「PIXARのひみつ展」をDAILY編集部がレポート!

2019/05/07

「PIXARのひみつ展」をDAILY編集部がレポート!

2019年4月13日(土)~9月16日(月・祝)の期間、ピクサー・アニメーション・スタジオの作品を生みだす技法と科学に迫る展覧会「PIXARのひみつ展 いのちを生みだすサイエンス」が六本木ヒルズ展望台 東京シティビューで開催されています。

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150万人以上を魅了した体験型展覧会

ピクサー映画の人気キャラクターが出迎えてくれます

「PIXARのひみつ展 いのちを生みだすサイエンス」は、原題 The Science Behind PIXAR として、2015年にボストンサイエンスミュージアムで初開催され、その後アメリカおよびカナダでなんと150万人以上を動員した人気の催しです。
この展覧会では、ピクサーアニメーションの人気キャラクターが作られる過程を体験することで、PIXARアニメーションを支える科学や技術について学ぶことができます。実際のアニメーション制作のカギとなる8つの工程を通して、専門的な知識や技術に触れてみましょう。

アニメーション制作の8つの工程

一番最初の展示では、『インサイド・ヘッド』のシーンを使って、「パイプライン」と呼ばれる作品が作られる工程を紹介します。ピクサーでは、各工程を常に順番どおりに進めるのではなく、工程を行き来しながら精度を高めて作品を作り上げます。

各工程を『インサイド・ヘッド』のワンシーンで解説してくれます

では8つの工程を見ていきましょう!

【1】Modeling/モデリング  [3Dモデルでキャラクターの形をつくる]

Modeling/モデリングのコーナーでは『トイ・ストーリー』のバズ・ライトイヤーがお出迎え

キャラクターデザインはアーティストがスケッチを描き、マケットと呼ばれる粘土模型でキャラクターの特徴を把握することから始まります。次にデジタルモデラーがマケットをデジタルスキャンするなどしてバーチャル3Dモデルをつくります。点と点をつないだ デジタルワイヤーフレーム になった最終の状態を 3Dモデル と呼ぶのです。

精巧なマケットを身近で観察できます

「キャラクターマケット」の展示では、ピクサー作品に登場するキャラクターの粘土模型が飾られています。スケッチはキャラクターの基本的な形を把握できますが、粘土模型があることで、さらに全体の形が見えてきます。監督やアーティストが全方位からキャラクターを確認できるので、軌道修正にも便利なんですね。

実際に触って体験できます
好きな部品を組み合わせて、ロボットを組み立ててみましょう!

【2】Rigging/リギング  [キャラクターを動かす筋肉や関節をつくる]

『モンスターズ・インク』の二人がRigging/リギングのコーナーでは出迎えてくれます
パネルの説明は音声ガイダンスでも聞くことができます

この工程では、キャラクターに仮想の骨や関節、筋肉をつくります。例えば、腿(もも)を上げたときに膝(ひざ)が自然に曲がるように、キャラクターの体の「パーツの動作」を決めます。アニメーターがキャラクターのポーズを簡単かつ効率的につくるには、動作の数・場所・曲がる角度などが適切につくられている必要があります。

ジェシーの表情を動かしてみよう

「フェイスリギングワークステーション」では、『トイ・ストーリー』シリーズのジェシーの顔の表情を実際に動かしながら作ることができます。ジェシーのまぶたや眉毛がどのような動きや位置にあると、ジェシーが悲しい表情になったり、驚いたりするのか、試してみましょう。アニメーションにとって、キャラクターの感情の表現はとても大切なものです。

ウッディの腕にぴったり合うリグはどれ?

【3】Surfaces/サーフェイス  [髪や服などの外見を決める]

どれも体験展示は2台あります

物の見え方は、ストーリーそのものです。素材は何か、新品か、古びているかなどをオブジェクトの表面を加工して表現します。バーチャル3Dモデルができると、サーフェイシングアーティストはその表面を加工します。物に当たる光の散乱方法を調整することで、表面を光沢ある透明なガラスのようにも、鈍色でザラザラのさびたようにも表現できるのです。

「サーフェイス」ではタッチスクリーンで表面の加工を選んでクルマのボンネットをデザインすることができます

【4】Sets&Cameras/セット&カメラ  [物語の世界を撮影する]

奥まで展示は次々と連なっています

映画に必要な物はキャラクターだけではありません。ストーリーボードに描かれたイメージをリアルな世界に変えるには、小石・木・建物などシーンに合ったセットが重要です。セットデザイナーの役目は、フレーム内でのセットの見え方を検証し、ストーリーの文脈や背景、情感を伝えることです。彼らは建築家のように地面から仮想世界を構築していきます。カメラアーティストはバーチャルカメラを使って、ストーリーが伝わる構図、カメラの動き、レンズの種類を選択し、スクリーンに映し出される物を形にしていきます。

大きな木のオブジェでは『バグズ・ライフ』の世界を体験
木の下にはトンネルがあって、そこから見上げることができます

『バグズ・ライフ』の虫たちになった気分でカメラの目線を低くしてみると、どんな映像ができるでしょう?実際にジオラマにあるトンネルを通って、土の中から草や木の根を見ることもできますよ。

「ウォーリー」をカメラで撮影します。画角や焦点を変えるとシーンの雰囲気が変わることを体験できますよ

【5】Animation/アニメーション [キャラクターを動かす]

『インクレディブル・ファミリー』のエドナ・モード
コンピューターアニメーションワークステーションへようこそ

ピクサーのアニメーターがキャラクターに演技をつけることでシーンに躍動感が生まれ、キャラクターに生命が吹き込まれます。まず、動きの中でポイントとなる位置を区切る キー・フレーム を作り、次にコンピューター・プログラムでキー・フレーム間の動きを描写します。キャラクターを動かすことで、アニメーターが望んでいる感情を表現させることができます。

ピクサー作品にか欠かせないランプを動かしてみてね

「ストップモーションアニメーション」では、ピクサー映画ではおなじみのランプが登場。このランプを少しずつ動かして、カメラで撮影してつなげると自分だけの映像を作ることができます。あなたはどんなシーンを作りますか?

【6】Simulation/シミュレーション [キャラクターの髪や服を動かす]

Simulation/シミュレーションでは、『メリダとおそろしの森』がモチーフに

キャラクターの髪の毛・毛皮・衣類が本物のように動くようプログラミングするのがシミュレーションプログラマーの仕事です。プログラミングの情報量と技術的制限、シミュレーションを起動する際にかかる時間との間でバランスを取りながら、火や水のような「自然現象の物理法則」を作品の世界観を基に設定します。
ここでは『メリダとおそろしの森』で使われた、髪の毛やたてがみの動きなどをシミュレーションすることができます。

【7】Lighting/ライティング [昼と夜などの明かりを調節する]

『ファインディング・ドリー』がLighting/ライティングにいますよ

照明効果はストーリー上で不可欠な要素です。光の色や位置、明るさなど、照明効果に求められる要素はプログラムされており、照明デザイナーがコンピューターで照明効果シーンに強弱をつけて、ストーリーの感情を引き出します。照明によって、観客の視線を誘導することもできます。

ドリーの背景の照明効果を選んでみます

「ライティング」ではドリーの背景の照明を調整して、水のなかの様子を自由に表現することができます。海の中だからといって、青や緑だけでなく、黄色や赤など自由な発想でいろいろな色を選べます。ドリーが嵐のなかを泳いでいるのか、それとも明るい日差しのなかで、おだやかに泳いでいるのか、シーンを想像しながら調整してみましょう。

照明効果を体験
どんな光を当てると本物のように見えるか試してみましょう
『カールじいさんの空飛ぶ』をモチーフにした体験展示
「バーチャルライティングワークステーション」ではカールじいさんの家のリビングの照明効果を演出してみましょう

【8】Rendering/レンダリング [映画館などで楽しめる状態にする]

『インサイド・ヘッド』のワンシーンで

ここまでの工程でバーチャル上でのシーンは完成です。
キャラクターには影とポーズがつけられ、照明とカメラは所定の位置にセットされ、シミュレーション効果の準備も整いました。ここからは最終的な映像へと仕上げるレンダリングの工程に入ります。

レンダリング ワークステーションでは、『レミーのおいしいレストラン』の厨房が登場

「レンダリングワークステーション」では、見た目の精細さを高くすると、どれだけレンダリングの時間が必要になるのかがわかります。
ここまでの工程を体験することで、皆さんが映画館で観ているシーンを作るのに、さまざまな技術と科学、そしてたくさんの時間がかかるのかが分かりますね。

展覧会では、ピクサー・アニメーション・スタジオの日々の挑戦と問題解決を体感しながら、知ることができる

展覧会の開幕を記念して来日した、ピクサー・アニメーション・スタジオのマレン・ジョーンズさんは、「この展覧会ではピクサーの作品がどのような工程を経て作られるのか、実際に体験学習しながら理解することができます。40以上のアクティビティと30以上の動画によって展示されていますので、大好きなキャラクターと一緒に辿ることができます。」
「映画のストーリーは、一瞬でパッとできるものではなく、たくさんのクリエーターたちが懸命に努力して、情熱をかけて出来あがること、そしてピクサーのスタジオでは毎日のようにクリエイティブな挑戦と問題解決をしていることを知ってもらえると思います。」と今展覧会の魅力について説明しました。

続いてボストンサイエンスミュージアムのピーター・ガーランド氏は、「クリエイティブになるには間違いを恐れないことが大事だと思います。だから今回の展示では間違いを消せるボタンを用意しましたので、思う存分やってみてくださいね。PIXARのひみつ展では、子どもはもちろん、大人も子どもの心に戻って楽しんで欲しいです。」と語りました。

PIXARのひみつ展でコンセプトアートをみつけよう!

展示の間にピクサー作品のコンセプトアートが

展示の所々でピクサー作品のコンセプトアートにも出会えますよ。体験の合間に探してみるのも楽しそうです。
どこに展示されているか、探してみてくださいね。

『カーズ』シリーズのカラフルなコンセプトアート

スペシャルショップには、展覧会限定のグッズがいっぱい!

PIXARのひみつ展スペシャルショップでしか手に入らないアイテムが多数ラインナップされています。展覧会のあとは、スペシャルショップで買い物を楽しんでくださいね!

展覧会の出口付近にあるスペシャルショップ
展覧会限定のグッズを一部ご紹介しましょう
マグカップ 価格:各¥1,944(税込)
クリアフォルダ 価格:各¥432(税込)
蓄光Tシャツ 価格:各¥4,320(税込)

100名限定!早朝開館

ゆっくりと展覧会を楽しみたい方におすすめの早朝開館のご案内もあります。休日の朝、通常の開館時間より1時間早く開館し、事前にご応募いただいたお客様100名限定で、「PIXARのひみつ展」をたっぷりと楽しめます。

日程:①5月18日(土) ②6月22日(土) ③7月21日(日) ④9月7日(土)
時間:9:00~10:00 ※10:00以降もそのまま展示会をお楽しみいただけます。
定員:100名
申込開始日:4月下旬 ※先着順

「PIXARのひみつ展 いのちを生みだすサイエンス」

期間:2019年4月13日(土)~9月16日(月・祝)
会場:六本木ヒルズ展望台 東京シティビュー(六本木ヒルズ 森タワー52階)
入場料:一般¥1,800、高校生・大学生¥1,200、4歳~中学生¥600、シニア(65歳以上)¥1,500

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