福岡・大牟田市民に愛される 超巨大お好み焼「高専ダゴ」とは

福岡・大牟田市民に愛される 超巨大お好み焼「高専ダゴ」とは

2019/05/28

福岡県大牟田市と、隣接する熊本県荒尾市の周辺で有名なB級グルメ“高専ダゴ”ってご存知ですか?実はこれ、お好み焼きのこと。しかも、鉄板を目いっぱい使ったデカさが人気とのことで、今回はその魅力をご紹介!

Yahoo!ライフマガジン編集部

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学生向けに人数分まとめて焼くようになり、巨大お好み焼が誕生

4人席テーブルの鉄板を覆いつくすお好み焼きは圧巻だ

“高専ダゴ”の始まりは昭和39年。先代の内田おばあちゃんが、近くの有明高等専門学校の学生向けに民家を改装して作った食堂です。安く、お腹一杯食べてもらおうと焼いたお好み焼きはいつしか“高専ダゴ”として親しまれるように。

「ダゴ」とは「お好み焼き」を指す。大分や熊本では小麦粉の団子汁「ダゴ汁」が有名だが、小麦粉つながりで「ダゴ」と呼ばれるようになったという説だ。今回は有明高専近くの荒尾本店から10年後に誕生した倉永店を取材。

倉永店は国道208号線沿いに建ち、西鉄天神大牟田線西鉄渡瀬駅から徒歩3分。近くには大牟田北高等学校、ありあけ新世高等学校、明光学園高等学校などがあり、こちらも多くの学生に人気
店内は広く、テーブル席と座敷に分かれる

高専ダゴ=肉、イカ、玉子、そば入りのスペシャルのことを差すようで、今回はそのスペシャルの大盛り1850円を注文。

3人前ながら1650円とモダン1人前850円比べてかなりおトク
店長の西山さんはダゴを焼き続けて25年の大ベテラン
店長の西山さん
店長の西山さん
「なぜこんなに大きく作るようになったか?というと、先代が学生さんに焼きよったんですよ。そしたら、みんなが一斉に『俺、肉玉~』『俺、イカ玉~』『俺も~』と言っていっぱい注文が来るんですよね。それでつい、『あーもぅめんどくさかー、しからしかー、まとめて焼いてやっけん、これば食うとかんね~』と先代が言っていっぺんに焼くようになったのです」

焼いてひっくり返す様子はまるでエンターテイメント!

注文後は、お店の方にできあがりまでおまかせ。具材から大量なので、それを鉄板に広げて片面ずつ焼いていく模様は見てるだけでも楽しい。まるでエンターテイメントです。

特大・業務用ボウルに具材がたっぷり、なんと重量は約3kgです
小麦粉と水でしっかりと混ぜ合わせます。麺が最初から入るので十分にかき混ぜるのが重要
そして、鉄板にドカッと広げていきます
ここで大事なのが、きれいに広げて焼きムラが無いようにしないと、返すのが大変になるそう

そして、いよいよ…職人技を披露、焼き上がりには先代秘伝のソースをたっぷり

じっくりそのまま10分ほど焼いたら、ダゴが切れないように丸ごとひっくり返します。撮影する方もいるので“どちら向きに返しましょうか”とか聞いてくれます(笑)。

慎重に下から持ち上げます
あっという間に、一瞬で手前の方が先に裏返る
見事に巨大お好み焼きが美しく反転し着地。まるで体操の宙返り。お子さんは大喜びするそう

裏返して10分ほどで焼き上がり。ここで先代直伝の製法で20種類の調味料を半日炊き込むソースが登場。

最初は一味唐辛子の入った辛口だけでしたが、ファミリー層の“小さな子が好きな甘いソースで食べたい”という要望にお答えして甘口が誕生し、好きな方を選べることに。

黄色いテープの方が甘口。お間違いなきよう
甘口と辛口、半分ずつでもOK。混ぜて中辛にもできるし、お好みでいろい試してみよう
店長の西山さん
店長の西山さん
「内田のおばあちゃんが試行錯誤を繰り返し、研究を重ねて作り上げたソースはすごく好評。直径1mの大釜でぐつぐつと炊き込むと、トロリとまろやかなタレが仕上がります。今も変わらず、先代の教え通りすべて手作りです」
焼けたソースと魚粉や青のりの香ばしさが周囲に広がり、早く食べたくてたまりません
モダン1人前との大きさの差は歴然
縦30cm×横50cm。さすがの重厚感です

食べきれなかったら、持ち帰りしてもOKです!

こってりした甘辛いソースに風味豊かな魚粉と青のりがからみ、キャベツに麺のもっちもちの食感が合わさって十分な食べ応え。これぞ、昔ながらのお好み焼きだ。

先代から、長く親しまれた味と“お腹いっぱいになって”という思いを受け継いでいる大牟田のソウルフード、ぜひ一度味わってはいかがだろうか。

店長の西山さん
店長の西山さん
「この周辺は人口当たりのお好み焼き店の数が多く、九州の中では大牟田市が1位、荒尾市が2位と聞いています。以前炭坑が多く、お腹にたまる“粉もの”として古くからよく食べられていて、“ダゴ”として根付いたのだと思います。私も子どもの頃、おばあさんが自宅のスペースを使って一人でやっていた店で学校帰りなどによく食べていました。うちは学生さんもファミリーもカップルも多いですし、これからも地元に愛される味を提供し続けていきたいです」
細かく切られたらアツアツの状態でどうぞ~
持ち帰りたい分は、容器に入れてから包んでもらえますので安心です。もちろん無料
店内の壁には、大牟田名物を楽しみに来店した有名人の色紙がズラリと並ぶ

取材メモ/西山店長によると、食べる時、小皿でソースとマヨネーズを混ぜて付けながらいただくのが“高専ダゴ風”だそうです。このオーロラソースのような味わい、ぜひ試してみてください!

取材・文=シーアール 写真=益山潤

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