕上がります。

サバの骨が崩れるほど柔らかに炊く
辻さん
辻さん
「料理は主に家庭の味付けで母の味です。はっきりとしたレシピもなく、舌で覚えた味に整えるんです」
奈良の提携工場に予約注文する
辻さん
辻さん
「『焼鯖そうめん』のサバにつづく味の要となるそうめんは、『大ひね』と呼ぶ3度冬を越した特注品。コシと伸びにくさが特長で、時間が経っても同じ食感で最後まで美味しく食べられます」

調理した「焼鯖そうめん」は、持ち帰りも可能だというから驚き! そうめんは伸びやすいというイメージとは裏腹に、家に帰ってからも同じ美味しさを味わえるそうですよ。

「焼鯖そうめん」ツウ好みの食べ方をご紹介!

見た目も美しいそうめん

艶やかな飴色で波打つ様子も美しいそうめんの上に、しっかり色付いたサバがごろり。箸で持ち上げると、そうめんはつるりとなめらかです。雑味はまったくなく、サバの旨味を真っ直ぐに感じる甘辛く優しい味。家庭料理を、料理人が手間を惜しまず料亭の味に仕立てた贅沢な逸品といえます。

好みで味の変化楽しんで
辻さん
辻さん
「麺は、食べ始めはそのままで、その後はほぐした鯖を混ぜながら食べてみてください。薬味は山椒をオススメしています。京都産のとても香りのよいものを用意しています。七味との合いがけが好きだという方もおられますね」
滋賀の地酒やワインもそろう
辻さん
辻さん
「お酒を飲みながら、サバをアテにつまみ、後で麺を食べるという人もいますよ」
「焼鯖寿司」(1300円)

サバ好きにはたまらない、半身がまるごとのった「焼鯖寿司」も人気で持ち帰りも可能です。赤こんにゃくや小鮎煮、えび豆など湖国の味覚がいろいろ楽しめるメニューもありますよ。

歴史を感じさせる街道沿いの屋敷で、料理にまつわる心温まる逸話とともに美味しい滋賀を満喫できる「翼果楼」。滋賀を訪れた際はぜひ行ってみてくださいね!

庭を眺めながらゆったりとくつろげる温かい雰囲気の店内

取材メモ/県外でも広く知られ、雑誌やテレビなどの取材も多い超有名店。格式高い店がまえながら、女将の気さくな人柄などもありアットホームなムードが親しみやすく、1人でもファミリーでも訪れやすい。

取材・文・撮影=中尾若菜

月刊誌Leaf

月刊誌Leaf

毎月25日発売、500円

京都・滋賀の旬な情報をお届けする情報誌。販売エリア:京都市内、京都府下、滋賀県、大阪府下、全国主要都市(東京、名古屋など)、発行部数80000部。

この記事を書いたライター情報

Yahoo!ライフマガジン編集部

Yahoo!ライフマガジン編集部

グルメ、おでかけ、イベントなど、ライフスタイルを豊かにする情報を編集部が厳選して紹介します。

SPECIAL

SERIES