瀬戸内海の幻の隠れフグ「でんぷく」をユッケで食す

瀬戸内海の幻の隠れフグ「でんぷく」をユッケで食す

2016/04/30

「でんぷく」とは讃岐地方の方言で天然のナシフグのこと。ナゴヤフグの異名で呼ばれるフグの一種で、香川県から岡山県にかけての瀬戸内海などの限られた海域でしか水揚げを許可されていない貴重なフグだ。

Yahoo!ライフマガジン編集部

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すべて天然! ほかでは食べられない珍魚

香川県高松市にある「天勝」は1866年創業。和食を中心に、瀬戸内海の新鮮な魚介を提供し続ける店だ。

店内に入ってまず目を引くのが巨大な生けす。広々とした生けすの中をタイ、カンパチ、アジ、カワハギが泳ぐ様子をカウンター席から楽しめる。

そのほかにテーブル席や子供連れにうれしい小上がり席もある。2階には20〜30名用の座敷が8室、3階は100名まで可能な大広間もある。

「讃岐地方の味付けはほんのり甘めが特徴です」という料理長の五十嵐卓也さん

メニューの中でも「讃岐でんぷく」はここ、香川県でしか味わえない珍しい食材だ。「でんぷく」とは讃岐地方の方言で、ナゴヤフグと総称されるフグの一種であるナシフグのこと。

水揚げが許可されているのは香川・岡山両県をはさんだ瀬戸内海海域などの限られた海域のみ。養殖は行われておらず、すべて天然だ。そのため別名を「幻の隠れフグ」とも言われる貴重な魚だ。

体長は15cmほどとトラフグと比べてやや小ぶり。身には柔らかな甘味があり、むっちりした独特の歯応えも特徴だ。

讃岐でんぷくのユッケ(648円)。素材の旨味を生かす醤油ベースの特製たれをつけて

「讃岐でんぷく」独特の持ち味を生かす食べ方は

讃岐でんぷくのよさを感じられる食べ方の一つがこの 「ユッケ」。さっと霜降りにしてやや厚めに切ることで讃岐でんぷくのもっちり感が生きる。添えられたタレは醤油ベースでやや甘口。ゴマ油の香りが効いている。

8代目店主の鈴木雅博さんは言う。「でんぷくは讃岐では昔から親しまれています。薄切りにして刺し身で食べる 『てっさ』も歯切れがよく食べやすいですし、柔らかな身を生かしたにぎり寿司もおいしいですよ」

淡泊な白身なので、唐揚げや天ぷらなどの揚げもののほか、あっさりと塩焼きや鍋ちりでも楽しめる。

幕末、慶応年間創業の老舗。生きのいい海鮮料理を堪能できる

でんぷくは秋から冬が旬だが、年間を通して水揚げされるのでいつでも味わうことができる。

創業150年の老舗だけに、祖父の代からお孫さんまで一家そろって、でんぷくと店のファンだというお客も多いとか。創業以来*ずっと変わらない味が地元の厚い信頼を集めている。

※掲載の内容は2016年4月時点の情報に基づきます。
※2019年5月に店舗(住所、電話番号、営業時間など)、メニュー、料金などの一部情報を更新しました。

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