人情デカ盛り!名古屋・玉屋のもはや丼じゃない「カツ丼」って?

特集

【第2弾】名古屋は「デカ盛り」もどえりゃあ!

2019/06/12

人情デカ盛り!名古屋・玉屋のもはや丼じゃない「カツ丼」って?

地下鉄東山線覚王山駅から徒歩1分。「日泰寺(にったいじ)」参道にある大正2年から続く老舗定食屋「玉屋」で出される「カツ丼」は、ただのカツ丼じゃない! “丼”と言っていいのかも迷う、デカ盛りを紹介しよう。

Yahoo!ライフマガジン編集部

Yahoo!ライフマガジン編集部

覚王山(かくおうざん)で100年以上愛される定食屋「玉屋」

日本で唯一、どの宗派にも属さない超宗派のお寺として有名な「日泰寺」

名古屋市千種区覚王山といえば、名古屋市千種区覚王山といえば、タイから寄贈されたお釈迦様の遺骨を安置するために創建された「日泰寺」が有名。参道には、パティスリーやビストロ、カフェ、紅茶専門店やエスニックショップ、アトリエといった個性派ショップが並ぶ。

大きなビルや洒落たお店に囲まれて少々見つけにくいかもしれないが、赤い暖簾を目印に!

覚王山駅1番出口から徒歩1分。参道の入り口にあるのが「玉屋」だ。現在は三代目・四代目夫婦が切り盛りし、店内はお昼時ともなると満席。100年以上続く老舗ゆえの支持率の高さがうかがえる。

うどん、丼ぶり、定食。メニューは約30種類

店内に貼られた味のある手書きメニュー

店内の壁に貼られた筆書きのメニューは、上段が単品、それを定食にしたものが下段に書き出されている。一方で“麺類食堂”という肩書きもある同店。うどんを筆頭に定食のラインナップが壁に張り出されている。

中でも人気なのは、やはりカツ!

厨房でカツをあげる三代目

平日でも多いときには1日40皿ほど注文が入るというカツ丼。お昼のピークを越えた時間帯でもお客さんはどんどん入ってきて、厨房ではひっきりなしにカツを揚げる三代目の姿が。

ふわトロの卵が乗ったカツ丼

――かなりのボリュームですね。

女将
女将
「これは中盛り。並みのサイズです」

――並みでこのサイズだと大盛りは?

女将
女将
うちで出している小盛りが、ほかのお店の大盛りサイズだって言われていますからね。大盛りを出すとお客さんみんな笑っちゃうんですよ(笑)」

――笑っちゃうくらいの大盛り、期待が高まります!

漫画か!? てんこ盛りすぎてカツがのらない!

客足が落ち着いたところで、カツ丼の大盛を作ってもらうことに。噂のカツ丼がどのようにしてできあがるのか、その工程も見せていただいた。

決め手の醤油ダレ

まず厚さ2cmほどのカツを油に投入。揚げている間に卵とじの準備をする。
味の決め手は醤油ダレだという。カツオ出汁にたまり、黄ザラメを使うことでコクを出しているそう。

入れた瞬間、ジュワッという音と共に食欲をそそる香りが立ち込める

醤油ダレに揚げたてのカツを投入。カツに出汁が染み込んでいく。カツの油が馴染んだタレにネギを入れ、溶き卵を回しかけていく。

カツの油が溶け込むことでより一層コクが出るのだとか
卵とじが完成したら、いよいよカツの上へ!

分厚くて味が染み染み~といった感じの美味しそうなカツが完成!

カツ、丼……ではない

しかしオーダーしたのは「カツ丼」の大盛だったはず。

「お待たせ~。これご飯ね~」と出てきたのはてんこもりご飯!

「お待たせ~」と三代目が出してくれたのは……
これが「カツ丼」大盛(870円)。定食にすると赤だし、漬物、揚げ物1品が付いて1120円

――これはお客さんも笑うはず! そもそも「丼」になっていない。まるで漫画に出てくるご飯じゃないですか!

四代目
四代目
「本当に漫画にも載っています(笑)」

気になる方は店内に置かれたグルメ漫画を見てもらうとして、ご飯の量これで2合分、約1kgもあるという。通常の「カツ丼」が750円、プラス120円で大盛りにできる。

四代目
四代目
「こんな大盛りにしちゃうもんで、カツが載らないんですよね(笑)」
ご飯の存在感がデカい!! 「カツ丼」ということで一応、ご飯にもカツ丼のタレはかかっている
ご飯のインパクトに驚くが、カツもなかなかのボリューム

お腹を空かせた下宿生のために始めた人情の大盛り

そもそもどうしてこんなに大盛りになってしまったのか。始まりは二代目がお店を切り盛りしていた時代にさかのぼるという。

女将
女将
「昔はこの辺り、下宿がいっぱいあって学生の街だったんですよ。コンビニやファストフード店もない時代でしょ、うちみたいな定食屋でご飯を食べるのが楽しみだった学生さんたちのために始まったの」
昔は三和土(たたき)に学生さんたちの高下駄がズラッと並んでいたそう
四代目
四代目
「僕のおじいちゃんの時代ですね。学生さんはお金もないだろうから、『もっと積んでやれ、積んでやれ』って、ご飯をどんどん盛って今に至ります(笑)」
女将
女将
「学生の頃よく通ったっていうお客さんが、今日も来てくれていますよ」
この日、奥の座敷に来ていたお客さんも学生時代からの常連だったという

100年以上続く老舗に変わらない味を求めてやってくるファンは多い。時には、初代の頃から来てくれていたお客さんも来店するとか。

「カツ丼」は今も昔も変わらぬ人気メニューだ

常に炊き立てを食べてもらえるようにと、ご飯の炊き置きはしない。作り方も味も昔から何も変わっていないという三代目。変わりゆく時代の流れにあって、変わらない味を保ち続けてくれる希少なお店だ。

左から若女将、四代目、女将さん。そしてチラリと覗いているのが五代目候補

覚王山では毎月21日の縁日や、春夏秋には「覚王山祭」が行われる。遠方の方は、イベントとタイミングを合わせて「玉屋」へ来店してみると、お得感が増すかも。老舗の人情大盛り、ぜひご賞味を。

取材・文・撮影=まつおまいこ(日本プリコム)

名古屋のデカ盛りグルメはこちらもチェック

この記事を書いたライター情報

Yahoo!ライフマガジン編集部

Yahoo!ライフマガジン編集部

グルメ、おでかけ、イベントなど、ライフスタイルを豊かにする情報を編集部が厳選して紹介します。

SPECIAL

SERIES