札幌・すすきので満腹! イクラがこぼれそうな「元祖つっこ飯」

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てんこもりすぎる⁉︎ 札幌「デカ盛り」グルメ

2019/06/03

札幌・すすきので満腹! イクラがこぼれそうな「元祖つっこ飯」

「北海道の海鮮丼」と言われてイクラ丼を思い浮かべる人も多いはず。キラキラ輝くイクラがたっぷり盛られた丼は、見た目から食欲をそそる。道内に数あるイクラ丼のなかでも、個性的なパフォーマンスで知られるのが海味はちきょうの「元祖つっこ飯」だ。多くの人を虜(とりこ)にする丼の魅力を探った。

Yahoo!ライフマガジン編集部

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「元祖つっこ飯」最大の魅力は盛りのよさ。「こぼれちゃう~!」そんな声が思わず漏れる、たっぷりのイクラに感激

北海道の海の幸の代表格イクラを、惜しげもなく盛り付ける「元祖つっこ飯」。この豪快で贅沢(ぜいたく)なルックスに、食べる前から笑顔がこぼれてしまう

すすきの南3条にある都通りと呼ばれる小路の、やや奥まった場所に暖簾(のれん)を構える居酒屋「海味(うみ) はちきょう」。控えめな店構えながら、札幌っこはもちろん道外・海外にもファンが多く、連日大にぎわいの人気店だ。

地下鉄南北線すすきの駅から徒歩2分ほどの場所に店を構える。札幌を訪れるたびに寄るという道外や海外のリピーターも多数おり、隠れ名店として知られる

メニューは北海道の食材をふんだんに使った料理が中心で、漁師料理を思わせる豪快な盛りも人気の理由になっている。

店内は、大漁旗や漁で使う浮き球が飾られていて、まるで漁師の番屋のよう。照明にはイカ釣り漁船で使われた集魚灯が使われるなど、おいしい海の幸が楽しめそうな雰囲気だ。

名物丼「元祖つっこ飯」とは一体なんぞや!?

北海道らしい料理がさまざまそろうメニューのなかでも一番の人気は「元祖つっこ飯」。来店客のほとんどが注文するほどの名物丼だ。

一見、盛りがいい普通のイクラ丼のようだが、実は提供のされ方やこの一杯に込められた思いが、ひと味もふた味も違う

最初に気になるのは、この不思議な響きのメニュー名だろう。一体なぜ、こんな名前に?

門田等統括本部長
門田等統括本部長
イクラを思いっきりつっこんで、がっつけるイクラ丼というところから名付けられました。昔、がつがつ丼をかき込んで食べる漁師さんがいたらしくて、その方のあだ名が『つっこさん』だったので、その名前をいただいたという噂(うわさ)もあるんですよ」
元祖つっこ飯に使うイクラは、上質で粒も大きい。このキラキラと輝く粒が食欲をそそる

秋に質の良いイクラを厳選して1年分仕入れ、味が劣化しないように急速冷凍して保存。使う分だけを自家製しょう油だれに漬け、程よい味になったところで提供する。いつでも最高の状態で味わえるように、細心の注意を払っている。

丼サイズは3種類。右から大4990円、中2490円、小1500円。大はご飯が約1合も入る。3~4人で分け合ってワイワイ食べたい

注文するところから楽しめるのが元祖つっこ飯の醍醐味(だいごみ)

単純に「味がよい」だけではない。提供されるまでのパフォーマンスも、元祖つっこ飯の大きな魅力の一つなのだ。

注文をすると、まずは店員さんがご飯の入った丼と、イクラがたっぷり入ったボウルを抱えてやってくる。

見よ! このイクラの海! 輝くばかりにおいしそうなたっぷりのイクラに気分が高まる

いよいよここから、このメニューのクライマックスともいえるパフォーマンスが始まる。「オイサー! オイサー!」という活気あるかけ声に合わせて、丼にイクラが盛られていく。

パフォーマンス中に丼に触るのは厳禁! 店員さんの気合がこもった仕事をしっかり見守ろう

かけ声とともにイクラが丼の中へ。いつのまにか店員さんと一緒に声を合わせる客も少なくない。

「ストップ」の声がかかるまで、もしくは丼からイクラがこぼれる寸前までこのパフォーマンスは続く

パフォーマンスが終了したら、いよいよこの丼のおいしさを楽しむ時間がスタート。

薄味の上品なうまみが口の中いっぱいに広がって幸せな気分に。ホカホカのご飯との相性も抜群だ。つけだれが丼の底まで染み込むので、最後のひと口までイクラの味を堪能できる。

この一杯に、生産者へのアツい思いも載せて

「元祖つっこ飯」は注文に際して大きな約束がある。それは、イクラやご飯を最後の一粒まで残さず食べきる、ということだ。

取材に応えてくださった門田統括本部長。話しているだけで元気をもらえるほど、エネルギーにあふれている

ーーこんな約束を作ったのはどうしてですか?

門田等統括本部長
門田等統括本部長
「豪快にイクラを使ってつっこ飯を提供できるのも、厳しい自然と闘いながら必死に漁をしてくれる漁師さんたちのおかげ。生産者の方々への敬意を忘れずに仕事をしようと常に心がけています。お客さんにもそのことを理解してもらいたいんです」

ーー完食することで、食べる側も漁師さんたちに感謝の気持ちを表せるということですね?

門田等統括本部長
門田等統括本部長
「はい。『えいさー!』という、イクラを盛るときの声は漁師が海で網を引き揚げるときに発するかけ声なんです。荒波と格闘しながら毎日仕事をする漁師さんたちの現場の空気が少しでも伝わったら……と思って」

ーーそうだったんですか! そのお話を聞いてからあの声を思い出すと、確かに船上の雰囲気がありますね。

門田等統括本部長
門田等統括本部長
「パフォーマンスを楽しんでほしいという思いももちろんあります。でも、おいしいものを届けてくれる生産者の方々のことを食べる方にも一度思い出してもらいたい、そんな気持ちを込めているつもりです」

海での安全を祈願する気持ちが少しでも漁師さんたちに届くようにと、スタッフ一同大きな声でパフォーマンスしていることも話してくれた門田さん。

生産者の方々は、毎日汗を流し、海や大地と向き合って食材を届けてくれる。そのことに思いをはせて料理を味わえば、食材そのものの味だけではなく、さらに深いうまみが感じられそうだ。

他にもメニューいろいろ。北海道の味覚を豪快に!

「元祖つっこ飯」を見てもわかるように、北海道のうまいものを存分に味わってもらいたいというメニューがそろっているこの店。

毎日、厳選した食材を鮮度の良いまま仕入れ、豪快な漁師めしや個性的な創作料理など、素材の味を最大限に引き出した状態で楽しませてくれる。

山盛りの大根おろしも魅力の「らうす産ホッケの開き」(2800円~)

「らうす産ホッケの開き」は、門田さんも絶賛するおいしさ。箸を入れただけでじゅわ~と脂があふれ出すほど脂のりがよく、絶妙の焼き加減で身もふわふわ。迫力のある大きさながら、食べ始めるとそのおいしさであっという間に食べきってしまう。

6月から日本海側で解禁になるウニ。「塩水ウニ」(1990円~)は、エグミがなく口の中でとろけるおいしさだ

北海道の海の幸の王様でもあるウニ。積丹産など選び抜いたものを仕入れて使う「塩水ウニ」は、ミョウバンを使わず、殺菌した高濃度の塩水で仕込んでいるから、素材本来のうまみを逃がさず味わえる一品だ。

料理に合わせておいしい地酒も!

おいしい料理を引き立ててくれるのが、うまいお酒の数々。生ビールをはじめ、焼酎やカクテルなど幅広いドリンクメニューを用意している。

道内の蔵元に加えて、全国各地のうまい地酒もそろっている(1杯750円~)

地酒は限定酒も含めて常時10種類以上の銘柄を用意。そのラインアップには、国稀(くにまれ)や福司など道内有数の蔵元で作る希少な銘柄がのぼるときもある。

さらには、「店長の隠し酒」と呼ばれる隠れメニューが用意されることも。地酒好きなら、ぜひ店員さんにおすすめを尋ねてみよう。

漁師町の空気を感じられるような空間で味わう海の幸は格別の味わい

「働いているのは不器用な人間たちばっかりですけど、とにかくお客さんを喜ばせたいという一心で毎日みなさんをお迎えしています」と力強く話す門田さん。

元気なかけ声が響く店内は、おいしいものを味わって満足げな笑顔のお客さんでいっぱいで、いつも活気にあふれているのだ。

取材メモ:営業前からひっきりなしに予約の電話がなるほどの人気店。本店のほかに姉妹店が3店舗あり同じメニューを提供してくれるので、満席のときはそちらへ。統括本部長の門田さんを筆頭に、スタッフのみなさんエネルギッシュで笑わせ上手。終始笑顔の絶えない取材になりました。

取材・文=金子美里、撮影=GreenPeaceOffice ヤリミズユウスケ

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