鳥取が生んだご当地グルメ「牛骨ラーメン」発祥の店!

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【特集・第4回】地元人が推薦! グルメ甲子園 〜 ローカルフード編 〜

2019/06/28

鳥取が生んだご当地グルメ「牛骨ラーメン」発祥の店!

鳥取では庶民の味として定番の牛骨ラーメン。豚骨ではなく牛骨でダシを取ったスープはまさに絶品。(「山陰のタウン情報 日刊Lazuda」)

Yahoo!ライフマガジン編集部

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72年続く、母から引き継がれた鳥取県民の心の味

店前で微笑む2代目店長の門脇美紀子さん

鳥取県西部にある商都米子で、ラーメン屋といえば誰もが口をそろえて美味しいと名前を挙げるのが「満洲味(ますみ)」。鳥取県では庶民の味として親しまれている、牛の骨をベースにスープを作る牛骨ラーメンの元祖の店として知られている。わりと広めの店内だが、土日には行列ができ、店前とそこから少し離れた駐車場も全てうまるほど。鳥取に観光に来たなら、「満洲味」に寄ろうという県外のお客さんも多い

創業1946年、米子最古のラーメン店が生んだ牛骨ラーメン

牛の骨と、山の幸・海の幸をブレンドしたスープ

牛骨ラーメンは全国的にはなじみがない方もいるが、逆に鳥取ではラーメンといえば牛骨で、豚骨のほうがピンとこないほど。鳥取県西部には大山(だいせん)という山があり、その昔には牛を売り買いするために各地から人が集まって来たということがあってか、「満洲味」さんが店を始めた頃には牛骨がかなり安く手に入ったため、使いだしたという。

店長 門脇さん
店長 門脇さん
「うちが牛骨でラーメンを作りはじめ、それで美味しいラーメンができたのを知ると、うちに卸していた牛骨の販売業者さんがそのことを他の店に勧めていったんですよ。それで鳥取では牛骨ラーメンが広まっていきました」

元祖の店のイメージを覆す外観に意表を突かれる

普通の住宅にも見える店舗に、初めてのお客さんは戸惑うことも多いとか
外観のイメージに比べて、かなり広い店内

地元の常連さんたちは慣れているが、県外から「牛骨ラーメンの元祖の店に!」と意気込んでくる人たちはその普通の住宅のような外観に戸惑い、恐る恐る入ってみると意外と広い店内に驚くという。72年続いている「満洲味」だが2回移転していて、今ではこの店が常連さんたちの心落ち着くラーメンの聖地となっている。

味が出せずに苦しんだ地獄の日々

丁寧に昔のことから話してくれる門脇さん

もともとは門脇さんのお母さんが戦後に満州から引き揚げてきた後、満州の美味しい味を米子でも食べてほしいと始めたのがこの店。門脇さんは高校生の頃から店を手伝い始め、お母さんとは15年間一緒に働いていたそう。お母さんが亡くなってからも見事にその味を継承し、みんなから愛される店を続けていたが、店を移転した際に大変なことが起こる。

門脇さん
門脇さん
「『満洲味』の味が出せなくなってしまったんですよ。何回作ってもどこか違う。またお客さんにもきついことを言う人がいて、スープが作れずうつ病になり、3カ月間店を閉めました。いろいろ試してみて、やっとわかったのが水だったんです。同じ米子市内で店を出したんですが、水道の経路が違っていたらしく、水質が若干違ったんです。それがわかるまでは本当に地獄のようでした」

いろいろなラーメン屋さんが学びにきたラーメン

店の一押しはなんといっても「ラーメン」(650円 ※2019年5月現在)
メニューに牛骨ラーメンの文字はない

「満洲味」の一押しは「ラーメン」あえて「牛骨ラーメン」とすらうたっていない。牛骨でダシを取ると臭みが強いと言われるが、そんなことは全くなくコクが深く、どこか懐かしい感じのする味。この味を出すのに苦労されたのだろう。麺は中太のストレート麺。少し歯ごたえのある感じで、スープとの絡み方がちょうど良い感じ。他の店から作り方を教えてほしいと言われると先代は惜しみもなく教えたという。

継承される米子の味

盛り付けは手際がとても良く、見惚れてしまうほど
3代目になるのか!? 息子さんと働いている
ついついスープまで完食。めっちゃ美味しかった!!

ずっと米子に住み、52年間ラーメンを作り続けた店長の門脇さん。72年続いている「満洲味」で、現在は息子さんと一緒にラーメンを作り、切り盛りしている。息子さんが一緒に働き始めて3年。いつまでも「満洲味」の味を守り続けてほしいと思わずにはいられない。

門脇さん
門脇さん
ラーメンは私の人生そのものです。高校ぐらいから友達が遊んでいる中、ずっとラーメンを作り続け、その後も52年間作り続けています。昔の米子はもっと活気があって、この辺りの街では一番でした。今では元気がなくなってきて……。あの頃の活気を取り戻してほしいです」

取材メモ/鳥取県、米子市の時代の流れと共にずっと作り続けられてきたラーメン。地元の方たちの思いと作り手の思いを感じながら、自慢のスープをぜひすすりに行っていただきたいと思います。

取材・文・撮影=豊哲也

山陰のタウン情報 日刊Lazuda

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