三重・四日市でグローブのような「大とんてき」にかぶりつきたい

三重・四日市でグローブのような「大とんてき」にかぶりつきたい

2019/06/18

肉の旨味を余すことなく味わえるボリューム満点の「大とんてき」。発祥の地・三重県でも3店舗でしか味わえない。(「月刊Cheek」)

Yahoo!ライフマガジン編集部

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1日最大350枚も提供! 老若男女に愛される大迫力のとんてき

お店は松本街道沿いに位置する。ぶたのキャラクターが目印だ

大とんてきを看板メニューに、種類豊富な肉料理や麺料理などの中華料理を提供する「まつもとの來來憲(らいらいけん)」は、創業40年以上の老舗。四日市駅から車で約15分の場所にありながら、休日には行列ができるほどの人気ぶりだ。愛され続けるその秘密とは……?

店主の橋本勝博さんと、一緒にお店を支え続ける奥様

とんてき発祥の店で修業! 受け継ぐ親方の意思

分厚い断面は迫力満点で食欲をそそる

三重県四日市市の名物「とんてき」とは、厚切りの豚肉とニンニクを、味の濃い黒っぽいソースでソテーし、キャベツの千切りをたっぷり添えた料理のこと。とんてきを発案したのは「來來憲本店」の店主・下田憲夫さんで、橋本さんはその一番弟子だ。10年修業をした後、のれん分けを許されて現在の店をオープンした。

店主 橋本さん
店主 橋本さん
親方が『10年経てばここは栄える』と、この地を選んでくれました。四日市市街から車で約15分の場所ということもあり、正直オープン当初は、なかなかお客さんが来てくれませんでした。大とんてきも、1日に10~15枚出ればいい方。でも今では、親方の言葉を信じて本当によかったと思っています」
今では、店内は連日多くのお客さんでにぎわう
橋本さん
橋本さん
「まだオープンしたばかりの頃は、お客さんからの苦情も多かったですね。四日市名物として大とんてきを出していたので、『誰が四日市名物と認めたんだ』とか『勝手に名物にするな』といったお声もありました。でも、とんてきを四日市名物にしたいという親方の思いを私も受け継いで、ずっと守り続けてきたんです」

橋本さんや親方の思いと努力が実り、今では四日市名物として認知されている「とんてき」。約10年前のB-1グランプリで注目されたのも、ブームの大きなきっかけだったと橋本さんは言う。

橋本さん
橋本さん
「当時は県外からもお客さんがたくさん来てくださいました。ピークの時には1日350枚くらい大とんてきを焼いていましたね」

厳選した三重県産豚肩ロースの、あふれる肉汁がたまらない!

ご飯、トン汁、キャベツ、漬物はすべておかわり自由といううれしいサービス。「大とんてき定食」(1725円)

大とんてきの肉は三重県産の上質な豚肩ロースを使用。約2~3kgのブロック1本で仕入れ店でカットするのだが、約1kgしかとれないのだとか。

1人前は約250g。迫力のボリュームとその形から“グローブ”とも呼ばれている
分厚い肉はたっぷりのラードとニンニクと一緒に焼く。ニンニク多め(55円)にすることも可能だ
橋本さん
橋本さん
「ラードが少ないと表面だけが焼けてしまって中に火が通らないので、たっぷりと使って揚げ焼きのようにします。豚肉は脂が多いので、焼き過ぎるとすぐ身が硬くなってしまいます。火からおろすタイミングも重要なんです」
どんどん美味しそうな焼き目がついていく。焼き上がるまで橋本さんが一時も目を離さず見守る

料理人の目で焼き上がりを見極め、仕上げに投入するのが2種の秘伝のタレだ。

秘伝のタレを絡めることで、美味しそうな照りが出る
橋本さん
橋本さん
「秘伝のタレは企業秘密なので詳しくは教えられませんが、もちろん自家製です。鍋の中でタレを絡めることで、ラードと肉のエキス、ニンニクの風味が混ざりあって独特の味が完成します。なので、よくお客様からタレだけ余分にほしいと要望があるのですが、お断りしています」
キャベツたっぷりの皿に肉を盛り付け、豪快にソースをかける

全ての素材の旨味が凝縮されたソースは、肉はもちろん、キャベツにもしっかり絡む。こってりしているように見えて、とってもまろやか。後味もさっぱりとしている。たっぷりソースを絡めた肉とキャベツを一緒に食すのが、おすすめの食べ方だ。

一枚一枚丁寧に。初心を忘れず料理と向き合う

オープンから40年以上、橋本さんが心がけているのは“初心を忘れない”こと。

橋本さん
橋本さん
「とにかく誠意をもって精一杯の努力をしようと。どれだけたくさんの肉を焼いても慢心せず、一枚一枚美味しく作ろうと自分の気持ちを奮い立たせています。肉って生き物なんですよ。こちらの体調が優れないときは、まるでそれがわかっているかのように美味しく焼けない。しっかり体調を整えて料理に向き合わないといけません」
40年以上、厨房に立ち続ける橋本さん

常連さんの中には、橋本さんの修業時代から通う90代の男性や、三重県に来るときは必ず来店するという大阪からのお客さんもいるのだとか。橋本さんの丁寧な仕事が、多くの人に支持されているのがわかる。

橋本さん
橋本さん
「年配の人がぺろりと大とんてきを食べてくれるのは、本当にうれしいですね。厨房から、ちゃんと美味しく食べてくれているかなと思わずチェックしてしまいます(笑)」

なんと、大とんてきは電話やHPから通販で購入することもできる。気になる人は問い合わせてみよう。

店内はテーブル・カウンター・座敷席がある

取材メモ/年配の方や女性にもファンが多いことからもわかるように、見た目に反してあっさりといただける「大とんてき」。特に休日は行列必至なので、狙い目の開店直後か13時30分~14時の時間帯に来店するのがおすすめだ。

取材・文・撮影=松田支信

月刊Cheek

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